作業療法士(OT)が養成校教員へ転職する条件とポイント
作業療法士(OT)として働く人の多くは、病院や介護保険施設といった職場に勤務しています。
それとは別に、作業療法士の養成校の教員として勤めている人もいます。
病院や介護保険施設などで臨床家として働いている作業療法士の中にも、養成校の教員として仕事をしてみたいと考えている人は少なくありません。
しかしそのように考えていても、「どのようにすれば学校の先生になることができるのかわからない」と思っている人がほとんどです。
そこで今回は、作業療法士養成校の教員へ転職するためのポイントについて解説します。
もくじ
作業療法士養成校教員として働くために必要な2つの条件
理学療法士や言語聴覚士でも同様ですが、作業療法士養成校の教員として働くためには、ある一定の条件を満たす必要があります。
具体的には、「経験年数」と「学位」の2つが必要になります。
そこで以下に、作業療法士が養成校の教員として働くために必要な2つの条件について記します。
作業療法士としての経験年数
作業療法士養成校の教員として転職する場合、当然のことですが「作業療法士の免許」を持っていることは前提になります。
これは病院などの臨床で働くときも同様であり、学校の先生でも作業療法士の資格を所有していることは必須です。
病院などで勤務する場合は、作業療法士の免許さえ持っていれば誰でも働くことができます。
その一方で、作業療法士養成校の教員になるには、資格を所有しているだけでは不十分です。
作業療法養成校の教員に転職するためには、作業療法士の資格を持っていることに加えて、「5年以上の臨床経験」が必要になります。
そのため、学校の先生として働きたいと考えている場合は、まずは作業療法士として臨床で5年以上勤務しなければなりません。
これは、作業療法士養成校の教員へ転職する場合は必須条件になるため、必ず認識しておくようにしてください。
特に女性は、結婚や出産によって臨床を離れてしまうことがあります。
そのような場合は、たとえ作業療法士養成校を卒業して5年以上経っていても、教員になる条件を満たしていないこともあります。
そのため、養成校の教員になりたいと考えている場合は、必ず自分自身の正確な臨床経験年数を把握するようにしてください。
作業療法士が大学教員として働くためには学位が必要
作業療法士養成校の教員として働く職場としては、専門学校と大学の2つがあります。
どちらも作業療法士の学生が対象という点は共通していますが、就職するための条件は異なります。
専門学校の教員であれば、既に述べたような「作業療法士の免許」と「臨床経験5年以上」という2つの条件を満たしていれば転職することができます。
一方で大学の教員に転職する場合は、その2つの条件に加えて「学位」が必要になります。
学位とは、「大学を卒業した人や大学院課程を修了した人に対して与えられるもの」です。
学位を取得するためには、必ず研究が必要になります。
そのため、学位によってその人の研究能力がわかります。
また大学の教員では、職位によって必要な学位が異なります。
具体的には、助教授は「学位」以上、講師や准教授であれば「修士」以上、教授では「博士」以上の学位が必須になります。
つまり、一言で大学の教員といっても、あなた自身が就きたい職位によって、持っておくべき学位が異なるということです。
こうしたことから、もし大学において作業療法士の教員として働きたいと考えている人は、まずは大学や大学院に進んで学位を取得しておくことをお勧めします。
そして、「最終的にはどの職位に就きたいのか?」ということも考えておくことが大切です。
このように、作業療法士養成校の教員として仕事をする場合には、満たさなければいけない条件が2つあります。
そのため、教員として働きたいと考えている人は、こうしたことを理解しておく必要があります。
作業療法士の専門学校教員へ転職するポイント
既に述べたように、作業療法士養成校としては大学と専門学校の2つがあります。
そして、それぞれにおける教員の募集方法には大きな違いがあります。
それは、大学の場合は多くが公募であるのに対して、専門学校では基本的に公募が行われていないということです。
大学教員の場合、採用する基準として今までの研究実績が重視されます。
そのため、公募によって募集が行われます。
一方で専門学校は、公募ではなく働いている教員からの紹介などで採用されることがほとんどです。
そのような中でも、その専門学校を卒業した人や、その他、臨床における評判が高い人などから選ばれることが多いです。
そのため、作業療法士養成校の教員へ転職したい場合は「人脈」が大切になるといえます。
ただそうは言っても、闇雲に人脈を増やせば良いかというと、そうではありません。
人とのつながりが多くなる中で、自分自身の立ち位置や立ち振る舞いが重要になります。
例えば、「非常勤講師として依頼されたときに快く受ける」「臨床においても率先して教育を行っている」「勉強会などで積極的に発表する」などは大切になります。このような、教育に力を入れていたり、人前で話したりすることを行っている人は、教員の募集があったときに声がかかりやすくなります。
このように、大学と専門学校では、同じ教員といっても求められるものが異なります。
作業療法士養成校で働きたいと考えている場合は、以上のことを理解しておく必要があります。
今回述べたように、作業療法士養成校の教員として働くためには、満たさなければいけない条件があります。そしてその上で、以上に述べた教員へ転職するためのポイントを押さえておくことが大切です。
そして基本的には、養成校の教員は知り合いの紹介で決まることがほとんどです。ただその中でも、「マイナビコメディカル」と「MEDFiT」「PTOT人材バンク」の3つの転職サイトであれば、養成校教員の求人情報を得ることができる可能性があります。
一方で、ハローワークや求人サイトでは、ほとんど養成校教員の求人情報は得ることができません。
そのため、作業療法士の養成校教員へ転職を検討している人は、ぜひマイナビコメディカルとMEDFiT、PTOT人材バンクの3つへ登録して、養成校教員への転職を成功させてください。
ただし、マイナビコメディカルが対応している地域は限定されていますので注意してください。
余談ですが
教員を目指したい人の中には大学院を目指す人も多いのではないでしょうか?
大学院に行くメリットや注意点についてもまとめた記事があるので共有させてください。
👉 PT・OT・STが大学院に行くメリット、注意点を徹底解説
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リハビリ関係者が転職を考えるとき、転職サイトを活用するとより自分の希望に沿う求人を見つけることができるようになります。自分一人では頑張っても1~2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉まで行うのは現実的ではありません。
一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できるだけでなく、病院や施設を含め、その他企業との交渉まですべて行ってくれます。
ただ、転職サイトによって特徴が大きく異なります。例えば、電話だけの対応で素早さを重視する会社があれば、面接まで同行することで難しい案件への対応を得意としている会社もあります。他には、大手企業に強みを発揮する会社があれば、地方求人を多く保有している会社もあります。
これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページで転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。
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