【履歴書の書き方】PT・OT・STが書く経歴書のコツ
転職活動の際に準備する書類の1つに「職務経歴書」があります。
職務経歴書は、経験の浅い人では書いたことない人が多いと思います。
しかし、仕事歴が長くなると、職務経歴書が選考採用に大きく影響することがあります。
そこで今回は、「職務経歴書で選考を有利にするためのポイント」について述べます。
もくじ
PT・OT・STが書く職務経歴書とは
職務経歴書とは、その名の通り「あなたが今まで行ってきた職歴を書いた書類」のことを指します。
職歴が短い人は、履歴書にある職歴スペースで足ります。その一方で、いくつも職場を経験したような人の場合、履歴書には入らないことがあります。そのようなときに、履歴書にプラスして職務経歴書を用意し記載します。
そのため、職務経歴書には「どのような内容の仕事を行ってきたか」「具体的にどのような役割を担ったことがあるか」など、あなたが今までに経験した業務内容について細かく書きます。
つまり、会社側は職務経歴書から「あなたがどのような仕事をできる人であるのか?」ということを判断します。そして、上手く職務経歴書を利用することで、転職先の会社にアピールすることができます。
PT・OT・STの転職時に職務経歴書が必要な理由
履歴書を書いた経験がある人は理解できると思いますが、履歴書における職歴のスペースは十分に確保されていません。書式の種類によっては、職歴が多く書けるようにしてある場合もありますが、それでも足りない人もいます。
またどんなに経験が浅い人であっても、数行の職歴欄で、あなたが今まで行ってきたことを伝えるのは困難です。
特に理学療法士(PT)や作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)などのリハビリ職者は、例え経験が数年であっても、病院内でさまざま部署を移動します。そのため、必然的に携わる業務内容は多くなります。
さらに、リハビリ専門職者の場合、定期的に勉強会を行い後輩の教育に関わることが多いです。その中で、あなたが担当した分野の内容なども、面接では評価の対象となります。
これが、仕事歴が長い人や多くの職場を経験した人では、さらに職歴欄が必要になるのは想像するに難しくないかと思います。
PT・OT・STにおける職務履歴書の有効な活用方法
このようにPT・OT・STは特に、今まで経験してきたことを履歴書だけでアピールすることは難しいといえます。そこで、職務履歴書を作成して履歴書に記載できなかった内容を書くことで、履歴書で不足している部分を補うことができます。
ただ、職務履歴書には有効な活用方法があるため、そのことについて知っておく必要があります。
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👉実際にリハビリ管理職に聞いた「転職活動で重要視するポイント」
経験が浅いPT・OT・STほど職務経歴書は有効
職務経歴書というと、実務経験が長く、履歴書には職歴が入りきれない人が書くものだという認識をしている人が多いと思います。しかし、実際には、経験が浅い人ほど、使い方によっては自己アピールをするための有効な武器となります。
例えば、経験が浅い場合、学歴や職歴を書く欄がたくさんある履歴書では、どうしても空欄が多くなります。空白が多い履歴書では、採用担当者に伝わる情報が少ない上に、見た目だけで悪い印象を与えてしまう場合もあります。
そのため、まずは履歴書自体を自己紹介などの自由記入スペースが多いものに変えます。そのことで、空白欄を少なくします。そして、そのような履歴書にプラスして職務経歴書を作ります。
職務経歴書には、経験した仕事内容や、その中で取得した資格はもちろんのこと、身に付けたスキルまで記載します。
例えば、講座を受講して資格を得たものでなくても、患者さんに対して徒手療法を中心に行っているようなところで働いたのであれば、取得したスキルに「徒手療法」と書くこともできます。
また、社会人になってからのものだけでなく、大学中に獲得した資格や身に付けたスキルも記載することで、よりあなたの能力をアピールすることができます。
このように、経験が浅く、履歴書に空欄ができやすい人ほど、職務経歴書を利用することで、他の応募者との違いをアピールすることができます。そのため、応募書類としては、基本的に「履歴書+職務経歴書」をセットとして考えていた方が良いでしょう。
応募書類(履歴書・職務経歴書)で採用選考者が見るポイント
履歴書や職務経歴書などの書類選考において、採用選考者が重視する項目があります。そのことを知っておくと、さらに職務履歴書を有効に活用することができます。
以下に、応募書類で重要視される項目を記します。
①職歴
②業務に関係する資格やスキル
③年齢、写真
④書類の記載方法、文字の丁寧さ
⑤志望動機
⑥業界経験
このように、「職歴」と「業務に関する資格やスキル」の2つは、応募書類の中でも最も注目される項目の2つということがわかります。
また、採用選考者が「応募書類の中で足りない」と感じている情報を以下に記します。
1.具体的な仕事内容や役割
2.入社可能日
3.持っている具体的なスキル
4.希望職種や将来の目標
5.前職場の退職理由
6.希望給与
ここでも、最も採用担当者が足りないと感じている情報として、具体的な仕事内容が挙げられています。
このようなことからも、あなたが経験した仕事内容や、学生の時に得たスキルについて詳しく書くことは、書類選考を通過するためにも有効なことだといえます。履歴書に加えて、職務経歴書を作成することで、より強く自己アピールをすることができます。
PT・OT・STが職務経歴書に記載する内容
職務履歴書の意味を理解し、有効な活用方法を知っておくと、書類選考を有利に進めることができるようになります。また、「職務履歴書には具体的にどのようなことを書くのか?」ということを把握しておくことで、スムーズに職務履歴書を作成することができます。
そして当然ながら、まずは職務履歴書を用意しなければいけません。職務経歴書は、市販されているものを利用することもできますし、自分自身で作成することもできます。
ただ、その時に注意しなければいけないことがあります。それは、職務経歴書が「履歴書にある情報の繰り返しになってはいけない」ということです。市販されているものや、インターネットにて無料でダウンロードできるものには、履歴書と同じような形式のものが多くあります。
そうなると、どうしても履歴書と同じような内容になってしまいがちです。それでは、わざわざ職務経歴書を用意した意味がなくなってしまいます。
そのため、職務経歴書はオリジナルのものを作成した方が良いでしょう。自分で作ることで、あなたがアピールしたいポイントに合わせて自由にフォーマットを変えることができるため、記載する内容も充実します。
自分でフォーマットを作成するとなると、「具体的にどのような内容を入れればいいのかわからない」という人が多いと思います。そこで、職務経歴書に記載した方がよい事項について以下にまとめます。
冒頭
冒頭欄では、作成日と名前、志望職種を記載するようにしましょう。生年月日や住所、電話番号はスペースに余裕がある場合に入れればよいです。
志望職種は履歴書に書いてある情報ですが、スペースがある場合は優先して書くようにしましょう。
職務経歴
職務経歴には、勤務先や所属部署、役職などを記入します。ここでは、履歴書の職歴欄より詳しい情報を書きます。
例えば、事業内容や職場の特徴、規模など、職場の環境がわかるような情報を入れます。さらに、所属部署や部下の人数、「その中での具体的な役割」なども記せば、よりわかりやすい職務経歴欄となります。
また、担当者数や担当した患者さんの疾患などを記載すれば、あなたの実務力をより具体的に説明することができます。
専門知識や技術
ここでは、業務に関連する学歴や、資格・スキル、社内で受けた研修について書きます。
「学校ではどのような学科を専攻したのか」「インターンシップを経験したのであれば、どのような内容であったか」などを記入します。学歴に関しても、このように業務に関連することであれば、詳しく記載することで、あなたをアピールするポイントになります。
資格は志望職種に関するものであれば、履歴書と重複しても書いておいた方がよいでしょう。また、資格としてはないものでも、取得したスキルなども記入しておきましょう。
さらに、あなたが受けた新人研修や社内研修などの内容も書きます。特に、転職の場合は、どの程度、社会人としての基礎があるかは、評価されるポイントの1つになります。他にも、あなたが受講した講習などについて書くと、意欲をアピールできます。
評価
これまでの職場における、昇格や、新人研修の講師、クレーム処理などの特命業務などについても記載します。このような内容は、遠慮して書かない人がいますが、採用担当者に強いインパクトを与えるものになります。
他にも、「皆勤賞」や「〇〇年勤続賞」などは、真面目さをアピールするものになります。
仕事姿勢、意欲
最後に、より詳しい退職理由や自己PRを記入します。
ほとんどの場合、履歴書には「一身上の都合」とだけ書きますが、採用担当者は、より詳しい退職理由を知りたがっています。実際に、面接でも聞かれることが多いものです。
そして、最後に自己PRを書きます。履歴書の自己PR欄は、小さく足りない場合が多々あります。書ききれなかった分の内容をここで記載するようにします。具体的には、以下のようなことを書きましょう。
・いかにあなたが、転職先の会社のニーズに合っているのか?
・採用された場合は、どのようなことを行いたいのか?
・将来的にはどのようなことを行っていきたいのか?
以上に挙げた項目を参考にすることで、より良い職務履歴書を作成することができます。
今回述べたように、PT・OT・STが転職する際には、職務履歴書はできるだけ活用した方が良いといえます。そして、職務履歴書を書くポイントなどを押さえておくと、あなた自身をアピールすることにつながるような職務履歴書を作ることができるようになります。
ただ、職歴欄はどうしても長くなる場合が多いです。そうなると、ごちゃごちゃして逆にわかりにくくなる人も少なくありません。職歴欄を記載する際は、この点に注意しなければなりません。
このような場合でも、転職サイトに登録していると、アドバイザーが添削や指導を行ってくれます。そのことで、さらに見やすく伝わりやすい職務経歴書を作成することができます。
そのため、転職サイトに登録している場合には、遠慮なく担当のアドバイザーに相談するようにしましょう。
採用する側のリアルな意見を先に知っておくと転職が捗ります
👉経営者に聞いた「採用されるPT・OT・STの特徴」面接のコツ
リハビリ関係者が転職を考えるとき、転職サイトを活用するとより自分の希望に沿う求人を見つけることができるようになります。自分一人では頑張っても1~2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉まで行うのは現実的ではありません。
一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できるだけでなく、病院や施設を含め、その他企業との交渉まですべて行ってくれます。
ただ、転職サイトによって特徴が大きく異なります。例えば、電話だけの対応で素早さを重視する会社があれば、面接まで同行することで難しい案件への対応を得意としている会社もあります。他には、大手企業に強みを発揮する会社があれば、地方求人を多く保有している会社もあります。
これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページで転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。
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