小児施設へ転職する理学療法士が小児リハビリ求人を見つけるコツ

理学療法士として小児施設へ転職して、小児リハビリに関わりたいと考えている人はたくさんいます。しかし小児リハビリに関しては求人や仕事内容の情報が少ないのが現状です。小児リハビリで働く理学療法士が少ないためです。

そのため小児リハビリへ転職したいと考えている理学療法士でも、小児リハビリの事情を知らない理学療法士が大半になります。

例えば療育センターといっても、通所施設と入所施設では理学療法士に求められる役割は違います。また小児リハビリは、療育センター以外にも病院や訪問看護ステーションでも関わることができるのです。

一言で小児リハビリといっても働く場所は多様であり、それぞれで仕事内容も違ってきます。そのため小児施設への転職を考えているなら、まずは小児施設における仕事内容を把握しておく必要があります。

さらに小児リハビリの求人情報は非常に少なく、何となく転職活動を行っても求人が見つからない可能性が高いです。小児施設へ転職したいのであれば、小児施設における需要や求人情報の現状を把握しておくことが重要になります。

そこで今回は、「小児施設へ転職する理学療法士が小児リハビリ求人を見つけるコツ」について解説します。

理学療法士が転職できる小児施設の求人と仕事内容

理学療法士が転職する小児施設には、いくつか種類があります。それぞれの施設によって仕事内容や役割が変わるため、まずは理学療法士として働くことができる施設について理解しておくことが大切です。理学療法士の募集がある小児施設は、主に以下の3つになります。

  • 療育センター(療育園)
  • 病院
  • 訪問看護ステーション

以下にそれぞれについて解説します。

療育センター(療育園)には通所支援と入所支援がある

療育センターとは、障害がある子供に対してリハビリを実施する施設を指します。理学療法士求人の中には「療育園」という言葉がよく見られますが、療育センターの施設名として「○○療育園」のように利用されていることが多いです。

また療育センターには通所支援(施設)と入所支援(施設)があり、それぞれに以下に記す施設があります。

通所施設 入所施設
・児童発達支援(児童発達支援センター・児童発達支援事業所)

・医療型児童発達支援(医療型児童発達支援センター)

・放課後デイサービス

・保育所等訪問支援

・福祉型障害児入所施設

・医療型障害児入所施設

療育センターへの転職を考えるときには、通所支援と入所支援のどちらへ転職したいかを明確にしておくことが大切になります。通所支援と入所支援での仕事内容や求められる役割の違いを把握した上で、転職活動を行うことが重要です。

例えば以下は、大阪にある放課後等デイサービスの理学療法士求人です。

理学療法士が転職する小児施設の中で、放課後等デイサービスの求人が最も多いです。放課後等デイサービスでは3~18歳の障害がある、もしくは発達が気になる利用者に対してリハビリを実施します。

例えば、ボールを上手に投げれない子どもに対してボールを投げる練習をしたり、上手く走れない子供に対して走行訓練をしたりなどです。体が硬い部位のストレッチなどを行って機能改善を図り、動作を獲得していきます。

通所サービスは「日常生活は問題なく送れているけれども、発達が少し遅れている子どもに対する発達支援」というイメージを持つと良いでしょう。また通所サービスは、自宅もしくは施設から通う人が対象になります。

その一方で入所支援へ転職した場合、施設に入所している利用者のリハビリが主になります。例えば以下は、広島にある入所施設(重症心身障害児(者)施設)の理学療法士求人です。

入居施設の小児リハビリとなると、利用者である子どもは施設で生活をしています。その利用者に対して、機能訓練や日常生活訓練などを実施するのです。

例えば、麻痺で関節や筋肉が硬くなった子どもに対してストレッチをしたり、自分で座れない子どもに対して座位訓練をしたりします。運動発達支援を目的とした通所サービスとは違い、日常生活動作獲得に向けたリハビリが主となるのです。

何かしらの理由で自宅に帰れない利用者が対象となるため、通所サービスよりも障害が重い子どもへのリハビリが主になると考えてください。

このように、理学療法士が働く療育センターには通所施設と入所施設があり、それぞれで求められるリハビリの内容が違うことを知っておきましょう。

小児リハビリの訪問看護へ転職する

療育センターの次に小児リハビリ求人として多いのが、訪問リハビリになります。小児を専門とした訪問看護ステーションへ転職すれば、小児リハビリに関われるようになるのです。

例えば以下は、愛知県名古屋市にある小児専門の訪問看護ステーションにおける理学療法士求人になります。

訪問看護ステーションでの小児リハビリは、在宅や入所施設へ訪問してリハビリを実施します。基本的には通所サービスに通うことが難しい子どもが対象であるため、障害が重い利用者が大半です。

例えば、一人で椅子に座ったり起きたりできないといった、日常生活に何かしらの介護が必要なレベルの子どもなどです。

そのため理学療法士のリハビリも、拘縮予防や座位訓練などの日常生活動作訓練、両親への介護方法のアドバイスなどが主となります。積極的な運動による発達支援というよりは、機能維持や介護度の軽減を目的としたリハビリが多くなります。

このように小児専門の訪問看護ステーションへ転職することでも、小児リハビリに関われるようになります。

病院の小児リハビリ求人もある

総合病院など複数診療科があるうちの一つとして、小児に対するリハビリを行っている病院もあります。ただ、小児リハビリを実施している病院は数が非常に少ないのが現状です。小児リハビリに関しては学校でも詳しく勉強せず卒業後も学ぶ機会が少ないため、専門的に関われる理学療法士自体も限られています。

そのため小児リハビリ専門ではなく、数ある診療科の一つとして小児リハビリがあるというイメージになります。例えば以下は、大阪府にある総合病院の理学療法士求人です。

総合病院における求人の場合、求人にあるように仕事内容の一つとして「小児」と記載されていることがほとんどです。基本的に小児専門病院の理学療法士求人はないと考えてください。

病院における小児リハビリは、各病院によって内容が異なります。例えば整形外科疾患が主な対象である病院であれば、小児も整形疾患の患者さんが多くなりますし、呼吸器が有名な病院なら小児も呼吸器の患者さんが増えます。

また病院で小児リハビリに関わるときに大切なのは「理学療法士はどれくらい小児の患者さんのリハビリに関われるのか?」ということです。

総合病院では脳血管疾患や整形外科疾患の患者さんが多く、リハビリに関しても小児以外がメインとなることがほとんどです。そうした中で、平均して何人くらいの小児リハビリに関われるのかを確認しておくことが大切になります。

求人には「小児」と書いてあっても、ほとんど小児リハビリに関われない病院もたくさんあるからです。

そうならないようにするためにも、小児リハビリ目的で総合病院へ転職するときには、必ず事前に転職サイトの担当エージェントに「どのような疾患の患者さんが多いのか?」「小児リハビリにどれくらい関われるのか?」を確認するようにしましょう。

小児分野への転職は資格は必要ない

小児分野への転職を考えたときに「小児リハビリに関する特別な資格が必要なのではないか?」と考える人は多いです。先に述べたように、小児リハビリは大学や専門学校、卒後に知識や技術を習う機会がほとんどありません。そのため、自信をもって小児リハビリを実施できる理学療法士が少ないのです。

ただ小児施設へ転職するときには、理学療法士以外の特別な資格は必要ありません。小児リハビリに関する診療報酬や加算は、理学療法士の資格があれば算定できるためです。

そうはいっても、資格がなくても経験者が歓迎されやすいのが実際になります。小児リハビリは特殊な知識や技術が必要ですし、子どもや両親との関わりも重要であるため経験者が優遇されるのです。

例えば以下は、神奈川県にある療育センターの理学療法士求人になります。

求人に「経験者歓迎」とあるように、小児リハビリの経験者が優遇される求人だとわかります。

検索してみるとわかりますが、小児リハビリの求人には経験の有無が問われていない求人が多い傾向にあります。ただ基本的には、小児は経験の有無が採用に大きく影響するということを知っておきましょう。

小児リハビリで理学療法士が求められる3つのポイント

理学療法士が小児リハビリの施設へ転職するとき、成人や高齢者を対象にリハビリを行うときとは異なった点に注意する必要があります。大人と子どもでは、体はもちろんのことリハビリに対する考え方なども違うためです。

特に以下の3つは、小児リハビリを行う上で非常に大切なことだとえいます。

  • 患者さん(子ども)の名前を早く覚えて呼ぶ
  • 遊びリテーションを取り入れる
  • 保護者と積極的に情報交換をする

以下にそれぞれについて解説します。

患者さん(子ども)の名前を早く覚えて呼ぶ

子どもを対象にリハビリをする場合は、特に名前やニックネームで呼んであげることが大切になります。それにより理学療法士と子供の間に親近感が生まれ、会話やリハビリを楽しく行ってくれるようになるためです。

例えば成人であれば、「○○さん」と呼ばないと相手に失礼になります。その一方で子ども相手の場合「○○さん」よりも「××ちゃん」「△△君」などの方が、子どもも警戒心を解いてくれるため、リハビリもやりやすくなるのです。

子どもとのリハビリで一番大事なことは「子どもが楽しいと感じられるリハビリ」にすることです。どれだけ知識や技術があっても、子どもが拒否したらリハビリは全く進まないためです。楽しいと感じて積極的にリハビリを実施してくれれば、リハビリの効果も非常に高まります。

そのため小児リハビリでは、なるべく早く名前を覚えてコミュニケーションを取って、子どもが積極的にリハビリに参加してくれる状況を作ることが大切になるのです。

小児リハビリでは遊びリテーションを取り入れる

成人や高齢者を対象としたリハビリを行う場合、基本的には目的を説明し理解を得ながら進めていきます。何のために実施しているかを把握してリハビリに取り組むと、リハビリの効果を得やすいためです。

その一方で子どもに対するリハビリでは「何のために行っているのか?」を教える必要はほとんどありません。子どもは、そうしたリハビリの目的などに興味を示すことはありませんし、説明しても理解できないことがほとんどです。

そうしたことよりも「体を動かすことや人に気持ちを伝えたりすることは楽しい」といった感覚を実感することのほうが、子どもの心身の成長や回復には大切です。

そもそも子どもたちにとっては、ベッド上などの決まった場所で指示に合わせながら運動をするといったことは難しいです。そんな環境ではすぐに飽きてしまい、リハビリの協力も得られにくくなります。

そのため小児リハビリでは、遊びの中にリハビリを取り入れる「遊びリテーション」という考え方を持つことが必要です。

遊びりテーションとは、遊びの中にリハビリの要素を取り入れることで「子供が楽しみながらリハビリを行える」というものです。例えば、手指や視覚からの感覚入力や注意力の向上を目的に、絵の具を使って手や指で塗り絵などを使います。

子供が楽しみながら実践できる工夫をすることで、子供の興味を引きつけながらリハビリが実施できるのです。

このときに理学療法士は、子どもが楽しくないと感じれば無理にさせてはいけません。子どもは「何のためにこれを行っているのか?」という目的は考えていないため、理由があっても強制的に行わせると嫌な感覚だけを心に残してしまう可能性が高いためです。

そのため遊びリテーションは、基本的に子どもの気持ちに合わせて行うようにすることが大切です。

理学療法士と保護者との情報交換を行う

小児リハビリでは、理学療法士は特に保護者と密に情報交換を行わなければなりません。保護者の多くは自分のこと以上に子どものことを気にかけているためです。保護者と十分なコミュニケーションが取れていないと、保護者から不安感を持たれてしまう可能性もあります。

具体的には、保護者に対しては、リハビリの内容やそのときの様子などを伝えます。また保護者からは自宅での様子や最近好きなこと、嫌いなこと、困っていることなどの情報を聞き、施設での過ごし方やリハビリの方法に反映していきます。

(写真)

そうすることで保護者の安心感を高めるだけでなく、双方からの情報を活用して、より効率的なリハビリの実施へつなげることができるようになります。

このように、小児リハビリは特に家族とのコミュニケーションが大切になることを知っておきましょう。

小児に対する理学療法士は需要があるのか?

小児リハビリへの転職を考えるときに、最も問題となるのが求人数の少なさです。小児リハビリは需要が高いにも関わらず、専門的にリハビリを実施している施設が少ないため求人情報も限られてきます。

また小児施設で働く理学療法士は離職率が低いため欠員が出にくいことも、小児リハの理学療法士求人が少ない理由の一つです。

ただ以前と比べて、放課後等デイサービスや小児専門の訪問リハビリが増えてきているため、全く求人が見つからないという状況ではありません。例えば、以下は理学療法士の求人サイトで「放課後等デイサービス」というキーワードでの検索結果です。

全国で89件の求人情報があります。比較するために、同じ求人サイトで「整形外科」というキーワードで検索した結果を載せます。

整形外科のキーワードでは、全国で325件の求人情報があります。小児リハビリの求人は全く見つからないわけではありませんが、整形外科と比較すると放課後等デイサービスの求人は少ないことがわかります。

転職サイトなら小児リハビリの求人も見つかりやすい

そうした中で、リハビリ職専門の転職サイトであれば、インターネット上にある求人サイトよりも小児リハビリに関する求人が見つかりやすくなります。転職サイトは、求人サイトには載っていない非公開求人を抱えているためです。

例えば以下は、あるリハビリ職専門の転職サイトにおける小児リハビリに関する非公開求人になります。

転職サイトには、こうした非公開求人がたくさんあります。特に小児リハビリの求人には、非公開の求人が多いです。小児リハビリの求人は希少であるため、転職サイトのウリとして非公開にして登録した人にだけ紹介します。

そのため、あなたが多くの小児リハビリの求人から選びたいと考えているのであれば、転職サイトを利用するようにしましょう。

小児施設における理学療法士の給料とは?

なお小児分野の理学療法士求人における給料はどれくらいなのでしょうか? 療育センターや病院、訪問リハビリなどがありますが、それぞれで違います。療育センターと病院は理学療法士求人の平均年収(350万円前後)、訪問看護ステーションは少し高めだと考えてください。

例えば以下は、愛知県にある療育センターの理学療法士求人です。

求人にあるように「年収は340万円~」となっています。理学療法士求人の平均的な年収が350万円前後であるので、同程度の年収だといえます。療育センターや病院の求人はこれくらいであると考えてください。

その一方で訪問看護ステーションは、年収が少し高くなります。例えば以下は、先ほど挙げた愛知県名古屋市にある小児専門の訪問看護ステーションの理学療法士求人です。

求人に「年収400万円以上」とあります。理学療法士で年収が400万円を超える求人は非常に少ないため好条件の求人だといえます。訪問看護における訪問リハビリは1回のリハビリの介護報酬額が高いため、理学療法士の給料も高めに設定されています。

このように一言で小児リハビリといっても、転職する施設によって給料が異なることを知っておきましょう。

小児施設の理学療法士求人を見つけて転職を成功させるためには

小児施設における理学療法士の仕事内容や役割は、転職する職場によって大きく異なります。療育センター(通所施設、入所施設)と病院、訪問看護で求められる役割が全く違うため、まずはそのことについて理解しておかなければいけません。

小児リハビリの仕事内容は情報が少ないため、それぞれの職場での役割の違いを理解し、あなたが働きたい職場を明確にすることが大切です。その上で転職活動をすることが非常に重要になります。

ただ小児施設の理学療法士求人は、求人数が非常に少なく見つかりにくいのが現状です。そのため、できるだけ多くの求人情報を得るためにも、転職サイトに登録して非公開求人を紹介してもらうと良いです。

以上のことを踏まえて転職活動を行うことで、小児施設への転職を成功させるようにしましょう。



リハビリ関係者が転職を考えるとき、転職サイトを活用するとより自分の希望に沿う求人を見つけることができるようになります。自分一人では頑張っても1~2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉まで行うのは現実的ではありません。

一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できるだけでなく、病院や施設を含め、その他企業との交渉まですべて行ってくれます。

ただ、転職サイトによって特徴が大きく異なります。例えば、電話だけの対応で素早さを重視する会社があれば、面接まで同行することで難しい案件への対応を得意としている会社もあります。他には、大手企業に強みを発揮する会社があれば、地方求人を多く保有している会社もあります。

これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページで転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。


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