「今後のキャリアはこのままでいいのか」「ライフステージの変化に合わせて働き方を変えたい」という悩みを抱えている30代のリハ職は少なくありません。
この記事では、国が推進する予防医療やリハビリテーションに関する最新(2026.7.23)の施策データをもとに、今後の医療業界の動向と、ご自身のライフスタイルに合わせた職場の選び方を詳しく解説します。
医療業界の今後の動向:予防と切れ目のないリハビリテーション
今後の働き方を考える上で、国がどのような医療提供体制を目指しているかを知っておくことが大切です。厚生労働省の資料をもとに、リハビリテーション職に大きく関わる動向をまとめました。
厚生労働省では、国民一人ひとりが自身の健康を「自分ごと」として捉え、主体的に健康づくりに取り組むことができるよう、健康リテラシーの向上を図るとともに、それだけでは十分な効果が期待しにくい領域については、行政や保険者等による能動的な介入を強化し、実効的な行動変容を促進していく「攻め」の取組を具体化するため、「栄養・食生活」「がん・循環器病等」「歯科保健」「認知症」「リハビリテーション」「性差に由来するヘルスケア」という6つの領域を直ちに取り組むべき第一弾の重点領域として位置づけ、「U.E.N.O.Plan~攻めの予防医療厚生労働省関係施策~」を取りまとめましたので公表します。
「U.E.N.O.Plan~攻めの予防医療厚生労働省関係施策~ : Understand, Exercise, Nourish and Optimize for Better Health」
| 領域 | 現状の推計と課題 | 今後の主な対策・推進事項 |
| リハビリ・介護予防 | 2040年に向け、介護と医療の複合ニーズを抱える85歳以上人口が増加し、リハビリや介護予防のニーズがさらに増大する。 | 通所リハビリテーション、訪問リハビリテーション等の介護保険サービスにおけるリハビリテーションの適切な評価とサービス提供体制の強化。 |
| 地域での活動支援 | 地域リハビリテーション活動支援事業を実施していない理由として「専門職の人手不足」が挙げられている。 | 地域リハビリテーション活動支援事業による、住民主体の通いの場、地域ケア会議等へのリハビリテーション専門職等の関与の推進。 |
| 認知症対策 | 2025年には高齢者の認知症が471.6万人、軽度認知障害(MCI)が564.3万人と推計され、今後も増加が予想される。 | 早期診断・早期対応の推進。地域で実施される健康づくりの場や、居場所等の整備の推進。 |
| 急性期医療 | 脳卒中等において早期のリハビリ開始が望ましいとされる中、休日に入院した患者の開始割合が低い課題があった。 | 医療において、入院後、より早期や休日におけるリハビリテーションに対する加算評価の充実等を実施。 |
このように、高齢化が進む中において、リハビリテーションの重要性が益々増していることがわかります。
これから需要が拡大する「将来を見据えた明るい領域」
資料から読み取れるように、今後の医療業界では「病気になってからの治療」だけでなく、生活を支える予防や地域社会での関わりが強く推進されます。リハビリテーション職にとって、以下のような領域は今後さらにニーズが高まり、活躍の場が広がる将来性のある明るい領域と言えるでしょう。
1. 介護保険サービス領域(訪問リハビリ・通所リハビリ)
2040年に向けて医療と介護の複合ニーズを抱える高齢者が増加するため、生活期を支えるリハビリテーションの重要性は計り知れません。国も、通所リハビリテーションや訪問リハビリテーション等のサービス提供体制の強化を明記しています。退院後の生活を直接サポートし、在宅での自立を支援するこの領域は、今後ますますリハビリ職の主力となるフィールドです。
2. 介護予防と地域リハビリテーション活動
生活機能が低下している高齢者を対象とした「サービス・活動C」(短期集中予防サービス)の推進や、住民主体の通いの場・地域ケア会議等へのリハビリ職の関与が推進されています。病院や施設の中だけでなく、地域に出向いて住民の健康増進や介護予防に関わる働き方は、新しいキャリアパスとして大きく期待されています。
3. 予防・医療・介護を通じた切れ目のないリハビリテーション
心身機能の向上のみならず、日常の生活動作の改善、社会参加の促進、国民の健康の増進にもつながるため、予防・医療・介護を通じた切れ目のないリハビリテーションが適切に提供されることが重要とされています。一つのフェーズだけでなく、患者様の生活を長期的な視点で捉え、他職種や他機関と連携して支援する役割が求められています。
30代・家庭を持つライフスタイルに合わせた働き方
30代は、結婚や子育て、あるいはご家族のサポートなど、プライベートのライフスタイルが大きく変化し、家庭に割く時間の重要性が高まる時期です。実は、先ほど挙げた「これから需要が拡大する領域」は、家庭を持つリハビリ職がライフスタイルに合わせて働きやすい環境が整っていることが多いという特徴があります。
訪問リハビリや通所リハビリでの働き方
これらの領域は、入院患者様を持たないため、急な夜間の対応や休日の緊急出勤が発生しにくい傾向にあります。勤務時間が日中に固定されていることが多く、保育園のお迎えや家族との夕食の時間を確保しやすいのが大きなメリットです。需要が拡大しサービス提供体制が強化されている分野だからこそ、多様な働き方を受け入れる法人が増えており、時短勤務や土日休みの求人も見つけやすくなっています。
地域支援や介護予防に関わる働き方
地域での健康づくりの場や通いの場に関わる業務は、日中の限られた時間帯で計画的に実施されることがほとんどです。残業が発生しにくく、スケジュール管理が容易であるため、ワークライフバランスを保ちながら、地域社会に直接貢献しているという高いやりがいを持つことができます。
今の職場で「残業が多くて家族との時間が取れない」「夜勤やシフト制で生活リズムが安定しない」と悩んでいる場合、国の施策として伸びているこれらの生活期・予防領域へ視野を広げることは、キャリアの安定と豊かな家庭生活を両立させるための有効な選択肢となります。
将来性があり、働きやすい職場の選び方
30代からの転職で、将来を見据えた明るい領域の中から、ご自身のライフスタイルに合った残業が少なく働きやすい環境を選ぶためのチェックポイントを紹介します。
- 「生活期」や「地域リハ」への取り組みを確認する:求人票や法人のホームページで、訪問リハビリや通所リハビリの事業規模、あるいは地域の介護予防事業への参画状況を確認しましょう。国の推進する「切れ目のないリハビリテーション」 に積極的に取り組んでいる法人は、今後の経営基盤も安定しやすく、スタッフの働き方改革にも前向きな傾向があります。
- 人員体制と専門職の配置状況を確認する:地域リハビリテーション活動支援事業の実施課題として「専門職の人手不足」が挙げられているように、人員が慢性的に不足している職場では一人あたりの業務量が多くなりがちです。PT・OT・STがバランスよく配置され、協力して業務に当たれる体制が整っているかを確認することが大切です。
- 残業時間と休暇制度の実績を確認する:求人票に「残業ほぼなし」「月平均〇時間」と書かれていても、実態が伴っているかが重要です。また、有給休暇の取得率や、子育て世代の産休・育休の取得実績(および復帰率)があるかどうかも、家庭と両立できる職場かを見極める重要な指標になります。
専門エージェントを通じて「実際の働き方」を確認する
今後の医療業界の動向を踏まえると、リハビリテーション職が活躍できるフィールドは病院の外にも大きく広がっています。ご自身のこれまでの経験を活かしながら、家族との時間を大切にできる新しい領域へ挑戦することは、30代からのキャリア形成において非常に前向きなステップです。
しかし、求人票を見ただけでは「実際の残業時間はどれくらいか」「有給は本当に取りやすいのか」「子育てへの理解がある職場か」といった内部のリアルな情報は分かりません。
入職後のミスマッチを防ぎ、ライフスタイルに合った確実な転職をしたい場合は、リハビリ職専門の転職エージェントを活用することをおすすめします。専門エージェントであれば、「残業の実態」や「子育て中のスタッフの割合」「地域事業への取り組みの温度感」などを職場から直接ヒアリングしてくれるため、表面的な情報に惑わされることがありません。
「今の働き方を変えたい」「今後の需要に応えられる領域で、家庭も大切にしながら長く働きたい」とお考えの方は、まずは専門の転職サイトに登録し、どのような選択肢があるのか実際の求人情報を確認してみてはいかがでしょうか。プロのサポートを受けることで、あなたのライフプランに寄り添った最適な職場選びが実現するはずです。
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