PT・OT・STが社会福祉協議会(社協)へ転職する方法

 

理学療法士(PT)や作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)の中には、社会福祉協議会(社協)で働いている人も少なからず存在します。

 

社協とは、民間における社会福祉活動の推進を目的とした非営利の民間組織です。そして、地域住民や民生委員、児童委員、社会福祉施設などと協力して、人々が安心して生活できるようなまちづくりを目指した福祉活動を行っています。

 

具体的には、各種の福祉サービスや相談活動、ボランティアなどを通して、地域の福祉増進に取り組んでいます。

 

PT・OT・STには、こうした社協に転職したいと考えている人は少なくありません。社協で働けば、より地域に密着した活動ができます。そのため、地域リハビリに興味をもっている人にとっては、非常に魅力を感じる職場なのです。

 

さらに、社協に勤める社員は公務員ではないものの、病院などと比較すると安定しているといえます。そうした安定性に魅力を感じて社協へ転職したいと考える人も多いのです。

 

ただ、社協で働くPT・OT・STは少ないため、社協における業務内容や労働条件など、組織の実態がわからないという人がほとんどです。

 

そこで今回は、「PT・OT・STが社会福祉協議会(社協)へ転職する方法」について解説します。

 

社会福祉協議会とは

社会福祉協議会とは、地域における社会福祉活動を推進することを目的とした非営利の民間組織です。

 

各市町村にある「市区町村社会福祉協議会」、各都道府県の「都道府県社会福祉協議会」、都道府県社会福祉協議会の連合会である「全国社会福祉協議会」という3段階で成り立っています。

 

この中でも、地域で主に活動しているのは市区町村社会福祉協議会です。そして、PT・OT・STとして就職するところも、市区町村社会福祉協議会である場合がほとんどになります。

 

社会福祉協議会(社協)の取り組み

社会福祉協議会は、主に地域における社会福祉活動の推進を目的に活動しています。

 

例えば、高齢者や障害者に対する訪問介護・・配食サービス、要介護者が利用できるデーサービス、高齢者や子育て中の人を対象としたサロン活動など、福祉に関わるさまざまな取り組みを行っています。

 

また、福祉体験などを通して小中学校生に対して福祉教育を支援するなど、高齢者だけでなく幅広い年齢層の人たちに関わる福祉活動を実施しているのです。

 

社協でリハビリ職(PT・OT・ST)が関わる仕事は?

多くの場合、社協へ入職したPT・OT・STといったリハビリ職者は、介護保険分野に関する課に所属することになります。具体的には、社会福祉協議会が運営するデイサービスで働くケースがほとんどです。

 

デイサービスに配属された場合には、実施する仕事内容は一般的なデイサービスにおけるリハビリ職者と同じになります。例えば、利用者さんの送迎やバイタルチェック、機能訓練といったものです。

 

また、社協で働くPT・OT・STの中には、デイサービスなどの介護保険施設ではなく、地域福祉課に配属されて活動している人も存在します

 

地域福祉課に配属された場合には、地域における健康増進を目的としたサロン活動の推進や、地域住民のニーズと地域資源の橋渡しなどの役割を担うことなります。リハビリの専門家として、主に地域住民の介護予防に関わる事業をコーディネートしていくのです。

 

その他にも、放課後等デーサービスなどの児童福祉施設で働いている人もいます。

 

このように、PT・OT・STが社協へ転職した場合には、さまざまな働き方があります。

 

社協が潰れることはあるのか?

一般的に社協というと「公務員」という認識を持っている人も少なくありません。しかし実際には、社協で働く社員は公務員ではありません。確かに社協は、市や県からの委託事業を中心に活動していますが、母体は国や県、市町村ではなく社会福祉法人です。

 

社協の収入源は、寄付金や募金の配分金、補助金(国、都道府県、市町村、公益財団等)、デイサービスなどの事業収入になります。

 

たとえ市や県からの委託を多く受けているとはいっても、民間組織であるため経営状態が悪化することもあります。実際にこれまでにも、社協が運営する施設が経営難で潰れた例は存在するのです。

 

このように、社協は国の機関や地方公共団体ではなく民間組織であるため「潰れる可能性もある」ということを理解しておくようにしましょう。

 

そうはいっても、一般的な病院などよりは安定していることは確かです。

 

社協におけるPT・OT・STの労働条件

ここまで述べたように、社協で働く人たちは公務員ではありません。それでは、社協の社員における労働条件はどのようになっているのでしょうか。もちろん、一言で社協といっても、勤めている地域によって待遇は異なります。

 

ただ、一つの例として、ある市町村の社協で働く理学療法士の労働条件を元に、社協の待遇について記します。

 

社協におけるPT・OT・STの給料

社協の給料は安いのが現状です。実際に、結婚している男性のセラピストが面接を受けたときに「給料が安いけど本当に社協へ転職して生活は大丈夫?」と聞かれる人がいるほどです。

 

社協では、公務員のように「俸給表」によって給与が決まっているところが少なくありません。俸給表とは、基本給が級と号給によって規定されているものです。

 

例えば、「○級の□号給であれば月給は××円」というように決まっています。そして、役職が付いたり、職務内容が変わったりすると級が増減し、経験年数が増えれば号給が上がります。社協には、こうした俸給表を用いた給与体系のところが多いです。

 

ただ、基本的に社協におけるPT・OT・STといったリハビリ職者の給料は安い傾向にあります

 

理学療法士などの資格の有無が保険診療の請求に直接関わる病院と違って、社協では事業を行っていく上でリハビリ職の資格は必須ではありません。そのため、一般的な病院のように、PT・OT・STの資格を持っているからといって資格手当などが支給されるなどの待遇を受けるわけではないのです。

 

その一方で、看護師やケアマネージャー、社会福祉士など、介護保険事業を行っていく上で必須となる職種は給料が高い傾向にあります。社協におけるPT・OT・STは、病院のように専門職扱いされないのが現状です。

 

イメージとしては、健康運動指導士の資格者と同じような扱いとなります。

 

そうはいっても、社協は定期昇給があるため、長く勤めるほど給料はどんどん上がります。さらに、ボーナスは確実に支給される上に基本給の4倍以上といったように、一般的な病院と比較すると安定しているだけでなく、額も高いです。

 

このように、基本的に社協の月給は安いのが現状です。そのため、PT・OT・STが病院から社協へ転職した場合には、ほとんどのケースで給料は下がります。

 

ただ、定期昇給やボーナスは病院などと比較すると良い傾向にあるため、長く勤めていれば結果的に病院などよりも高収入を得られるようになります。

 

社協におけるPT・OT・STの休日

PT・OT・STが社協で働くと、病院などと比べると休日数は非常に多いです。具体的には、土日祝日だけでなく盆や年末年始も休みであるため、年間休日数は120日以上である場合がほとんどです。また、有給休暇は病院などよりも断然取りやすい傾向にあります。

 

もちろん、土日祝日であっても事務所の当番担当の場合は、出勤しなければいけない日もあります。ただ、そうしたときには確実に代休をもらうことができます。

 

このように、社協は一般的な病院などと比較すると休日数は多いです。

 

社協におけるPT・OT・STの福利厚生

社協における福利厚生は、公務員の福利厚生に準じているところが多いです。

 

例えば、住宅手当や交通費(通勤手当)、扶養手当などは、ほとんどの社協で支給されます。また退職金に関しては、公務員ほどではありませんが、全国の社協組合に入っているため、一般的な病院などと比較すると高いです。

 

その他にも、毎月定額のお金を積み立てることで、さまざまなサービスを受けられるシステムである「互助会」を活用しているところがほとんどです。

 

互助会とは「社員が積み立てた額に事業主がプラスして貯めていき、そのお金で会員交流事業などを行う」といった福利厚生です。つまり、実際に積み立てた額以上の恩恵を受けることができるシステムになります。

 

具体的には、社員旅行や忘年会、スポーツイベントなどが実施されています。

 

このように、PT・OT・STが社協へ転職すると、病院などよりも福利厚生は充実しているのが実際です。

 

社協におけるPT・OT・STの仕事内容

PT・OT・STが社協で働く場合には、病院などとは求められる役割が異なります。そのため、社協へ転職する際には、社協におけるPT・OT・STの役割や仕事内容を理解しておくことが大切です。

 

社協におけるPT・OT・STの役割

既に述べたように、PT・OT・STが社協へ転職すると、デイサービスなどの介護保険事業に関わることがほとんどです。こうした場合であれば、一般的なデイサービスなどと同じように機能訓練指導員としての役割が求められます。

 

その一方で、地域福祉課などに配属された場合には、転倒予防や認知症予防を目的としたサロン活動などの地域活動に関わるようになります。

 

サロン活動では、運動指導や講話を実施したり、ボランティアの人たちにサロンの運営方法を指導したりします。そして、最終的には地域の人たちでサロン活動が継続できるようにコーディネートするのです。

 

また、活動が停止しているサロンを見つけて、再始動できるように支援することもあります。

 

こうした、地域における介護予防に関する事業の支援なども、社協に勤めるPT・OT・STに求められる役割になります。

 

このように、社協におけるPT・OT・STにはさまざまなな役割が求められるのです。

 

社協におけるPT・OT・STの具体的な仕事内容

社協におけるPT・OT・STの具体的な仕事内容は、配属されている部署によって異なります。例えば、デイサービスに配属されると。仕事内容は一般的なデイサービスにおけるPT・OT・STとほとんど同じです。

 

また地域福祉課であれば、サロン活動に関わる仕事内容が多くなります。

 

具体的には、先ほど述べたように地域住民のニーズ調査とニーズに対応したサロン活動の実施や、サロンにおける運動指導・認知症予防などに関する講話、ボランティアスタッフへの指導などを行います。

 

その他にも、老人会での運動指導や未就学児の発達促進につなげる運動指導、小中学生に対する福祉体験のための介護教室における実地指導なども任せられます。さらに、地震などの災害時には、地域住民のニーズ調査や避難所におけるボランティア活動なども実施します。

 

このように、一言で社協といっても、配属される部署や地域の状況によって、仕事内容は異なるのが現状です。

 

社協におけるPT・OT・STの1日

ここで、社協に勤める理学療法士の1日におけるスケジュールについて紹介します。

8:15 出勤
8:25 朝礼
8:30〜       事業活動
12:00〜13:00 昼休憩
13:00〜 事業活動
17:30〜 翌日などの準備
18:00 帰宅

 

この理学療法士の事業活動は、地域のサロンにおける運動指導やボランティアスタッフの指導などのサロン活動がメインです。また、地域で働くゆえに、急な会議などが入ることもあり、サロン活動ではなく会議に出ているような日もあります。

 

このように、実際に行う業務内容は日によって異なり、非常にバタバタしているときも少なくありません。ただ、昼休憩はしっかりと1時間取れますし、18時には帰宅できる日がほとんどです。

 

当然、同じ社協で理学療法士として働いている人でも、職場や事業内容によってスケジュールは大きく異なります。ただ、こうした一例を知っておくことで、社協におけるタイムスケジュールがイメージしやすくなるはずです。

 

PT・OT・STが社協で働くメリット

PT・OT・STが社協へ転職することには、さまざまなメリットがあります。そこで以下に、PT・OT・STが社協で働くメリットについて記します。

 

社協は安定している

既に述べたように、社協のスタッフは公務員ではないといっても、病院などと比較するとさまざまな面で安定しています。

 

例えば、定期昇給やボーナスなどの給料面、休日数といった労働条件は、一般的な病院などよりも安定している傾向にあります。また経営に関しても、病院などの他の職場と比べると潰れる可能性は非常に低いです。

 

このように「公務員ほどではないけれども安定性が高い」ということは、PT・OT・STが社協へ転職することで得られるメリットだといえます。

 

社協で働くと子育てしやすい

一般的な病院などと比較すると、社協は労働条件が良い傾向にあるため、子育て中の女性などは働きやすいです。

 

例えば、社協は基本的に土日祝日休みであるため、学校が休みであるときは基本的に仕事はありません。また、産休や育休もしっかりと取れるため、妊娠・出産時も余裕を持って休むことができます。

 

さらに、病院などと違って患者さんを担当しているわけではないため、子どもが病気などのときには早退したり休んだりしやすい傾向にあります。

 

病院や施設であれば、急な早退や休みでスタッフが一人少なくなると、現場が非常に忙しくなることが予測できます。そのため、いくら「気にせずに休んでもいい」といわれても、早退や休むことに対して後ろめたさを感じるのが現状です。

 

それに対して社協では、一人が休んでも病院ほど周りの人に対する影響は大きくないため、比較的休みやすいです。

 

このように、子育てしやすい環境にあることは、社協で働くメリットの一つだといえます。

 

対象者の生活をリアルに知ることができる

PT・OT・STが社協に入り地域福祉課などに配属されると、地域住民の生活圏により近づいた立場で仕事をすることになります。そのため、病院などで勤めているときと比べて、対象となる人の実際の生活に深く関われるのです。

 

そうなると、病院や施設などで勤めているときには気付かないような問題点がたくさん見えてきます

 

病院でリハビリを行う際には、自宅への復帰がゴールである場合がほとんどです。しかしこうした人々の中には「自宅には帰れたものの退院後の生活で困っている」という人が少なくないのです。

 

例えば、両親が病気によって介護が必要になったとします。そうした際に、病院や施設などでは、車椅子などの介護用具も質が良いものを使えるため、介護もスムーズに行えます。

 

しかし、実際の生活になると介護保険の範囲でやらなければいけないため、使える介護用具のグレードが限られています

 

また、病院や施設では介護がしやすいような質が高いオムツや、脱ぎ着しやすいような特別仕様となっている衣服が使用されていることが少なくありません。ただ、自宅に帰ると、高いオムツばかりを使うわけにもいきません。そして、衣服に関しても介護しやすい仕様となっているものは、なかなか見つからないのが現状です。

 

その結果、患者さんや利用者さん、その家族は病院や施設では困っていなかったことで悩まされることになります。

 

病院や施設で働いている場合、患者さんや利用者さんが自宅に帰った後に関わることは少ないため、そうした問題に気付かない場合がほとんどです。その一方で、社協で地域活動をしていると、そうした生活におけるリアルな問題点が見えてきます。

 

このように、対象者の生活をリアルに知ることができるのは、PT・OT・STが社協で働くメリットです。

 

PT・OT・STが社協で働くデメリット

ここまで述べたように、PT・OT・STが社協へ転職することには、さまざまなメリットがあります。ただ当然ながら、社協で働くことにはメリットだけでなくデメリットもあります。

 

以下に、PT・OT・STが社協で働く際に起こりえるデメリットや注意点について記します。

 

社協におけるPT・OT・STは給料が安い

既に述べたように、社協の給料は安いです。確かに、長い目で見れば病院よりも収入が高くなる可能性はあります。しかし、転職してすぐは年収が下がる場合がほとんどです。

 

例えば、20年前後の経験がある理学療法士が社協に転職した場合でも、月の手取り額が20万円を下回ることもあります。

 

このように、給料が安いことは社協で働くデメリットだといえます。

 

社協でPT・OT・STとして働くとジレンマが生じる

社協で働いて地域で活動をすると、対象者のリアルな生活を知ることができます。これは、PT・OT・STなどのリハビリ職者にとっては「実生活に深く関わることができる」というメリットです。

 

ただその一方で「改善すべき現状がたくさんあるにも関わらず、どうにもできない」というジレンマを抱えることも少なくありません。

 

例えば、地域のサロン活動では公民館を使用することが多々あります。そうした際に、公民館には畳、もしくは座面が低い座椅子しかないようなところがほとんどです。

 

当然、高齢者が集まってサロン活動などを実施するときには、足への負担がかからないように椅子などがあった方が良いです。もし、運動麻痺や関節痛などで床に座ることができないような人であれば「椅子がない」という理由だけで、サロン活動などへの参加を諦める可能性があります。

 

その他にも、公民館にはスリッパを使用していたり、和式のトイレしかなかったりといったように、決して高齢者が過ごしやすいような環境が整っているとはいえないところが多いです。

 

こうした改善すべき現状を目の当たりにしても、予算などの関係からどうにもできないことがほとんどです。

 

このように「やるべきことが見えてもやれない」というジレンマを感じることは、社協で働くPT・OT・STが抱えやすい悩みの一つです。

 

社協ではリハビリ職種の役割を理解してもらえない

病院などにおけるPT・OT・STは、他職員から専門職として認識されている場合がほとんどです。特に、リハビリに力を入れているような病院であれば、セラピストが主体となって活動しているようなところも少なくありません。

 

その一方で社協では、PT・OT・STなどの専門職が認知されていない場合が多いです。

 

例えば、社協におけるPT・OT・STは、他スタッフからも「運動のお姉さん」「体操のお姉さん」といった程度の認識しかされていません。特に、「運動指導士」との違いを理解してもらいにくいです。

 

そして当然ながら、そうしたことに対して「もどかしさ」を感じるPT・OT・STも少なくありません。

 

またそれだけではなく、他部署の人に役割を理解してもらえていないばかりに、部署間で連携が上手く取れないことも多々あります。その結果、事業の進行に支障をきたしてしまうこともあるのです。

 

このように、社協ではPT・OT・STの役割を認識してもらいにくい現状があることを知っておいてください。

 

PT・OT・STが社協へ転職する方法

PT・OT・STの中には、社協で働きたいと考えている人も少なくありません。ただ、社協は病院への転職とは違うイメージがあるため「どのようにすれば転職できるのかわからない」という人は多いです。

 

そこで以下に、社協へ転職するための方法について記します。

 

PT・OT・STの社協求人を見つける方法

社協に転職をする際には、まずは社協の求人を見つけなければいけません。社協は、公務員のように年1回の応募ではなく、欠員に応じて随時求人が出されています。また病院や施設などのように、知り合いを通じた「コネ」などで雇用されることもほとんどありません。

 

そのため、社協の求人を見つけるためには、ハローワークや求人サイト、社協のホームページで常に求人情報をチェックしておかなければいけないのです。

 

社協の試験内容

一言で社協といっても、職場によって試験内容は異なります。例えば、一般教養試験と専門試験が実施されるところもあれば、面接と小論文だけの場合もあります。

 

ただ基本的には、一次試験で筆記試験(一般教養試験 + 適性検査 + 小論文)、二次試験で面接という形になっているところがほとんどです。

 

そして、公務員試験ほどではないにしても、一般の病院などと比較すると採用選考に通るのは難しい傾向にあります。もちろん、倍率が高いこともありますが、面接などによる評価も厳しいのです。

 

例えば、ある理学療法士が社協を受けたときには、局長と課長だけでなく、会長や理事、議員福祉担当の人まで面接官として入っていたようです。

 

病院や施設などで、これほど面接に力を入れているところはありません。

 

PT・OT・STが社協への転職活動で苦労すること

社協への転職活動で最も苦労することは「求人が見つからない」ということです。既に述べたように、社協は欠員に応じて社員を募集します。そのため、誰かが辞めなければ社協の求人は出ないのです。

 

社協ではPT・OT・STなどの認識が低く、必要性を感じられていない場合が多いため、特にPT・OT・STの求人は少ない傾向にあります。中には、PT・OT・STを雇用していない社協も存在します。そのため、リハ職の求人はほとんど出ていないのが現状です。

 

このように、社協へ転職したい考えているPT・OT・STには、求人が見つからないことで苦労する人が多いのです。

 

社協へ転職をお勧めするPT・OT・STの特徴

ここまで述べたように、PT・OT・STが社協で働くと、転職活動から実務において、病院とは違ったことで苦労する可能性があります。ただ、定期昇給やボーナス、休日などの労働条件が安定していることや、地域に密着した活動ができることは、社協で働くメリットです。

 

そのため、こうした社協で働くメリットに対して魅力を感じる人にとっては、社協は向いている職場だといえます。

 

そこで以下に、社協への転職をお勧めする人について記します。

 

地域に密着した活動をしたいPT・OT・ST

PT・OT・STが社協で働く一番の魅力は、地域に密着した活動ができることです。そのため、地域に深く入って仕事をしていきたいと考えている人には、社協はお勧めの職場だといえます。

 

例えば「転倒予防などの意識が低い地域においてサロン活動を通して運動の重要性を広げたい」「もっと地域に認知症予防に関する活動を広げていきたい」といった人は、社協であればそうした活動が行いやすい環境にあります。

 

安定した職場で働きたいPT・OT・ST

社協の給料は安いですが、病院などと比較すると安定はしています。また、定期昇給などもあるため、長年勤めていれば病院よりも収入が高くなる可能性は大きいです。

 

例えば、ある社協では毎年最低でも4000円の定期昇給があります。つまり、30年勤めれば、それだけで月収が12万円も上がることになるのです。いくら30年とはいっても、病院に勤めていて定期的な昇給だけで月収が10万円以上もアップするところはほとんどありません。

 

もちろん、定期昇給に加えて昇格などでも給料は上がるため、実際にはさらに収入は高くなります。そして、病院などと比較すると経営が安定しているため、減給や解雇などが行われる可能性は低いです。

 

このように、公務員とまではいきませんが、安定性が高いことは社協で働く大きなメリットだといえます。そのため「PT・OT・STとしての将来に不安がある」「安定した職場で長く働きたい」という安定思考の人には社協へ転職することをお勧めします

 

他の職場で経験をしたPT・OT・ST

社協で働く場合には、地域に出てさまざまな仕事をする可能性があります。また既に述べたように、PT・OT・STに対する認知度が低い環境で働くことが多くなります。社協で勤めるということは、そうした環境の中で、PT・OT・STとしての強みを活かしたり、意見を述べたりしなければいけないのです。

 

そのため、ある程度他の現場で経験を積んだ人の方が社協での仕事には向いています。

 

例えば、社協に入ると、専門職としての役割をゼロから周知させなければいけない可能性があるのです。正直、これまで現場を経験したことがない新卒者で、そこまでの能力をもっている人はほとんどいません。

 

また、より対象者の生活に近い部分で関わるようになるからこそ、病院や介護保険施設といった現場の現状を理解しておくことが重要になります。地域での活動においては、病院などと比べて、多角的な視点から考えていくことが求められるためです。

 

こうしたことから、社協への転職は、いくつかの職場を経験したことがある人にお勧めします。

 

今回述べたように、社協というと、正直なところ「よくわからない」という人がほとんどだと思います。ただ、PT・OT・STが社協に勤めることができれば、安定した労働条件で働くことができます。

 

また、病院などに勤めているときには経験できないような、地域に密着した活動をすることも社協で働く魅力です。

 

社協について理解した上で「ぜひ働いてみたい」と感じた人は、社協への転職も検討してみてはいかがでしょうか。



リハビリ関係者が転職を考えるとき、転職サイトを活用するとより自分の希望に沿う求人を見つけることができるようになります。自分一人では頑張っても1〜2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉まで行うのは現実的ではありません。

一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できるだけでなく、病院や施設を含め、その他企業との交渉まですべて行ってくれます。

ただ、転職サイトによって特徴が大きく異なります。例えば、電話だけの対応で素早さを重視する会社があれば、面接まで同行することで難しい案件への対応を得意としている会社もあります。他には、大手企業に強みを発揮する会社があれば、地方求人を多く保有している会社もあります。

これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページで転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。


注目の人気記事


 ・管理人による転職体験記

理学療法士として、私が実際に転職サイトを利用して転職した経験を述べています。見学の際に感じたことや、失敗した経験から、転職の際に必要だと感じたことなどを詳細に記しています。
管理人による転職体験記

 ・転職サイト利用の流れ

転職サイトを活用するとはいっても、初めて利用する人がほとんどなので「どのような流れで進んでいくのか分からない」という不安が残ります。実際には難しいことは何一つないのですが、どのような手順で進んでいくのかを解説しています。
転職サイト利用の流れ

 ・転職サイトを有効活用する方法

良い求人を見つけ、転職を成功させるときは転職サイトの利用が一番の近道です。しかし、リハビリ関連職者の中でも、転職サイトを利用したことがないという人は多いです。そこで、転職サイトの有効な活用方法について記しています。
転職サイトを有効活用する方法

サイトマップ
HOME 転職体験記 転職サイトとは 転職サイトの流れ 転職サイト活用法 おススメ転職サイト