転職面接でPT・OT・STに行われやすい質問:リハビリ求人
理学療法士(PT)や作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)などのリハビリ職者に限らず、転職する際には必ず面接選考を受ける必要があります。基本的には、履歴書による書類選考後、面接選考を通過することで、採用が決まります。
そのため、転職を成功させるためには、面接を上手く行うことが重要になります。
しかし、多くの人は面接を苦手としています。そして実際に、面接中に失敗して、そのことが原因で不採用となる人も少なくありません。
そうならないためにも、面接の前には事前に対策を行っておくことが大切です。
また、面接対策としては「事前に採用担当者が行う質問を予測し、それに対する回答を用意しておく」ということが、最も面接を成功させるために有効です。そうすることで、質問されたことに対して焦らず答えることができるようになります。
そのため、面接中によく用いられる質問を知っていることは、面接を上手く乗り切るために必須だといえます。
そこで今回は、「面接の中に行われやすい質問」を、序盤と中盤、終盤に分けて解説します。
PT・OT・STにおける面接の序盤で行われる質問
面接の始めでは、面接担当者も応募者の緊張をほぐそうとして、当たり障りのない質問をすることが多いです。
例えば「面接会場までは、どのような手段で来られたのですか?」といったようなものは、よく行われる質問です。
そしてこのような話が終わった後に、実際の面接内容に入ります。
こうした当たり障りのない話も含めて、面接の序盤に行われる質問に対する態度はとても重要です。まずは、面接担当者に良いイメージを与えることができるように、明るく答えることが大切になります。
以下に、面接の序盤に行われやすい質問を4つ挙げて、それぞれのポイントについて述べます。
自己紹介をお願いします
自己紹介というと、当然のことであるため、「あまり重要視されていない」と考えている人は少なくありません。しかし面接担当者は、この自己紹介から第一印象やコミュニケーション力など、さまざまなことを見極めようとしています。そのため、自己紹介は事前にしっかり準備しておくようにしましょう。
面接担当者は、自己紹介から人物像や職務経験を読み取ろうと考えています。
具体的には、表情や話し方などから「社員と上手く仕事を行えることができるか?」ということや、職務経験から「自社にどのように貢献できるのか?」ということを知ろうとします。
まずは、氏名をはっきり名乗り、相手に対して良い印象を与えることが大切です。その後は、「あなたの経験が応募先の企業でどのように生かせるのか?」ということを、簡潔に話すようにしましょう。
ただ、自己紹介でダラダラ話すことは厳禁です。長くても1分程度でまとめるようにしてください。
また自己紹介では、あくまで仕事に関することの概要だけを述べるようにしてください。細かい職歴や仕事に関係ない話は、その後の会話に盛り込んでいくようにしましょう。
今までの職歴を教えてください
自己紹介の後は、具体的な職歴を聞かれることが多いです。この質問に対しては、自己紹介で簡潔に説明した職歴に関して、より細かく話す必要があります。
既に述べたように、担当者が面接を通して最も知りたいことは「応募者がどのように自社へ貢献できるのか?」ということです。そのため、まずは「応募先の企業(病院や施設)が求めている人材はどのような人であるのか?」について把握しておくことが大切です。
そして、その中でもあなたの経験と合致する部分を話すようにしましょう。
相手が求めていないような経験や身に付けたスキルに関するアピールは、一歩間違うとただの自慢になってしまいます。そうならないためにも、しっかり事前にリサーチをして応募先の病院や施設が求めている人材について把握しておいてください。
前職場の退職理由を教えてください
前職の退職理由も、序盤に聞かれる代表的な質問の一つです。面接担当者は、退職理由から、応募者の「適応力」や「ストレス耐性力」「キャリアプラン」などを確認しています。
例えば、前職場の退職理由が「上司と合わなかったため」などであれば、「適応力に問題があるのか?」と捉えられる可能性があります。そうなると「自社でも同じように適応できなくなるのでは?」と考えられて、評価が下がる可能性があります。
そうならないためにも、たとえ本当の理由がネガティブなものでも、ポジティブな回答を行うようにしましょう。ただ、その際に、嘘を付く必要はありません。
例えば先ほどの例でいうと、「上司と合わなかったから辞めた」ではなく、「上司との連携を上手く取ることで、より効率的に仕事を行えるようになりたかったから辞めた」というように、ネガティブな内容であっても言い方を工夫します。
さらに「今後は今までの経験を生かして、上司と積極的にディスカッションを行っていきたい」というような、ポジティブなことまで述べるようにしましょう。
間違っても、前職場の愚痴などを話すことだけは避けるようにしてください。
当社を志望した理由を教えてください
志望動機も、面接の序盤で必ず聞かれる内容です。面接担当者は、志望動機から「あなたの強み」や「キャリアプラン」「自社への理解度と思い」などを確認します。
そのため、志望動機は「その企業だからこそ、自分の経験を活かして貢献したい」という内容にする必要があります。
例えば「貴社が行っている〇〇という事業に興味があるから」という回答では不十分です。それだけではなく、「貴社が行っている〇〇という事業に、私がかつて経験した◇◇といったことを活かして貢献できると思い志望しました」というように、より具体的に話すようにしましょう。
そのためにも、必ず企業研究を行って、応募先のことについて知っておく必要があります。
面接中盤でPT・OT・STに対して行われやすい質問
面接の序盤で自己紹介や志望動機といったことを聞かれた後は、「あなたの特徴」や「キャリアプラン」など、より深い内容に話が進むことがほとんどです。そのため、中盤の質問に対しては序盤のような簡潔な回答ではなく、具体的なエピソードを交えたような回答を行うことがポイントになります。
以下に、面接の中盤で行われやすい質問として3つ例を挙げます。
あなたの長所と短所を教えてください
長所や短所といったような、あなたの強みや弱みとなるものは、必ず面接の場面で聞かれるものです。
このような質問は、病院や施設などの雇用側としては「その特徴を自社の事業にどのように活かすことができるのか?」もしくは「弱みが業務の支障にならないか?」ということを把握するために行われるものです。
長所に関しては、より具体的に前職での経験も交えた話をするようにしましょう。特に転職先の病院や施設に関係するような内容であれば、より評価されやすくなります。
その一方で短所に関しては、転職先の業務に支障をきたすような内容は控えてください。
また、短所はマイナスなイメージを与えると考え「特にありません」と答える人もいますが、この回答は避けましょう。短所は誰でも持っているものであり、「自身の弱みを理解した上で、どのように対処しているか?」ということが大切です。
「特にありません」と答えると、「自己分析できない応募者」と捉えられる可能性があるため注意してください。
例えば、PT・OT・STなどのリハビリ職者であれば、以下のように答えます。
私の長所は、物事の変化によく気付くことです。例えば、スタッフや患者さんのちょっとした髪型や化粧の違いにも気付くことが多く、前職場でもそのことがきっかけとなりコミュニケーションを上手く図ることができました。
その一方で短所は、思ったことをすぐ口に出してしまうということです。そのため、今は考えたことは一度頭の中で整理して言葉として発するように意識しています。 |
このように、短所は「改善しようと心がけている」というところまで伝えることが大切です。
PT・OT・STとしての具体的なキャリアプラン(将来像)はありますか?
あなた自身が考えるキャリアプランに関しても、よく行われる質問です。面接担当者はあなたのキャリアプランを聞くことで、「自社に長く在籍する気があるのか?」「目標を持って仕事を行っている応募者であるか?」ということを把握しようとします。
そのため、転職先の病院や施設で達成できるようなキャリアプランを述べることがポイントです。
どんなに良いキャリアプランでも、転職先で実現できないものであれば「自社にはふさわしくない人材」と評価される可能性が高いです。こうしたことからも、企業研究にて応募先の病院や施設が求めている人材を把握しておくことは重要だといえます。
注意点としては、あまりに感情を込め過ぎて、自分の夢を熱く語ることは厳禁です。面接担当者が知りたいことは、「自社の事業にどのように貢献できるか?」ということです。あくまで、転職先に関係するキャリアプランを述べるようにしてください。
以下に、PT・OT・STなどのリハビリ職者で、「今後スポーツリハビリに力を入れていく」と予測される整形外科病院に転職する場合のキャリアプラン回答例を記します。
私は、スポーツを行う小中学生における怪我の発生率を減少させたいと考えています。そのため、まずは近隣の小中学生におけるクラブ活動などに、ボランティアとしてストレッチ教室などを行っていきたいと考えています。
そして将来的には、病院業務と並行してチームのトレーナーとして活動していきたいと考えています。 |
このように、キャリアプランに関しては、転職先の職場に貢献できるような内容にすることがポイントです。
あなたを採用するメリットは何でしょうか?
このような質問は、面接担当者にとって最も聞きたい内容といってもいいものです。病院や施設が求人を出しているということは、何かしらの目的があります。採用選考は、その目的に合った人材かどうかを見極めるためのものです。
そのため、この質問に対する回答は「転職先の企業が求めるもの(目的)」と「あなたの強み」が合致した内容にすることがポイントです。
つまり、「相手が求めている人材はどのような人か?」ということを把握しておかなければいけません。
例えば、管理職者を募集しているような職場での面接では、以下のような回答を行います。
私は前職場で、50人の部下を持つ立場で仕事をさせてもらっていました。その中で身に付けた、部下や後輩に対する指導力が私の強みだと思っています。そして、前職場ではそのような特徴を活かし、新入職や若手に対する教育プログラムを統括する仕事を行っていました。
貴院でもそのような強みを活かして、若手職員や今から入職してくる新人に対する教育プログラムの作成や、実施に関わっていきたいと考えています。 |
このように、あなたを採用するメリットを問われた場合には、「転職先にどのように貢献できるのか?」を述べることが大切です。
面接の終盤でPT・OT・STに対して行われやすい質問
面接の中盤までに、面接担当者はあなたの強みやキャリアプランを確認することで、「あなたが自社にとって必要な人間かどうか?」ということを見極めます。そして終盤では、あなたの入社に対する意思確認や、転職活動の状況について質問されることが多いです。
面接中盤で、ある程度の情報を伝えているため気が抜けやすくなりがちですが、最後までしっかりとアピールをするようにしましょう。
以下に、面接の終盤で行われやすい3つの質問を挙げます。
当社以外に受けている企業(病院・施設)はありますか?
この質問は、ほとんどの病院や施設で行われるものです。面接担当者は、転職活動状況や他社に対する評価、自社の位置づけを把握しようとします。
そして、こうした質問に対しては、基本的には正直に答えるようにしましょう。ただ本心は他社が第一志望である場合は、そのことは伝えない方が無難です。「他社が第一希望で、御社は第二希望です」と答えられて、採用に迷わない面接担当者はいません。
そのため、他社を受けていることは正直に言っても問題ありませんが、「御社が第一希望である」ということだけは、伝えるようにしましょう。
特に離職中であれば、一社しか受けていないということは、逆に不自然だと思われる可能性があります。
複数受けている場合は、「現在、御社も含めて〇社受けています。その中でも、御社が行っている◇◇という事業に私の経験を活かすことができると考えているため、第一志望とさせていただいています」というように答えると、面接担当者にも悪い印象を与えません。
現在の年収を教えてください。また希望する年収はありますか?
希望の年収も、必ずといっていいほど終盤で聞かれる内容です。面接担当者は、あなたが求める年収があまりにも自社の同じレベルの社員と比較して高い場合には、どれだけ優秀な人材でも採用は困難と考えます。
逆に現在の年収や希望する額が極端に低いと、面接担当者は「能力がなく、今まで評価されてこなかったのか?」と、あなたのスキルや能力を疑う場合があります。
もちろんそれぞれの職場で給料は違うため、能力が高くても年収が低いこともあります。ただ、職種やポジションによってある程度の相場はあります。また求人情報にも、おおよその額は書いてあります。
このようにさまざまな情報を元に、あなた自身を客観的に評価して希望する年収を述べるようにすることが大切です。そして、いくら希望の年収を提示するのが苦手といっても、具体的な金額の話を避けないようにしてください。
転職する際は、あなた自身の適正年収を見直す良い機会だと思い、改めて自分に合った年収について考えてみてください。
最後に何か聞きたいことはありますか?
このような質問は、面接における最後の質問と考えて間違いないでしょう。ホームページや面接からでは理解できなかった業務内容などがあれば、このときに確認するようにしましょう。
特に確認したいことがない場合は、「特に質問はありません」と答えても問題はありません。しかし、より面接官にアピールしたいときは、このときに逆質問を行うことで積極性や仕事への意欲を示すことができます。
例えば、「私は、前職で新人や若手の教育プログラムに力を入れてきました。御社において、そのような教育に関して具体的な取り組みを行われていれば教えていただければと思います」といった逆質問は、積極的に行うようにしましょう。
ただ、ホームページや求人情報などを調べればわかるような「準備不足の質問」や、ネガティブな「自信のない質問」は避けるようにしましょう。
以下に、避けるべき質問の例を挙げます。
・貴院の理念は何ですか?
・主な仕事内容はどのようなものになりますか?
・入社した後は勉強をできる環境はありますか?
・入社後から勉強を始めても間に合いますか?
面接の最後に行う逆質問では、こうした「準備不足」や「自信がない」と捉えられかねない質問は行わないように注意してください。
女性のPT・OT・STに行われやすい面接での質問
理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ職者に限らず、男性と女性では面接中に聞かれる内容も変わります。
女性の場合は、結婚や出産によって仕事との関わり方が変わる可能性があります。そのため女性に対する面接では、そのような女性特有のライフイベントや仕事量などに関する質問が行われることが一般的です。
企業側は、女性に対しては「結婚や出産ですぐ辞めてしまうのではないか」という心配を持つことがあります。
それらの転機をきっかけに、仕事との向き合い方を変更していくことは、家庭を守るためには女性にとって必要なことです。そのため、周りがその判断を公定も否定もしてはいけません。ですが、企業側としては採用後に短期間で退職されると、企業にとってマイナスになるため、そのような心配を抱くことは当然です。
そのため、面接においても今後に対する質問への対応の仕方によっては、マイナスなイメージを与えて不採用を受けることもあるため十分な注意が必要です。
以下に、女性に行われやすい3つの質問例を挙げます。
結婚後もPT・OT・STとして仕事を続けていきたいと考えていますか?
先ほども述べたように、企業側は「採用してもすぐに結婚して辞めていくのではないか?」ということを心配します。
またそれだけでなく、この質問によって、あなたが仕事に対してどのようなキャリアプランを持っているかということも確認されます。
そのため、「結婚後は仕事を続ける意思がない」という回答を行うと、それだけでマイナス評価をされ不採用となる可能性があります。そうならないためにも、答え方を工夫する必要があります。
もし「結婚後は退職するかもしれない」と悩んでいる場合でも、「結婚後も仕事を続けるつもりです」と答えて、仕事への意欲を見せるようにしましょう。
例えば、以下のように答えると、面接担当者もマイナスに捉えないでしょう。
結婚した後も仕事は継続する予定です。もちろん家庭で行うことも増えるため忙しくはなると思いますが、周りにも仕事と家庭を両立している人は多くいます。そのような人達を見習い、柔軟に対応できるように工夫していきます。 |
結婚後のことに関して質問された場合は、以上のように「結婚後も仕事を続ける意思があること」「職場には迷惑をかけないような対策を行う気持ちがあること」を明確に伝えるようにしましょう。
そして「結婚後は退職するかもしれません」と伝えることは避けるようにしてください。例えそのように考えていたとしても、実際にはどうなるかわかりません。そのため、面接時にマイナスになるような回答は行わないようにしましょう。
お子さんができても仕事を続けていきたいと考えていますか?
結婚と同様で、出産後の働き方に関しても面接では聞かれやすい内容です。これも企業側は、出産後の退職を懸念して行う質問です。
このような質問に関しても、先ほどの結婚に関する回答と同じように考えてください。例え本心では、出産後は退職やパートへの移行を考えていても、「仕事を続けていく意思がある」と答えた方が良いです。
出産後は辞めるつもりであると答えると、不採用を受ける可能性が高くなります。またもし採用されても、長期的な戦力として期待できないとされ、転職先でのキャリア形成に影響を及ぼします。
そのため、このような質問に対しては、仕事を続けていく意思を明確に示すようにしてください。その上で、産後に必要となる育児休暇制度や再雇用制度などについて質問することが好ましいといえます。
以下に、回答例を記します。
出産によってキャリア形成に影響することはどうしようもありませんが、出産後も仕事は続けていくつもりです。現場には迷惑をかけることになるかもしれませんが、できるだけカバーできるように工夫します。
その上で質問なのですが、御社の育児休暇や再雇用制度などの産後に関係する規則にはどのようなものがありますでしょうか? |
女性の場合は、必ず出産後に必要な制度はチェックしておくべきです。多くの人は、「まだ自分には関係のないこと」「妊娠してから確認すればいいこと」と考えています。しかし、妊娠後に確認して「予想していたのと違った」と感じる人も少なくありませんので注意してください。
お子さんがいらっしゃいますが、育児はどのようにされる予定ですか?
子供がいる女性では、ほとんどの面接においてこのような質問が行われます。これも企業側は、子供の体調不良で急な早退や欠勤となることを懸念して行う質問です。
そのような場合に、近くに子供を見てくれる人がいるかどうかを担当者は知りたいと考えています。もし誰もいなければ、育児が業務に支障をきたす可能性があると判断し、不採用とされる可能性もあります。
このような質問に対しては、「大丈夫です」という回答では不十分です。以下のように具体的に答えるようにしましょう。
子供が急に体調を崩すこともあると思いますが、近くに母が住んでいるため、母に看病をしてもらうこともできます。そのため、業務にはなるべく支障がでないように対応できると思っています。 |
例のように具体的な対策を述べた後、「業務には支障が出ない」ということを伝えるようにしましょう。そのように答えると、面接担当者も安心して採用することができると考えます。
30代のキャリアアップ転職時に行われやすい質問
30代はキャリアアップを狙った転職が多いため、特に特徴的な質問が行われることになります。そのため、一般的な面接対策を行っただけでは不十分であるということを認識しておく必要があります。
そこで以下に、30代のキャリアアップ転職において行われやすい質問について述べます。
30代の転職
30代の転職者には、キャリアアップを狙って転職する人も多くいます。またキャリアアップを考えていなくても、ある程度社会人経験を積んでいるため20代の転職者とは違った内容の質問をされます。
特に管理職の経験など、マネジメント能力に関する質問が多くなります。当然、個人的なスキルも必要ですが、30代の転職者には「指導力」や「牽引力」といったものが強く求められます。
そのため、面接中の質問における回答内容も、部下の教育やあなたが中心となって行った企画に関する経験などを具体的なエピソードも交えながら話せるようにしておくことが大切です。そうすることで、あなたのマネジメント能力をアピールすることができます。
以下に、30代転職者に行われやすい質問例を挙げます。
・管理業務の経験はありますか?
理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ業界だけでなく、他職者でも同様ですが、30代の転職者には管理者としての能力を求めているところが多いです。そのため、このような質問はよく行われます。
30代の転職においては、マネジメント経験の有無によって面接担当者の評価は大きく変わります。それは、マネジメント能力はいくら知識があっても経験がないと磨かれないためです。
マネジメント能力は、管理職を実際に経験して初めて身に付きます。そのため、管理職に就いたことがある人は、マネジメント能力がある程度備わっていると考えられます。
そこで管理職としての経験がある人は、管理職者として行った取り組みや企画、悩んだことなどについて、具体的なエピソードを交えて話せるようにしておきましょう。このとき、管理職に就いたことがない人であっても、新人や後輩指導など、マネジメント能力に関係するエピソードを考えておくことが大切です。
例えば管理職の経験がない場合は、以下のように回答します。
前職場では、管理職者としてのポストには就いていませんでした。しかし入社して5年目以降は、新人教育プログラムのチームを任されていました。
そこで、後輩や新人に対する関わり方について学びました。特に後輩のやる気を引き出すような手法や考え方については、ずいぶんと勉強し実践してきました。御社でも、このような若手の教育で貢献できればと考えています。 |
このように、たとえ管理職のポストに就いたことがなくても、誰でもマネジメントに関することを経験しているはずです。30代で転職する場合は、そのようなエピソードを話せるようにしておきましょう。
経験がないからといって、「そのような立場になれば、マネジメントします」という回答は避けるようにしてください。根拠のない自信は、逆にマイナス評価となります。
・この業界は10年後どのようになっていると思いますか?
これは、もちろん先見の目を持っているかをチェックするためのものですが、それ以外にもこの質問には意図があります。それは、あなたの入社意欲を確認することです。
業界における将来について答えることができないということは、今後もこの業界で働いていく意欲がない、つまり「そこまで強く入社を希望していない」もしくは「長く勤める気がない」と捉えられる可能性があります。
また30代でこのような業界の将来について語れないようでは、即戦力として使えるような能力を持っていないと考えられます。
このような質問には、具体的な数値を用いた現状分析と、それに対する今後の展望を明確に述べられるようにしておきましょう。そうすることで、面接担当者からは高い評価を受けることができるようになります。
例えば、医療・介護業界であれば以下のように答えます。
今後ますます高齢者の割合が増えていくことが予測されます。実際に、〇〇年後には高齢者と呼ばれる人の数は◇◇人になるといわれています。
その結果、介護する側の数が足りなくなると思われます。そのため、今後は介護ロボットなどの人手がかからないような技術の需要が増えてくると思われます。また高齢になっても介護が必要ないように、介護予防の重要性が高くなってくるはずです。 |
このように、具体的な数値を出しながら現状分析を行い、今後の動向に対する予測を述べることができるようにしておきましょう。そのためには、事前に行う情報収集が大切になります。
今回述べたように、面接対策として「事前に質問を予測し回答を用意しておく」ということは大切です。そのために、以上のようなよく行われる質問は把握しておくようにしましょう。そうすることで、スムーズに面接を行うことができ、転職に成功します。
また面接で悩んでいる人は、リハビリ職者専門のサイトを利用することも有効な方法の一つです。転職サイトに登録すると、アドバイザーが面接に対するアドバイスをくれたり、会社によっては面接に同行してくれたりします。
このように転職サイトに登録すると、より転職活動がスムーズに行えるようになります。まだ登録されていない方は、ぜひ転職サイトを活用し転職を成功させましょう。
リハビリ関係者が転職を考えるとき、転職サイトを活用するとより自分の希望に沿う求人を見つけることができるようになります。自分一人では頑張っても1〜2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉まで行うのは現実的ではありません。
一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できるだけでなく、病院や施設を含め、その他企業との交渉まですべて行ってくれます。
ただ、転職サイトによって特徴が大きく異なります。例えば、電話だけの対応で素早さを重視する会社があれば、面接まで同行することで難しい案件への対応を得意としている会社もあります。他には、大手企業に強みを発揮する会社があれば、地方求人を多く保有している会社もあります。
これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページで転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。
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