【2025年版】作業療法士が行う身体障害領域のリハビリ:リハビリ求人・転職で知るべき全貌

作業療法士(OT)としてのキャリアを考えた時、私たちは大きく4つの専門領域(身体障害、精神障害、発達障害、老年期)の岐路に立ちます。どの領域に進むかは、あなたの将来を大きく左右する重要な選択です。

中でも、多くの作業療法士がキャリアの基盤として、また専門性を追求する場として選ぶのが「身体障害領域」です。

この記事では、身体障害領域の作業療法が持つ奥深さと、そこで働くことのやりがい、そしてあなたのキャリアにどのような可能性をもたらすのかを、最新の視点から徹底的に解説します。

多様な活躍の場と対象疾患:身体障害領域の広大なフィールド

身体障害領域と一言で言っても、その活躍の場は非常に多岐にわたります。あなたの興味や目指すキャリアに応じて、最適な環境を選ぶことが可能です。

作業療法士が活躍する主な職場

活躍の場は、患者さんの状態や時期(フェーズ)によって大きく分けられます。

  • 急性期病院: 手術直後や発症直後の患者さんに対し、早期離床や合併症予防、ADL(日常生活動作)の再獲得に向けた初期介入を行います。医療の最前線で、リスク管理能力と医学的知識が求められます。
  • 回復期リハビリテーション病院: 急性期を脱した患者さんが在宅復帰を目指すための、集中的なリハビリテーションを提供します。機能回復から応用動作、家屋評価まで、退院後の生活を具体的に見据えたアプローチが中心です。
  • 生活期(維持期)の施設・サービス:
    • クリニック(診療所): 外来患者さんに対し、生活の中で生じる痛みや動作の困難さの改善を目指します。
    • 介護老人保健施設、デイケア、訪問リハビリ: 在宅生活を継続するための機能維持、環境調整、介護指導など、地域に根差した支援を行います。
  • その他: 身体障害者更生援護施設、地域の保健センター、就労支援施設など、活躍の場は広がり続けています。
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働く場所と対象疾患

身体障害領域の分野で、作業療法士が働く場所は多くあります。整形外科病院や整形外科クリニック、総合病院、デイケア、身体障害者センターなど、さまざまです。以下に、その他の例も記します。
 ・急性期病院
 ・療養型病院
 ・身体障害者更生施設
 ・身体障害者授産施設
 ・地域の保健所、保健センター
このように、さまざまな場所で、作業療法士は身体障害とそれに付随して生じる認知面の問題に対して作業療法を行います。
具体的な対象となる疾患も多岐にわたります。以下にその例を記します。

神経・筋疾患

・脳出血や脳梗塞などの脳血管障害

・頭部外傷

・パーキンソン病

・筋萎縮性側索硬化症(ALS)

・筋ジストロフィー

整形外科的疾患

・脊髄損傷

・骨折、外傷、切断

心疾患

・心筋梗塞

・狭心症

呼吸器疾患

・慢性閉塞性肺疾患

その他

・熱傷

・腫瘍

・先天性奇形

・糖尿病

以上のように、いろいろな職場で、さまざまな疾患を持った人の身体障害に対して、作業療法を行います。

身体障害領域における作業療法士の真髄:3つの視点からのアプローチ

身体障害領域における作業療法は、国際生活機能分類(ICF)の考え方に基づき、主に「心身機能・身体構造」「活動」「参加」の3つの側面に働きかけます。理学療法(PT)との違いも意識しながら、その特徴を見ていきましょう。

1. 心身機能・身体構造へのアプローチ:「作業」を通じて心と身体を繋ぐ

この側面では、筋力や関節の動き、痛み、身体の協調性といった、動作の基礎となる部分にアプローチします。

理学療法士が、筋力トレーニングや徒手療法などを用いて直接的に機能改善を図るのに対し、作業療法士は**「意味のある作業活動」**を治療の手段として用いるのが最大の特徴です。

例えば、脳血管障害で片麻痺がある方に対して、ただ腕を挙げる練習をするだけではありません。「好きな料理をもう一度作る」という目標を共有し、包丁を持つ練習(巧緻性)、野菜を切る動作(協調性)、鍋を運ぶ動作(筋力・耐久性)といった一連の作業を通じて、自然な形で機能回復を促します。

このアプローチは、単なる運動機能の改善に留まりません。「できた」という達成感や、「楽しい」という感情を引き出し、リハビリへの意欲を高めるという心理的な効果も非常に大きいのです。

2. 活動へのアプローチ:その人らしい「日常」を取り戻す

「活動」とは、食事や着替え、入浴、家事、仕事、趣味といった、個々の具体的な生活行為を指します。作業療法士は、対象者が困難を感じている動作を詳細に分析し、その人にとって最適な方法を一緒に見つけ出します。

例えば、脊髄損傷によって体幹や上肢に麻痺がある方の食事場面を考えてみましょう。 作業療法士は、単に「食べる」という結果だけでなく、

  • どうすれば安定した姿勢を保てるか?(姿勢保持の指導)
  • どんなスプーンなら持ちやすいか?(自助具の選定・作成)
  • どの順番で食べれば、疲れにくいか?(動作手順の指導) といった、動作の質を高めるための多角的な支援を行います。

このように、対象者の残存能力を最大限に活かし、環境や道具を工夫することで、「できない」を「できる」に変えていく。これが、作業療法士の腕の見せ所であり、対象者の自立と尊厳を守る上で極めて重要な役割です。

3. 参加へのアプローチ:再び、社会や人生の主役になるために

リハビリテーションの最終目標は、単に身体が動くようになることではありません。その人が家庭や地域社会の中で役割を持ち、生きがいを感じながら生活を送れるようになること、つまり「参加」の実現です。

例えば、脳梗塞の後遺症で入浴が困難になった方がいたとします。作業療法士は、入浴用の福祉用具を選定したり、ご家族に安全な介助方法を指導したりすることで、住み慣れた自宅での入浴を可能にします。これにより、その方は「家族と暮らす」というコミュニティへの参加を継続できます。

さらに、趣味のサークル活動への復帰を支援したり、地域のレクリエーションに参加する機会を設けたりすることで、家族以外の社会との繋がりを取り戻す手助けもします。

機能(心身機能)を改善し、やり方(活動)を整え、そして、その人らしい人生(参加)を取り戻す。この一貫したプロセスを支援できることこそ、身体障害領域で働く作業療法士の最大のやりがいと言えるでしょう。

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まとめ:身体障害領域で、あなたの専門性を高めよう

今回は、作業療法士が身体障害領域で働くことの魅力と、その具体的な仕事内容について解説しました。

  • 活躍の場は急性期から生活期まで幅広く、多様なキャリアパスが描ける。
  • 神経疾患から整形外科、内部障害まで、幅広い知識と技術が身につく。
  • 「作業」を通じて、機能・活動・参加の全てに働きかけ、対象者の人生に深く関わることができる。

身体障害領域は、作業療法士としての基礎を固め、専門性を高める上で非常に重要なフィールドです。もしあなたが、自身のスキルを磨き、より深く対象者と向き合いたいと考えるなら、この領域への転職はあなたのキャリアを大きく飛躍させるきっかけになるはずです。

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