老健に理学療法士が転職する、楽でやりがいのある求人と給料事情

理学療法士(PT)が介護老人保健施設(老健)への転職を考えたとき
老健での仕事内容や給料などは、とても気になる点だと思います。

理学療法士が多く働いている職場というと、今でも病院やクリニックが主です。
介護保険事業所での理学療法士の割合としては、実は介護老人保健施設(老健)の割合が最も多くなっています。
👉 参考:日本理学療法士協会 統計情報

とはいえ、詳しい仕事内容や給与について
具体的に尋ねるといったことは、友人でもできにくいのが実際のところだと思います。

実は老健は、給料に関して年収が高い職場もあれば
逆に年収は高くないものの、休日数が多く残業が少ないため
好条件の求人が多い場合があります。

そこで今回は
「介護老人保健施設(老健)へ転職する理学療法士(PT)が知るべき求人や仕事内容、老健で求められる役割、給料面」について詳しくまとめたので
共有させてください。

老健へ転職する理学療法士の求人と役割、仕事内容

介護老人保健施設(老健)における理学療法士の役割は、利用者さんの在宅復帰を促すためのリハビリを行うことになります。
老健は病院を退院後に自宅復帰できなかった方が入所しており、在宅復帰を目的としたリハビリが理学療法士には求められるのです。

仕事内容に関しては、一般的な病院などとおおよそ同じと考えてください。
例えば、以下は奈良県にある老健の理学療法士求人です。

仕事内容として「機能訓練業務全般・専用の器具などを用いたリハビリ業務、アセスメント・計画作成・機能訓練・モニタリング」とあります。
簡単にいうと、老健に入所している利用者さんに対して「なぜ自宅復帰ができないのか?」を考えて、その問題を解消するためのリハビリを実施するのです。

例えば、自分で歩けない利用者さんであれば「大腿部の筋力が落ちて歩けなくなっているから、筋力アップを目的としたリハビリを実施すれば歩けるようになって自宅で生活できる」と考えて、リハビリを進めていきます。

また老健に入所する利用者さんは自宅復帰ができないことが前提であるため、ある程度介護が必要な方が対象となることを知っておいてください。

このように老健における理学療法士の仕事は、入所している利用者さんの在宅復帰支援になります。

ショートステイ、デイケア、訪問リハビリ兼業の可能性もあり

老健にはショートステイ(短期入所療養介護)やデイケア(通所リハビリ)、訪問リハビリのサービスを提供している施設が多いです。

ショートステイは1週間程度の短期間の入所サービスであり、一時的に家族が介護できない状況にあるときに利用されるサービスになります。
デイケアや訪問リハビリと同じように、老健を退所して自宅に帰った後に利用されるサービスです。

老健へ転職すると、ショートステイやデイケア、訪問リハビリの業務を兼務する可能性もあります。
例えば以下は、神奈川県横浜市にある老健の求人です。

求人票に「入所・短期入所・デイケア・訪問でのリハビリなど」とあります。
こうした求人であれば、老健へ入所している利用者さんへのリハビリだけではなく、ショートステイやデイケア、訪問リハビリを兼務することになります

また中には、利用者さんに対するレクリエーションを理学療法士が任せられる老健もあります。
例えば以下の求人では、明確に「レクリエーション補助等」と記載されています。

こうした求人であれば、リハビリだけでなくレクリエーションも理学療法士の業務になります。
レクリエーションの内容は施設によって違いますが、クリスマスなどの季節ごとのイベントやカラオケなどは定番です。

理学療法士がメインとなって司会を任せられることもあれば、準備などの手伝いだけを依頼されることもあります。

先に述べたように、老健における理学療法士のメインとなる仕事内容は入所者さんへのリハビリです。
ただ以上に挙げた求人のように、他の業務を担わなければいけない可能性があります。
そのため、事前に転職サイトなどを利用し、担当スタッフを介して、細かい業務内容について確認しておくと、希望に沿った職場を選びやすくなります。

転職サイトのウマイ活用法に関する記事もまとめています
👉  リハビリ転職サイトの違いと人気ランキングTOP3

理学療法士が老健へ転職するメリット

理学療法士が老健へ転職するときには、老健だからこそ得られるメリットがあります。
特に以下の2つに関しては、老健へ転職した理学療法士の多くが感じるメリットです。

  • 残業が少なめで休日数が多く仕事が楽
  • やりがいがある

以下に、それぞれについて解説します。

残業が少なめで休日数が多く仕事が楽

老健での理学療法業務は、病院やクリニックなどと違って残業が少ない傾向にあります。
医者や看護師などとのカンファレンスや、急な新患などがないためです。
そのため、基本的には残業なく帰宅することができます。
また休日数が多いため、比較的に仕事は楽なのです。

例えば以下は、神奈川県横浜市にある老健の理学療法士求人になります。

求人票に「年間休日120日以上/残業少なめ」とあるように、老健の求人には業務が楽であることを推している求人は多いです。

クリニックなどであれば毎日数時間残業し、月の残業時間が40時間近くなる職場も少なくありません。
また、休日数に関しても、年間100日前後であるのが一般的である中で、120日以上も休みがある理学療法士求人はなかなか見つかりません。

また患者さんの対応や他職種とのやり取り、書類作成に追われている病院などと違い、老健は業務時間も比較的ゆっくりしています。

このように、残業が少なめで休日数が多く仕事が楽であるのは理学療法士が老健へ転職する大きなメリットだといえます。

老人ホームでの理学療法士の働き方や給料についても気になった方はこちら
👉 老人ホームへ転職する理学療法士の求人や仕事内容、給料

老健の理学療法士はやりがいがある

ただ、業務が楽だからといって仕事内容にやりがいがないかというとそうではありません
むしろ病院よりも老健でのリハビリにやりがいを感じる人が多いのが実際です。

先に述べたように、老健には病院から自宅復帰できなかった人が入所しています。
つまり、病院のリハビリでは自宅復帰まで至らなかった人が、老健でのリハビリの対象になるのです。

病院のリハビリでは自宅復帰できなかった人を在宅復帰させることは、理学療法士として非常にやりがいのある仕事です。

例えば、病院で起き上がりができないために自宅へ帰れなかった人が、あなたが老健でリハビリを実施することで起き上がれるようになって自宅に帰れるようになったとします。

施設ではなくできるだけ家で生活したいと考えるのは、誰もが希望していることです。
リハビリを介してその希望を一緒に達成したときのやりがいは、病院やクリニックでは味わえないものになります。

このように、強いやりがいを感じられることも、理学療法士が老健へ転職する大きなメリットだといえます。

老健へ転職した理学療法士の給料・年収

では、老健に勤める理学療法士の給料や年収はどれくらいになるでしょうか?
残業が少な目で休日数が多い老健ですが、給料は他の病院やクリニックなどと同じくらいと考えてください。

理学療法士求人の平均が年収350~400万円であり、老健の求人も同じくらいの額になります。
残業が少なめで休日数が多くて年収が同じくらいと考えると、待遇としては良い方だといえるでしょう。

例えば以下は、先ほど挙げた年間休日数120日以上で残業が少なめの神奈川県横浜市にある老健の求人です。

月収は22万円とあり、平均より少なめです。
ただ詳細を確認すると、手当などの福利厚生、賞与は以下のように記されています。

時間外手当、通勤手当が別途支給で10万円とありますが、残業はなしで通勤手当は理学療法士求人の平均くらいである2万円と考えます。
住宅手当も詳細がありませんが、おおよそ2万円のところが多いので2万円で計算します。そうすると、この求人の年収は以下になります。

(月収22万円 + 通勤手当2万円 + 住宅手当2万円) × 12ヶ月 + (賞与19万3,000円 × 4) = 398万2,000円

残業が少なくて年間休日数が120日あって年収が400万円近くあるなら、理学療法士の求人の中では非常に好条件の求人だといえます。

このように、老健の求人は労働条件(残業や休日数)を考えると年収が良い傾向にあるのです。

老健求人は賞与(ボーナス)の高い求人が多い

理学療法士の老健における求人は、賞与(ボーナス)が高い傾向にあります。
病院やクリニックでの賞与は月収の2~3ヶ月分であるところが大半であるのに対して、老健では賞与が月収の4ヶ月以上という条件の求人もたくさんあります

例えば以下は、京都にある老健の理学療法士求人です。

年間休日も125日と多い上に、賞与も4ヶ月分とあります。
月給は20万円~と少な目であるものの、年間休日数がこれだけあって賞与も4ヶ月分あれば理学療法士の求人としては好条件だといえます。

また老健の求人の中には、4ヶ月どころではなく5ヶ月分の賞与を提示している求人もあります。例えば以下は、埼玉県にある老健の理学療法士求人です。

これも月収は22万円~と低めですが、賞与が5ヶ月分と病院やクリニックでは絶対に見られない額になっています。
賞与5ヶ月というと老健の中でも珍しいですが、老健であれば4ヶ月分の求人であれば比較的見つかりやすいです。

そのため老健へ転職するときには、月収だけでなく賞与も含めた年収額で判断するようにしましょう。

このように老健だと賞与が高い求人へ転職しやすいです。
ただ、賞与が高い求人は人気もあるので、転職サイトのエージェントに賞与条件を伝えておいて早めに求人情報を紹介してもらうようにしましょう。

年収が高めの老健求人は注意が必要

ここまで述べたように老健の理学療法士求人は、比較的好条件の求人が多い傾向にあります。
また中には、理学療法士の中でもトップクラスの年収額を提示している求人を見ることもあります。例えば以下は東京にある老健の理学療法士求人です。

求人票に「年収が600万円弱可能」とあります。
年収600万円は、理学療法士ではなかなか見られない高額年収です。
これだけ見ると「老健で休日数も多くて残業も少なく、しかも年収600万円が目指せる好条件の求人」と感じる人もいるはずです。
ただ、こうした明らかに年収が高く書かれている求人は注意が必要です。

まず年収は600万円~ではなく、353~596万円と書かれています。
こうした場合、年収はほぼ間違いなく353万円となります
また詳細を確認すると、基本給や諸手当、賞与は以下のように記載されています。

基本給が19万5,000円~26万円、諸手当が7万5,000円~15万円とあり、それぞれに約7万円の幅があります。
さらに賞与も1ヶ月分~4ヶ月分と幅が大きいです。
賞与が1ヶ月分と4ヶ月分であれば、基本給19万5,000円で計算すると賞与だけで年収が約60万円変わります

このように年収が高めで提示されている老健の求人は、年収額の幅が大きい上に内約が複雑であることが多いです。
そのため、年収600万円という文字だけで判断して飛びつくと、想像より大幅に給料・年収が少なくて後悔することになりかねません。

そうしたことを避けるためにも、特に高額の年収で記されている老健求人には注意してください。
条件が良く見える求人ほど、転職サイトの担当エージェントを介して年収の詳細を確認することが大切です。

ちなみに介護保険事業所へ転職する際のオススメな方法の記事もぜひ
👉 セラピストが介護保険事業所へ転職する際のマストな方法まとめ

老健の理学療法士転職を成功させるためには

老健での理学療法士(PT)の仕事は、残業も少なくて休日数も多く病院やクリニックなどと比較すると楽であるといえます。
また利用者さんの在宅復帰に直接関われるため、やりがいも高いです。

さらに、仕事内容が楽でやりがいもある上に給料も病院やクリニックと変わらないのが老健になります。
そのため、在宅復帰の支援をしたいと考えている理学療法士にとっては非常にオススメの転職先だといえます。

ただ、老健求人は賞与が高く月収が低い傾向にあるため、賞与額を含めた年収を求人から読み取らなければいけません。
また、一見すると高額に見える求人が、詳細を確認すると想像より低い額になるという可能性もあります。

こうした注意点を踏まえた上で転職活動を行って、あなたの理想に合った求人を見つけて転職を成功させましょう。

転職サイトの活用法に関する記事も是非ご覧ください
👉  リハビリ転職サイトの違いと人気ランキングTOP3

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リハビリ関係者が転職を考えるとき、転職サイトを活用するとより自分の希望に沿う求人を見つけることができるようになります。自分一人では頑張っても1~2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉まで行うのは現実的ではありません。

一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できるだけでなく、病院や施設を含め、その他企業との交渉まですべて行ってくれます。

ただ、転職サイトによって特徴が大きく異なります。例えば、電話だけの対応で素早さを重視する会社があれば、面接まで同行することで難しい案件への対応を得意としている会社もあります。他には、大手企業に強みを発揮する会社があれば、地方求人を多く保有している会社もあります。

これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページで転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。

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