25歳理学療法士が介護領域へ転職 その”落とし穴”
理学療法士(PT)は3年目以降に結婚・マイホーム購入といった人生のイベントが起こり始める時期です。そのため給料・年収をアップしたいと考え25歳を区切りに転職を考える理学療法士は多くいます。またこの時期から仕事にも慣れてくるため、職場での給料・年収に不満を持ち始めます。
そして理学療法士の多くは数ある求人サイトを活用して狙い通りの転職を成功させようとします。しかし狙い通りの転職を成功できる理学療法士はほぼいません。なぜならほとんどの理学療法士が転職のノウハウを持っていないためです。
25歳で転職を考える理学療法士が介護保険施設へ転職するときに陥りやすい落とし穴について解説します。
もくじ
25歳理学療法士の平均年収はいくらか?
25歳の理学療法士の平均年収は気になるところです。
そこで厚生労働省が公表している賃金構造基本統計調査で理学療法士全体の平均年収から予測します。
理学療法士の平均年収はいくらか?
厚生労働省が発表している令和2年度賃金構造基本統計調査によると、理学療法士の平均年収は小規模の事業所418万円、大規模の事業所436万円です。また統計調査における理学療法士の平均年齢は33歳となっています。
平均年収=33歳時点全員がその年収ではない!
調査によると平均値が出ているだけで、中央値は不明なため全ての33歳理学療法士が上記年収を獲得できるわけではありません。
また理学療法士は全員が同じ給与形態でないことも知っておくべきですさらに地方と都市部では給与に差があることは忘れてはいけません。
25歳理学療法士の一般的な給与はどれくらいなのか?
保険診療下で働く理学療法士が多いため、概ね25歳の理学療法士の平均年収は350万円前後と考えられます。
25歳で年収350万円は高収入と思いますか?
また高収入になりたい25歳理学療法士にとってこの年収は満足できるものだと思いますか?
いずれも人によって感じ方は様々です。それでも理学療法士という仕事についていて給与が上がるイメージを持っている人は少ないと思います。そんなイメージを持ちやすい原因として、理学療法士全体の職場分布が大きく影響しています。次に職場分布について詳しく見ていきましょう。
理学療法士の分布について
理学療法士協会のHPによると、2021年3月末時点で会員総数は12万9,875人です。
会員の中で病院を含めた医療施設に8万4,618人もの理学療法士が勤めています。その割合は約66%であり、このデータから分かるように身の回りの理学療法士のほとんどが病院に勤めているため理学療法士=病院のイメージが定着しています。
一方、老人福祉施設は2,097人、介護保険法関連施設で700人です。これは割合にするとたったの2.5%となっており、極少数の理学療法士が介護保険関連施設で働いていることが分かります。どちらも国にコントロールされている保険収入で収入を得ているにも関わらず大きな差があります。
介護保険領域の施設へ転職すると年収はどれくらいになるのか?
病院勤めと比べて10分の1以下の数しか理学療法士がいない介護領域の就職先は高収入の職場が多くあります。
やはり人材雇用に苦労している施設は、理学療法士を雇用したいため病院よりも高収入になる可能性が高いのです。今回は大阪府で実際に理学療法士の求人が出ている介護保険領域の職場を3つ紹介します。
1施設目
2施設目
3施設目
現在働いている職場に比べて年収はどうでしょうか?
3箇所目は転職直後のモデル年収が456万円〜のため転職するだけで、理学療法士の平均給与を超えます。
先ほど紹介したように、介護保険分野で就業している理学療法士は人数が少ないこともあり希少性が高いのです。そのため高収入の理学療法士を目指すことができます。
ただし、ここにも落とし穴があるため注意が必要です。
病院勤務から介護保険領域の施設へ転職した後の落とし穴
給与が高い=人が定着しない職場の可能性あり
給与が高いことには希少性以外の理由もあります。
最も多い理由は、求人を出しても応募がこない、もしくは人材が定着しないことが挙げられます。この理由が当てはまる職場は慢性的な人材不足に陥っており、多忙を強いられます。
人材不足の職場に転職すると、他職種のフォローのために残業をしたり休日出勤をすることも日常的にあります。こういった職場は、高収入のため飛びつきたくなりますが、自身で事前リサーチが難しいため転職して後悔する可能性が高いのです。
病院と違って介護保険施設の働き方にやりがいを感じない人は多い
患者さんにリハビリを行うことが好きな理学療法士は介護保険施設に転職して後悔しやすい傾向があります。
私の知人の理学療法士もこの理由で病院→施設→病院というキャリアプロセスを歩みました。
理学療法士が介護保険施設でやりがいを感じない理由は、病院勤務の理学療法士の主な業務であるリハビリ中心の働き方よりも、間接業務の時間が圧倒的に多いためです。また入居施設で勤務していると他職種の欠勤の穴埋めのフォローや、施設内行事の企画運営も任されます。その結果、リハビリをしていると1日の仕事が終わりません。そうなると徐々にリハビリよりも間接業務に割く時間が増えていき、なんのために理学療法士として働いているのか分からなくなってしまい退職してしまいます。
介護保険施設では一人職場になる可能性あり!
介護保険施設、特に入居施設となるとほとんどが理学療法士の一人職場となります。
一見同職種の上司がいなくて報連相や文句を言われなくて楽そう!と思われるかもしれません。しかし実際は自分の職域に理解のない他職種の上司の言うことを聞かなければいけない状況となります。
施設では職種の専門性を発揮するよりもいかにうまく現場を回せるかを求められます。そのためリハビリだけしている理学療法士は毛嫌いされやすいのです。
理学療法士自身は専門性を発揮したいだけなのに職場の雰囲気に合わず、人間関係がギクシャクして退職してしまう理学療法士も少なくありません。
転職の落とし穴にはまらないコツは転職サイトを活用すること!
25歳で転職を考えている理学療法士に伝えたいことは転職サイトをしっかり活用せよ!ということです。
活用すれば「転職に失敗した!」となることなく高収入を得ることが可能となります。
そのため次のステップでぜひ転職サイトを活用していきましょう。
転職サイト活用前に「自分のやりたいことを明確化する」
理学療法士が転職を考えたときにまずやるべきことは「やりたいことを明確化する」ことです。
これをしていないと、転職後に後悔する結果が待っています。
転職は自分のリサーチだけで調べ尽くすことは難しいだけでなく、調べること自体が面倒に感じる人も多いようです。適当に調べて転職して失敗する理学療法士も多いため、転職サイトの転職エージェントを活用することをオススメします。
後悔のない転職ができるようにステップをしっかり踏んでいきましょう。
これが重要!「やりたいことができる職場」を転職エージェントに調査してもらう
求人サイトを見ただけでその職場の本当の中身まで見抜くことは非常に難しい問題になります。というのも求人側は求職者が多く来て欲しいので、どうしても職場の良い面ばかりを求人に載せているためです。
25歳理学療法士の多くは求人サイトに掲載されている情報の良い面を信じてしまい、入職後こんなはずじゃなかった・・・となってしまいます。
このような状況に陥らないためにも、やりたい方向性が決まっていて、この職場が良い!という所であっても転職サイトの転職エージェントにリサーチしてもらうべきです。
高収入の理学療法士になりたいなら必ず転職エージェントにその旨を伝えるべし!
せっかく転職するなら給料・年収はアップさせたいと思うことは当たり前のことです。
しかし転職先に自分の給与交渉をできる理学療法士は少ないと思います。
なぜなら理学療法士の多くは自分自身の強みや市場価値を正しく理解できていない、もしくは交渉力の低い人がほとんどだからです。
その点転職サイトの転職エージェントはその道のプロなので、あなたの持つ強みを見つけてくれます。また難しい転職先への給料交渉も代わりに行ってくれます。
そのためあなたが気が付いていない同じ条件で給与アップが望めそうな穴場求人を紹介してくれることもあるので期待大です。
つまり自分で転職先を探す手間を省けるだけでなく、高確率で給料・年収アップが望めます。
だからこそ転職するなら転職サイトの転職エージェントを活用しましょう!
その他にも
管理人の実際の転職体験記では見学のことも語っていますので是非どうぞ
👉「職場見学から面接、さらに転職成功まで」
特養でのリハ職についてまとめた記事も有益な情報が満載です
👉 一般病棟から特別養護老人ホーム(以下特養)へ転職した理学療法士
その他の介護施設での働き方はこんな感じです
👉 老人ホームでのリハ職の働かき方についてまとめてみました
人気ランキングを見てから転職活動をすすたい方はこちらの記事
👉 リハビリ職の転職サイトの特徴と違い
リハビリ職転職サイト人気ランキング第1位を利用したい方はこちらから
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リハビリ関係者が転職を考えるとき、転職サイトを活用するとより自分の希望に沿う求人を見つけることができるようになります。自分一人では頑張っても1~2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉まで行うのは現実的ではありません。
一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できるだけでなく、病院や施設を含め、その他企業との交渉まですべて行ってくれます。
ただ、転職サイトによって特徴が大きく異なります。例えば、電話だけの対応で素早さを重視する会社があれば、面接まで同行することで難しい案件への対応を得意としている会社もあります。他には、大手企業に強みを発揮する会社があれば、地方求人を多く保有している会社もあります。
これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページで転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。
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