臨床現場で経験を積み、後進の指導やマネジメントを任されるようになると、「もっと専門的に学びたい」「大学院で研究し、キャリアを磨きたい」と考える理学療法士・作業療法士の方は多いのではないでしょうか。
しかし、現実は甘くありません。共働きでの家事や育児、日々の業務に追われる中で、「今の生活に大学院生というタスクを追加するのは到底無理」と諦めてしまっていませんか?
この記事では、療法士が仕事や家庭を犠牲にすることなく、大学院進学の夢を叶え、着実にキャリアに繋げるための具体的な3つの解決策をご紹介します。
療法士が働きながら大学院に通う際のハードル

社会人として大学院を目指す際、最大の壁となるのが「時間」と「体力」です。
- 日々の臨床業務やカルテ入力、残業
- 後輩指導や研修プログラム作成などのマネジメント業務
- 帰宅後の家事や育児
これらをこなしながら、講義への出席、文献検索、研究計画の立案、論文執筆を行う必要があります。休日が固定されていない職場や、変則的なシフト勤務の場合、決まった時間に開講される授業に出席すること自体が困難になりがちです。「両立は難しい」と感じるのは、ごく自然なことです。
では、どうすれば現実的に両立できるのでしょうか。
両立を可能にする3つの解決策
ここからは、多忙な療法士が大学院での学びを実現するための具体的なアプローチを3つ提案します。
1. オンライン主体の大学院を選ぶ

まず検討すべきは、講義の大部分をオンラインで受講できる大学院を選ぶことです。
通学にかかる移動時間は、忙しい社会人にとって大きなロスになります。オンデマンド配信の講義であれば、通勤中の電車内や子どもが寝た後の夜間など、スキマ時間を有効活用して学習を進めることが可能です。
最近では、社会人向けに平日夜間や土日のオンラインゼミを開講している大学院も増えています。自分のライフスタイルに柔軟に組み込めるプログラムを探してみましょう。
2. 長期履修制度を活用する
2つ目の解決策は、「長期履修制度」の活用です。
長期履修制度とは、仕事を続けながら大学院に通う社会人などに配慮し、大学院に入学する学生で標準修業年限(修士課程2年,専門職学位課程2年,博士後期課程3年)での履修が困難な場合、修業年限を延長して履修できる制度です。
たとえば、修士課程の2年間で修了するカリキュラムを、3年や4年に引き伸ばして計画的に学ぶことができます。
この制度の最大のメリットは、1年あたりの履修科目数や研究の負担を減らせることです。無理のないペースで着実に学びを深め、確実なキャリアアップに繋げることができる、社会人にとって非常にありがたい選択肢です。
3. 大学院進学に理解のある職場環境を選ぶ
どれだけオンラインや長期履修制度を活用しても、最終的に大きな差となるのが「職場の理解」です。
- 研究のためのデータ収集に対する協力体制
- スクーリングや学会発表のための休暇取得
- 定時退社の推進や業務量の調整
これらは、個人の努力だけでは限界があります。もし今の職場が「365日体制でシフトの融通が利かない」「休みが取りにくい」といった環境であれば、大学院での学びと両立するのは至難の業です。
キャリアを本気で磨きたいのであれば、学業への配慮がある、あるいは人材育成に理解を示してくれる職場を探す(転職を視野に入れる)ことも、重要な戦略の一つになります。
▼「まずは情報収集から始めてみる(1分で完了)」
まとめ:着実なステップでキャリアの選択肢を広げよう
療法士が仕事、家庭、そして大学院を両立させるのは決して簡単ではありませんが、決して不可能ではありません。
- オンライン主体の大学院を選ぶ
- 長期履修制度を活用して負担を分散する
- 学びに理解のある職場環境を整える
これら3つのポイントを押さえることで、現実的な計画を立てることができます。大学院での学びは、臨床スキルの向上だけでなく、教育やマネジメントといった新たなキャリアの扉を開いてくれます。まずは無理なく通える大学院の制度を調べるところから始めてみませんか?




