土日祝日休みの理学療法士転職求人の特徴と注意点

理学療法士(PT)の中でも「土日休み」「土日祝日休み」という条件にこだわって転職先を探す人は多いです。特に家族持ちで子どもが小さい理学療法士であれば、なおさら土日休みが理想的だと感じるでしょう。

理学療法士の求人には、土日休みの求人も存在します。ただ土日休みの求人には特徴があり、それらを把握した上で転職活動を行うことが大切です。

例えば、土日休みの求人は訪問リハビリやデイケア(通所リハビリ)、デイサービス(通所介護)などの介護保険施設に多い傾向にあります。そのため、最初から介護保険施設に絞って求人を探すと土日休みの求人が見つかりやすくなるのです。

また土日休みの求人では「有給休暇の取りやすさ」「年間休日数」などを事前に確認しておくことが大切になります。これらを確認せずに転職すると、転職後のミスマッチにつながる可能性があるためです。

土日休みの求人を見つけて転職を成功させるためには、こうした土日休み求人の特徴や注意点を把握しておくことが重要です。そこで今回は「土日休みの理学療法士(PT)転職求人の特徴と注意点」について解説します。

もくじ

理学療法士で土日休みの求人の特徴

女性で子どもがいると、土日は幼稚園や小学校が休みであるため、土日休みの職場で働くことが望ましいでしょう。ただ、理学療法士が働く職場で土日休みの求人は少ないのが現状です。土曜日を休診日にしている病院が少ないためです。

土日休みの理学療法士求人であれば、病院よりも介護保険施設の求人を狙うのがオススメです。土日は利用者の家族も仕事が休みであり介護施設に預ける必要がないため、デイサービスやデイケア、訪問リハビリといった介護保険施設は土日休みである施設が多い傾向にあります。

例えば以下は、東京にあるリハビリ特化型デイサービスの理学療法士求人になります。

デイサービスの中でも、リハビリに特化したデイサービスには土日休みの求人が多いです。リハビリ特化型デイサービスに通う利用者さんには介護度が低い人が多く、土日利用の希望が少ないためです。

またリハビリ特化型のデイサービスは、就業時間も早くて残業も少なめであるため、子どもがいる女性にはお勧めです。

また訪問リハビリも、土日休みの求人が多い傾向にあります。例えば以下は、東京にある訪問リハビリの理学療法士求人です。

訪問リハビリは利用者さんの自宅に伺ってリハビリを実施します。休日は「家族が休みで家でゆっくりしている」もしくは「家族で出かけている」という家庭が多いため、訪問リハビリの需要が少ないのです。

このように理学療法士で土日休みの職場へ転職したいのであれば、デイサービスや訪問リハビリなどの介護保険施設を狙うと求人が見つかりやすくなります。

病院で土日休みの理学療法士求人はあるか?

介護保険施設と違って、病院で土日休みの理学療法士求人は少ない傾向にあります。先に述べたように、土曜日は診療している病院が多いためです。また365日リハビリを実施している病院が増えていることも、土日休みが少ない一つの要因だといえます。

例えば以下は、愛知県にある365日リハビリを実施している病院の理学療法士求人です。

求人に年間休日120日とあるように、年間休日数は多い求人になります。ただ356日リハビリを実施しているということは、土日も業務があります。

こうした病院の場合、約1ヶ月前にシフトが組まれて休みが決まります。もちろん土日が休みになることもあれば、平日しか休みがない月も出てきます。つまり、休みがバラバラになりやすいのです。

ただ主婦などの立場を考慮して、優先して土日を休ませてくれる病院もあります。そのため、365日リハビリを実施している病院へ転職するときには、事前に土日に休めるかどうかを確認するようにしましょう。

また病院の中でも、土日休みの理学療法士求人も存在します。例えば以下は、東京にある病院の理学療法士求人です。

病院で土日休みという珍しい求人だといえます。病院でもこうした土日休みの求人はありますが、数は非常に少ないのが現状です。

クリニックは日祝休みの求人が一般的

病院と同じように、クリニックにも土日祝休みの理学療法士求人は少ない傾向にあります。土曜日を休診日にしているクリニックが少ないからです。ただ病院と違うのは、クリニックの大半は日祝日が休みということです。

病院のリハビリと違って365日営業しているクリニックはなく、基本的に日祝日は休みになります。例えば以下は、東京にあるクリニックの理学療法士求人です。

理学療法士のクリニック求人では、こうした週休2日制で日祝日が休みのクリニック求人が多い傾向にあります。

私は2つのクリニックに勤めた経験がありますが、どちらも日祝日休みで週休2日という勤務でした。具体的には「日曜日が固定の休みで平日に1日休みを決められる」というシフトでした。

こうしたクリニックの注意点は、他スタッフと休みが被らないように調整する必要があることです。平日休めるといっても、同じ日に理学療法士がみんな休んでしまったらリハビリができなくなります。

当然、理学療法士の数が多いクリニックほど平日休みの融通は通りやすくなります。そのため、自分の希望に合わせて平日休みを取りたいと考えているなら、理学療法士の数が多いクリニックを選ぶことが大切です。

また日祝日休みのクリニックは、祝日がある週は平日に希望する休みが取れないことも知っておきましょう。

土日祝日休みの理学療法士求人は少ない

理学療法士求人において、土日休み、日祝日休みの求人は比較的見つけやすい方だといえます。ただ土日祝休みの求人は非常に少ないです。土日祝日休みとなると年間の休日数は120日を超えるため、その分だけ売上が下がってしまうためです。

土日祝日休みである理学療法士求人の大半は、入院や手術などで病院自体は土日祝日も営業しているところになります。つまり、リハビリだけ土日祝日が休みということです。

例えば以下は、神奈川県にある整形外科病院の理学療法士求人になります。

求人に「年間で500件程度の手術をしている」とあります。こうした手術で売上を上げている病院であれば、理学療法士で土日祝日休みの求人もあります。ただそれでも土日祝日休みの求人は稀です。

このように、土日祝日休みの求人は非常に少ないということを知っておきましょう。

土日休み、土日祝日休みの求人はどれくらいあるか?

それでは、土日休みや土日祝日休みの理学療法士求人は実際にどれくらいあるのでしょうか? そこで、ある理学療法士の求人サイトを使って求人数を比較します。以下は、ある求人サイトに掲載されている理学療法士求人の全体数になります。

全国で1,100件の求人は、求人サイトとしては中規模だといえます。ここから、土日休み、土日祝日休みというキーワードで検索数を絞ると以下の結果になります。

・土日休み

・土日祝休み

以上の結果から、土日休みは求人数全体である1,123件の約5%、土日祝日休みになると全体の約3%の数しか募集がないことがわかります。このように、土日休みや土日祝日休みの求人数は圧倒的に数が少なく見つかりにくいということを知っておきましょう。

土日休み、土日祝日休みの求人なら転職サイトがおススメ

ただインターネットを使って検索する求人サイトではなく、転職エージェントを介して求人を紹介してもらう転職サイトであれば土日休みや土日祝日休みの求人が見つかりやすくなります。転職サイトは非公開求人など求人サイトが扱っていない求人情報を抱えているため、全体の求人数が多いためです。

例えば以下は、リハビリ職専門の求人サイトで東京に絞って「土日休み」の理学療法士求人を検索した結果になります。

見てわかるように、東京だけで土日休みの理学療法士求人が500件以上もあるのです。先ほどの検索型の求人サイトは全国で55件しか求人が見つからなかったため、転職サイトは東京だけで約10倍の求人があります。

さらに非公開求人であれば、以下のように「土日祝日休みで年収が400万円以上」という好条件の求人を紹介してもらうことも可能なのです。

このように、土日休みや土日祝日休みの理学療法士求人を探すときには、転職サイトを使った方が圧倒的に効率的だということを知っておきましょう。

土日休みの理学療法士求人における注意点

土日休みの求人へ転職するときには、いくつか気を付けなければいけないことがあります。土日が休みだからと他のことを考えずに転職すると、失敗する可能性が高いです。特に以下の2つは、土日休みの求人を見つけたときにはチェックするようにしましょう。

  • 有給休暇が使いやすいか?
  • 年間休日数は何日か?

以下、それぞれについて解説します。

有給休暇が使いやすいか?

土日が休みの職場では、基本的に平日は出勤することになります。週40時間の労働が基本となるため、1日8時間で週5日となると平日は全て仕事と考えるのが普通です。そのため土日休みの求人であると、有給休暇を使わないと平日には休めなくなります。

中には「土日が休みなら平日は休まなくていいのでは?」と考える人もいるはずです。しかし実際には、思っている以上に平日しかできないことは多いのです。

例えば、子どもがいれば平日に音楽祭や文化祭などの学校イベントが入ることも多いです。他にも病院への受診に関しても、土曜日が休診日である病院には通えなくなります。

こうしたときに有給休暇が使いやすい職場であれば、有給を利用して休むことができます。ただ有給が使いづらいと、子どものイベントや病院受診などで苦労することになるのです。

そのため土日休みの求人へ応募するときには、必ず事前に転職サイトのエージェントを介して有給休暇の使いやすさや有給休暇の消化率について確認しておくことが大切になります。

年間休日数も必ず確認する

土日休みというと、休みの数が多いように感じるかもしれません。ただ一言で土日休みの求人でも、年間の休日数は職場によって大きく異なります。それぞれの職場でGW(ゴールデンウィーク)や盆、年末年始などの扱いが違うためです。

そのため土日休みだけでなく、年間休日数を確認することが大切になります。例えば以下の求人は、土日だけでなく祝日も休みの理学療法士求人です。

土日祝日休みであれば、それだけで年間休日数は120日以上となります。土日だけ休みなら、年間休日数は約104日と考えてください。土日休みで年間休日数が120日以上の求人はGWや盆、年末年始に合計で16日以上の長い休みがある可能性が高いです。

土日休みで盆と正月に2~3日ずつ特別休暇がある場合は、年間休日数は110日になります。例えば以下は、東京にある訪問リハビリの理学療法士求人です。

求人には、土日休みで年間休日が110日以上とあります。この求人であれば、基本的に祝日は出勤で盆や正月だけ特別休暇がある求人と考えることができます。

このように一言で土日休みといっても、年間休日数が120日以上と110日前後の求人があります。土日休みだけでなく年間休日数まで確認しておくと、さらに転職後のミスマッチが起こりにくくなります。

土日休みの求人は給料が安い?

中には「土日休みだと給料が安いのではないか?」と考える人もいます。働く日数が少なければ、その分だけ病院や施設の売上が下がるためそう考えるのも当然です。しかし実際には、土日休みや休日数で給料が変動することはほとんどありません。休日数は給料を決める一要因でしかないためです。

例えば訪問リハビリや急性期の病院であれば、クリニックなどと比較するとリハビリによって請求できる診療報酬が高いため、事業所や病院の売上も上がりやすいです。そうなると、休日数が多くても高い給料を支払うことができます。

また他にも、複数の事業をしていて高い利益を出している病院や施設であれば、必然的に給料は高くなるでしょう。

このように、理学療法士の給料において休日数は一つの要因でしかありません。理学療法士の求人で「休日数が多いから給料が安い」という求人はほとんどないのが実際です。

例えば以下は、埼玉県にあるデイサービスの理学療法士求人になります。

土日休みで年収は400万円を超えています。理学療法士求人における平均的な年収が350万円前後と考えると、好条件の求人といえます。また以下は、神奈川県にある訪問リハビリの理学療法士求人です。

この求人にいたっては、土日祝日休みで年間休日数が120日を超えるにも関わらず、年収は400万円以上となっています。このように、土日休みだからといって給料が安くなることはないと考えてください。

理学療法士が土日休みの求人へ転職を成功させるためには

理学療法士(PT)として土日休みの求人への転職を考えたとき、以下の3点について考慮して転職先を探すことが大切です。

  • 土日休みが多いのはどのような求人か?
  • 土日休みの求人を多く見つけるにはどうしたらいいか?
  • 土日休みの職場で注意することは何か?

土日休みとなりやすいのは、訪問リハビリやデイケア、デイサービスといった介護保険施設になります。また土日休みの求人を多く探したいのであれば自分で検索する求人型のサイトではなく、転職サイトがおススメです。

さらに土日休みの求人では、有給休暇の使いやすさや年間休日数を担当のエージェントを介して確認することが大切になります。

こうしたポイントをおさえた上で転職活動を行えば、あなたの理想に合った土日休みの求人への転職を成功させられるようになります。


リハビリ転職で失敗しないために必要な理想の求人・転職先の探し方とは!


リハビリ関係者が転職を考えるとき、転職サイトを活用するとより自分の希望に沿う求人を見つけることができるようになります。自分一人では頑張っても1~2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉まで行うのは現実的ではありません。

一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できるだけでなく、病院や施設を含め、その他企業との交渉まですべて行ってくれます。

ただ、転職サイトによって特徴が大きく異なります。例えば、電話だけの対応で素早さを重視する会社があれば、面接まで同行することで難しい案件への対応を得意としている会社もあります。他には、大手企業に強みを発揮する会社があれば、地方求人を多く保有している会社もあります。

これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページで転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。

オススメ転職サイトの特徴と違い →


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