転職回数が多い理学療法士が再就職を成功させるコツ

理学療法士で転職するとき「転職回数の多さ」は大きなデメリットとなります。転職回数が多いと、それだけで経営者に敬遠されやすいためです。

ただ、だからといって転職回数が多いと転職できないかというとそうではありません。転職回数の多さを強みとしてアピールをできれば、転職回数が多くても問題なく転職を成功させることができます。

そのためにも、「どれくらいの転職頻度や回数が不利になるのか?」「どのように転職回数の多さをプラスとしてアピールすればいいか?」について理解しておくことが大切です。

そこで今回は、「転職回数が多い理学療法士が再就職を成功させるコツ」について解説します。

理学療法士の平均転職回数は?

理学療法士として転職を考えたときに「転職回数が多くなる…」という悩みを持つ人はたくさんいます。転職歴が増えるほど、転職が難しくなると考えるためです。確かに、転職回数が多くなるほど転職では不利になります。履歴書で転職回数が多いと、経営者から「すぐに辞める応募者」と思われてしまうからです。

ただ転職回数について「転職回数が多いのはなぜ不利になるのか?」「何回くらいの転職が不利になるのか?」などを明確に理解している人は少ないです。

これらを理解しておけば、転職回数が多くても不安になることは減りますし、それを解消するアピールによって転職回数のデメリットを打ち消すことも可能です。

そこで以下に、「転職回数が多いと不利になる理由」「どれくらいの転職回数が問題になるのか?」の2点について解説します。

なぜ転職回数が多いのは良くないか?

先に述べたように、転職回数が多いと不利になる一番の理由は、経営者から「すぐに転職する応募者」と思われることです。当然ですが、経営者は長く働いてくれるスタッフを求めています。

経営者は、短期間で転職するスタッフを非常にコストが高い人材と考えます。採用するまではもちろんのこと、採用後の教育にもコストがかかっているためです。

例えば、転職サイトを介して理学療法士を採用したとします。そうすると、経営者は紹介してくれた転職サイトに紹介料として数十万円を支払わなければいけません。紹介料は転職サイトによって違いますが、少なくとも給料の1~2ヶ月分はかかると考えてください。

また当然ながら、履歴書の精査や面接、経営陣での話合いなどで時間的なコストもかかっています。

採用するまででも、これだけのコストがかかります。さらに、採用後も業務を覚えてもらうまでの指導など教育にもコストが要ります。新しいスタッフを雇うためには、これほどコストが必要になるのです。

ここまでコストをかけて採用し教育したスタッフがすぐに辞めてしまっては、経営者としては大きな赤字になってしまいます。

こうした理由から、経営者は転職回数が多い人を嫌います。そのため、転職回数が多いと転職で採用されにくくなるのです。

採用に影響する転職回数・頻度

それでは、経営者はどれくらいの転職頻度だと不利になるのでしょうか? 具体的には「5年で2回以上」の転職を経験している場合、採用時に不利になりやすいです。

理学療法士には、スキルアップなどのポジティブな理由で転職をする人もたくさんいます。例えば「3年間みっちり急性期を学んだから、次はクリニックでのリハビリを経験したい」といった理由などです。

これは経営者も理解しているため、転職自体が全てマイナス評価につながるわけではありません。ただ、理学療法士に限ったことではありませんが、一つの職場で3年は続けるというのは常識となっています。

そのためいくらスキルアップのためとはいえども、3年未満での転職を経験していると転職では不利になります。

転職頻度・回数の影響は年齢による

ただ転職頻度や回数の影響は年齢にもよります。頻度に関していえば、20代で3年未満での転職を経験している人と、40代で最近まで短期間の転職を繰り返している人では経営者に与える影響が全く異なります

20代であれば「スキルアップのためにさまざまな職場を経験したのかもしれない」と捉えられる可能性もあります。その一方で40代であれば、「何か問題があって一つの職場で長く働けない応募者なのか」と思われるのです。

また転職回数に関していえば、一般的に3回以上の転職を経験していると不利になると考えられています。ただ20代で3回転職している人と、40代までに3回転職している人とでは、全く状況が違います。

20代で3回の転職は多いですが、40代までに3回であれば普通です。22歳で就職したと考えても40歳まで18年あるため、3回転職していても一つの病院で5年以上働いていることになります。

このように転職頻度と回数の影響関しては、年齢によって大きく異なるため一概にはいえないのです。

転職回数が多い理学療法士が転職を失敗しないコツ

それでは、転職回数が多い理学療法士が転職で失敗しないためには、どのような点に気を付ければいいでしょうか? 転職回数が多い場合には、特に以下の3点は意識して転職活動をすることが大切です

  • 転職理由はポジティブなものにする
  • 転職で得たスキルをアピールする
  • 長く働く気があることをアピールする

以下、それぞれについて解説します。

ポジティブな転職理由にすれば問題ない

基本的に、転職回数が多い場合は転職の理由はネガティブなものであることがほとんどです。例えば、人間関係の悪化や給料面に対する不満などです。ただ、それをそのまま正直に伝えていては当然ですが、採用される可能性は低くなります。

いくら本当の転職理由がネガティブなものであっても、全て前向きな理由に変えて伝えることが大切です。さらに、その理由を志望動機につなげると良いでしょう。

例えば、これまでの転職理由を以下のように話します。

私はこれまで、3つの職場を経験してきました。

新卒で最初の病院は、慢性的な患者さんのリハビリを実施したいと考えて整形外科クリニックへ就職しました。この整形外科クリニックは忙しく、1日20人以上の患者さんを担当していました。

慢性痛の患者さんの痛みを軽くしたいと考えて整形外科クリニックへ就職したのですが、とにかく忙しくて一人ひとりの患者様にかける時間が少なく、なかなか思い通りの結果を出すことができませんでした。また業務後も書類作業などが忙しく、自分で勉強する時間も確保できていませんでした。

人間関係は良好で働きやすかったのですが、結果が出せない自分にモヤモヤして「まだ経験が浅いうちは一人の患者さんにかけれる時間を長く取れる病院でスキルアップをしよう」と考えて1回目の転職をしました。

2つ目の病院では、スキルアップのための時間が確保できたため、非常に多くのことを学び、身につけました。ただ、どうしても「もう一度整形外科クリニックで慢性痛の患者様のリハビリをしたい」という気持ちが強くあり、今回の転職に至りました。

ただクリニックであっても、できるだけ一人ひとりの患者さんとの時間が確保されている職場を希望しています。

御社であれば、整形外科クリニックで慢性痛患者がメインであり、なおかつ1日の単位数は18と一人ひとりの患者様と向き合うことができると考えています。

このように、「忙しかった」「自分の時間が作れなかった」というネガティブな理由であっても、話し方次第ではポジティブに伝えることができます。また、これまでの退職理由を志望動機へつなげることで、さらにポジティブな内容として捉えられやすいです。

そのため、転職回数が多いのであれば、これまでの転職理由を全てポジティブなものへ変換して伝えるようにしましょう。

転職で得たスキルをアピールする

さらに、転職理由をポジティブにするためには、転職で得たスキルをアピールすることも有効です。転職が多いのはデメリットでもありますが、伝え方によっては経験が多いというメリットとしてのアピールにもなります

そこで、多くの職場で経験したことを前面に出してアピールするのです。例えば面接のときに、以下のようにアピールします。

私はこれまで整形外科クリニックと脳神経外科病院、訪問リハビリの3つの職場で働いて。それぞれの職場では全く違った患者さんのリハビリを経験させていただきました。

例えば整形外科クリニックでは、主に痛みに悩んでいる患者さんのリハビリを経験しました。このとき、痛みを緩和させるための徒手療法や運動療法などを学び、理学療法士として細かい技術の習得に注力できました。

その一方で脳神経外科病院では、脳梗塞といった麻痺を患った患者さんのリハビリを経験しました。ここでは、整形外科クリニックのように機能面へのアプローチだけでなく「麻痺が残ったままでも、どのように工夫すれば自宅で生活ができるようになるか?」などを考えてリハビリを実施しました。

自助具や補装具などについて勉強し、整形外科クリニック時代の知識を駆使して自助具を作り、それを使うことで患者さんの生活が変わるという経験もしました。

また訪問リハビリでは、患者さんに対するリハビリだけでなく、家族やケアマネと協力して介護保険を上手く活用しながら患者さんの生活を支えることを学びました。

今後は、こうした整形外科から中枢疾患、介護保険事業という、幅広い分野での経験を活かした活動をしていきたいと考えています。

このように「これまで有意義な経験をしてきて、それを活かしていきたい」という伝え方にすると、転職回数が多いことがアピール要素となります

転職理由を聞かれた場合は、先に述べたようにポジティブな理由に変えて伝えると良いです。それだけでなく転職した経験をアピールすれば、さらに転職回数によるマイナス評価は減ることになります。

アピールするポイントは大きなことでなくても良いです。例に挙げたように、「自助具を作って患者さんが変わった」「前職場での経験を活かせた」など、ちょっとした成功体験がアピールになります。

転職回数が多いのであれば、それぞれの転職で得た経験をアピールできるようにしておきましょう。

長く働く気があることをアピールする

また転職回数が多い人は、とにかく「長く働く気があること」をアピールして経営者に伝えることが大切になります。先にも述べたように、転職回数が多い応募者に対して経営者が心配しているのは、早期離職の可能性であるからです。

そのため、履歴書や面接では長く働くつもりがあることを伝えるようにしましょう。例えば以下のようなアピールは有効です。

これまでは自己研鑽のためにさまざまな職場を経験してきました。ただ結婚をして家庭もできたため、これからはこれまでの経験を活かしながらキャリアアップを目指して、一つの職場で長く働きたいと考えています。

このとき、ただ「長く働く気がある」と伝えてもダメです。志望動機と長く働く理由を関連させて、初めて経営者に伝わるようになります。上の例でいうと、「お金が必要だからキャリアアップを目指している」「キャリアアップのためには一つの職場で長く働かなければいけない」とつながります。

こうした今後のビジョンを転職先で達成する意思を伝えることで、「長く働く気があるのだな」という印象を与えることができるのです。

転職回数が多い場合は転職サイトの活用が必須

なお、ここまでのことを意識して準備しても、転職回数が多いという理由で不利になることは変わりありません。それほど転職回数が多い応募者はマイナスの印象を持たれやすいのです。

そのため、転職回数が多い状況で転職を成功させるためには、転職サイトを上手く活用することが必須になります。

転職サイトのエージェントは、転職支援の経験を重ねてきた転職のプロです。これまでにも、転職回数が多い応募者の転職支援経験も豊富に持っています。その経験から、「転職回数が多い応募者がどのようなアピールをすべきか?」「どのような職場が受け入れられやすいか?」を把握しているのです。

こうした知識と経験があるエージェントに転職を手伝ってもらえば、転職回数が多くてもスムーズに転職先を見つけることができます。

ただこのときには、転職サイトは2つ以上登録するようにしましょう。できるだけ紹介してもらえる求人は、多い方が選択肢の幅が広がるためです。その中から、あなたの希望に合った求人を紹介してくれる転職サイトを活用するのが転職を成功させるコツになります。

転職回数の多さによる転職失敗を防ぐためには

理学療法士として転職回数が多いと、どうしても転職時には不利になります。ただ以上に述べたように「転職理由を全て前向きでポジティブな理由にする」「転職回数が多いことによる経験をアピールする」「長く働く意思を伝える」という点を意識するだけでも、転職回数が多いデメリットは小さくなります。

そのためにも、転職回数が多い場合にはとにかく事前の準備が大切です。転職回数の多さをプラスとしてアピールできる準備をして転職活動に臨むようにしましょう。

また転職サイトを利用すれば、経験豊富なエージェントが支援してくれるため、さらに転職は成功しやすくなるのです。

こうしたことを意識して転職活動を行って転職回数によるデメリットを解消し、希望に合った求人への転職を成功させるようにしましょう。



リハビリ関係者が転職を考えるとき、転職サイトを活用するとより自分の希望に沿う求人を見つけることができるようになります。自分一人では頑張っても1~2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉まで行うのは現実的ではありません。

一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できるだけでなく、病院や施設を含め、その他企業との交渉まですべて行ってくれます。

ただ、転職サイトによって特徴が大きく異なります。例えば、電話だけの対応で素早さを重視する会社があれば、面接まで同行することで難しい案件への対応を得意としている会社もあります。他には、大手企業に強みを発揮する会社があれば、地方求人を多く保有している会社もあります。

これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページで転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。


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