女性PT・OT・STが男職場への転職で苦労する:リハビリ求人
理学療法士(PT)や作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)などのリハビリ職者が転職先として選択する職場は、総合病院やクリニック、デイサービスなど、さまざまな場所があります。
この内、大学病院など、リハビリの規模が大きい施設では、リハビリ職員の人数も多く、それに伴い女性セラピストも多く在住しています。
一方、個人病院やデイケア、クリニックなどの小規模な施設では、理学療法士や作業療法士(ST)、言語聴覚士などのリハビリ職員の人数も減るため、女性セラピストも減り、場合によっては「全員男性セラピスト」という職場もあります。
そのような職場において求人を出す場合、「女性職員募集」と表記することが多いです。それでは、なぜリハビリ職で女性職員が必要とされるのでしょうか。
女性職員が必要な理由
それは、女性の方が男性と比べて、年齢や性別を問わず、幅広い患者さんに対応できるからです。特に年齢の若い女性患者さんは、女性セラピストによるリハビリを希望される場合があります。この時、女性セラピストがいないということを避けるため、ほとんどの職場で最低一人は在住するようにしている職場が多いです。
また、女性ならではの視点があると、職場の雰囲気や環境作りにも良い影響を与えます。
例えば、突然の雨に備えて、患者さんが困らないように貸出用の傘を設置したり、トイレにサニタリー箱を設置したりするなど、女性だからできる心遣いがあります。
このように、リハビリ施設において女性セラピストを必要とする理由はいくつかあります。
しかし、女性セラピストが理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ職者に1人もいない職場では、いくつか苦労する点があります。もし、検討している転職先がそのような職場であれば、事前にそれらのことを理解しておくことで、入職後に悩むことが少なくなるはずです。
そのため、以下に、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などの女性リハビリ職者が女性職員の少ない職場で働く際に苦労することについて述べます。
相談相手がいない
患者さんのリハビリを進めるにおいて、治療や制度の内容など、悩むことは多くあります。そのような時は、自分なりに勉強したりもしますが、同じリハビリ職者にアドバイスをもらったりもします。
この時、女性の職員がいれば、気軽に相談をしやすいのですが、周りが男性ばかりだと、少し気が引ける場合もあります。
例えば、知識面の悩みであれば、口頭でのアドバイスだけでいいのですが、手技のこととなると、口だけでは伝わりにくいです。そのため、実際に体を使いながら教えてもらう必要があります。その際、人それぞれの受け止め方によりますが、同業者とは言え、体に触れられることに異常に気を使ったり、気が引けたりする場合もあります。
そのため、そのような悩みが出てきた場合は、「患者さんや自分のため」と割り切る気持ちを持つことが大切です。また、手技の勉強会へ参加したり、他の病院の友人と一緒に事前に実技練習をしたりすることも解決方法の一つです。
女性のライフイベントへの理解が得にくい
理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ職者に限らず、女性が働く中で出会う悩みとして、「結婚」「妊娠・出産」「育児」の三つがあります。これらのライフイベントを仕事と両立していくことは心身的にとても大変です。
まず妊娠では、つわりや腰痛など、さまざまな体調不良が出現します。それに伴い、休みをもらったり、介護量の少ない患者さんへ変更してもらったりすることも必要な場合があります。また、体質的なものに加えて過度な負担によって、切迫早産などを合併し、長期の休職が必要になる人もいます。
また、子どもが小さいうちは、繰り返す病気や保育所への送迎などで、急に休む必要が出たり、退社時間が周囲の人よりも早めになったりと、迷惑をかけてしまうことが必然的に増えます。
子どもがいない場合でも、家庭内の状況にもよりますが、料理の支度や洗濯など、帰宅後もやらなければいけないことが多くあります。そのため、時間的に残業は難しくなります。
このような際、職場に女性職員がいれば、相談もできますし、その人を通じて周囲の理解も得られやすいです。一方、職場内の考え方にもよりますが、男性だけの職場だと、十分な理解が得られにくい場合もあります。
このように、女性はライフイベントごとに、公私ともに環境を変えていかなければなりません。しかし、それらを一人で解決できることは少なく、周囲の人の理解と協力が必要です。
周囲の理解が得られないと、職場での関係性も崩れ、働きにくく感じるようになります。そして、最悪の場合、職場への不満を募らせ、退職につながってしまう可能性もあります。
そのため、「男性だからわからないだろう」や「迷惑ばかりかけてしまうから辞めてしまおう」などのネガティブな考えで関わっていてはいけません。
そうではなく、「少しでもわかってもらえるように、職員とのコミュニケーションはしっかりと取っていこう」など、ポジティブな気持ちで周囲の人と関わることが大切です。そうすることで、理解が得られやすい環境を作っていけるはずです。
リハビリ関係者が転職を考えるとき、転職サイトを活用するとより自分の希望に沿う求人を見つけることができるようになります。自分一人では頑張っても1〜2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉まで行うのは現実的ではありません。
一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できるだけでなく、病院や施設を含め、その他企業との交渉まですべて行ってくれます。
ただ、転職サイトによって特徴が大きく異なります。例えば、電話だけの対応で素早さを重視する会社があれば、面接まで同行することで難しい案件への対応を得意としている会社もあります。他には、大手企業に強みを発揮する会社があれば、地方求人を多く保有している会社もあります。
これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページで転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。
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