作業療法士が行う身体障害領域のリハビリ:リハビリ求人・転職

作業療法士(OT)が仕事を行う場として、一般的に身体障害領域、精神障害領域、発達障害領域、老年期領域の4つの分野があります。作業療法士が転職する際は、この中のどの領域に関わりたいかで、転職先を決めることもあります。
4つの分野の中でも、身体障害領域に対する作業療法を行いたいと言う人は少なくありません。
そこで今回は、身体障害領域に対する作業療法について述べます。

もくじ

働く場所と対象疾患

身体障害領域の分野で、作業療法士が働く場所は多くあります。整形外科病院や整形外科クリニック、総合病院、デイケア、身体障害者センターなど、さまざまです。以下に、その他の例も記します。
 ・急性期病院
 ・療養型病院
 ・身体障害者更生施設
 ・身体障害者授産施設
 ・地域の保健所、保健センター
このように、さまざまな場所で、作業療法士は身体障害とそれに付随して生じる認知面の問題に対して作業療法を行います。
具体的な対象となる疾患も多岐にわたります。以下にその例を記します。

神経・筋疾患

・脳出血や脳梗塞などの脳血管障害

・頭部外傷

・パーキンソン病

・筋萎縮性側索硬化症(ALS)

・筋ジストロフィー

整形外科的疾患

・脊髄損傷

・骨折、外傷、切断

心疾患

・心筋梗塞

・狭心症

呼吸器疾患

・慢性閉塞性肺疾患

その他

・熱傷

・腫瘍

・先天性奇形

・糖尿病

以上のように、いろいろな職場で、さまざまな疾患を持った人の身体障害に対して、作業療法を行います。

身体障害領域に対する作業療法

身体障害領域における作業療法は、理学療法と同様で、主に「心身機能・身体構造」「活動」「参加」の3つを対象に行います。

心身機能、身体構造

筋や関節の機能改善、痛みの予防や軽減、身体各部の協調性向上を目的に作業療法を行います。

理学療法士は、徒手療法などを用いて、このような機能改善を図りますが、作業療法士は、主に作業活動を通して行います。
例えば、脳血管障害によって麻痺がある人に対し、字を書く、物を作るといったような作業を一緒に行うことで、肩や肘、指などの可動域を維持したり、動作の協調性向上を図ります。もちろん、理学療法士と同じような徒手療法なども行いますが、このような作業を通じて行うのが作業療法士の特徴です。
また、動きやすい方法を教えたり、作業を通して持続的な運動を促すことで、円滑な動作の獲得や身体の耐久性
向上を図ります。
このようにして動作を達成することは、対象者の達成感につながり、心理的な効果も発揮します。

活動

整容や入浴、排泄などの日常生活から、家事、外出、趣味などの活動に関して、対象者が困難となっている動きを確認し、その人にあった動作方法などを指導します。
そのことで、動作中に起こる痛みの軽減や、動きの円滑化、転倒防止などを図ります
例えば、脊髄損傷によって体幹、上肢に麻痺がある人の食事においては、姿勢を保つことや、スプーンを使用することが困難なことがあります。そのような場合に、姿勢の保ち方や手の動かし方など練習したり、自助具を用いて動作の円滑化などを図ったりすることで、より食事をスムーズに行えるように援助します。
このことで、先ほども述べたように、動作を達成した達成感が生まれ、対象者の意欲向上にもつながります。

参加

また、実際の生活に戻り、家庭内や地域で周囲の人との交流を行いながら、生活に生きがいや役割を持って生活できるように支援します。
例えば、脳梗塞後の後遺症で麻痺があり、入浴が困難な人がいます。そのような人に対して、入浴用のイスや手すりなど使用や、家族への最適な介助方法を指導することで、住み慣れた家に戻れるようにします。
その結果、家族というコミュニティに参加することができるようになります。
さらに、レクリエーション活動などを通して、楽しい時間を過ごすことで生活意欲を高めたり、仲間ができたりします。、このようにして、家族だけではなく、地域というコミュニティへの参加も援助します。
リハビリテーションの最終的な目標の多くは、このように対象者の「参加」までつなげることです。
そのために、作業療法を通して、「心身機能・身体構造」「活動」を援助することで、より円滑に「参加」につながるようにしていくことが、作業療法士の仕事になります。
その中でも、特に身体障害領域では、今回述べたような現場や仕事内容を行います。


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