転職面接でPT・OT・STが質疑応答で評価されるポイント

理学療法士(PT)や作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)などのリハビリ職者に限らず、就職や転職をする際、面接試験は欠かせないものです。しかし、面接は多くの人が苦手意識を持っています。

 

面接が苦手という人のほとんどは、「質疑応答」にその原因があります。書類審査と違い、聞かれたことに、その場で答えないといけないため、じっくり考えて応答することができません。予想外のことを質問されると、焦ってしまい、思ってもいなかったことを言ってしまうこともあります。

 

そのため、質疑応答に関して、事前に基本的なことを学んでおくことは大切です。そのことで、予想外の質問にも落ち着いて答えることができるようになります。

 

そこで今回は、「転職面接でPT・OT・STが質疑応答を上手く行うポイント」について解説します。

 

一般的な質疑応答の流れ

履歴書などの書類選考と違い、面接では、聞かれたことに対してその場で答えなければいけません。普段、人前で話慣れている人であれば問題ありませんが、そのような人は多くありません。

 

そのため、一般的な質疑応答の流れを知っておくことで、ある程度の準備ができるため、面接の際に焦ることが少なくなります。

 

そこで以下に、面接における一般的な質疑応答の流れについて記します。

 

当たり障りのない質問

面接の導入は、面接会場までの交通手段や、実際の通勤方法など、当たり障りのない質問から始まることが多いです。

 

これは、応募者の緊張をほぐし、面接をスムーズに進行することが目的です。そのため、面接を受ける側としても、笑顔で会話を楽しむような気持ちで返答すると良いでしょう。

 

仕事に関する質問

ある程度、導入の話が終わった後は、仕事に関する質問が行われます。履歴書を確認しながら、前職場での仕事や今まで学んできたことなど、あなたの持っているスキルに対して詳しく聞かれます。

 

そのため、数値やデータ、具体的な経験談などを交えて回答すると、よりアピールすることができます。謙虚すぎず、自信を持って話すことがポイントです。

 

仕事姿勢や意欲

志望動機や退職理由、スキルアップへの意欲、将来の目標などが質問されます。これらの質問を通して、仕事に対する姿勢や、やる気などが見られます。そして、入社後に戦力となるまでの期間や入社後の貢献度、勤続意志などが判断されます。

 

そのため、面接のために用意したような回答ではなく、あなたの本心で、仕事に対する思いをしっかり伝えるようにしましょう。

 

面接で上手く答えることができるように、事前にあなたの思いをまとめておくようにしましょう。

 

会社の説明

面接担当者側から、職場の業務内容や具体的な仕事内容、就業規則や待遇に関する話があります。

 

会社側に対して、面接前に感じていた疑問の多くは、ここで解消されます。しかし、全てを面接担当者から話してくれるわけではないので、このタイミングで、疑問の残る部分は質問します。事前に質問する内容を確認しておくと、面接がスムーズに進むでしょう。

 

職場に対する適応力の確認

ある程度、待遇などの話まで終わると、出張や勤務体制など、変則的な勤務条件への対応を確認されます。

 

この時に、印象を良くしようとして、できない可能性があるものを「できる」と答えるのは避けた方が良いです。そのような、面接を通過するための回答を行うと、入職後に後悔することになりかねません。

 

しかし、対応可能な場合は、ハッキリと「できます」と答えておきましょう。

 

条件面の打診

終板になると、給料などの条件面に関する質問や打診が行われます。例えば給料に関しては、希望の額を伝えることは大切ですが、基本的には会社側からの提示額を待つことが望ましいです。あまりに具体的な額を、深追いし過ぎることは避けましょう。

 

ただ、生活するためにはお金がいるため、必要最低額は伝えるようにした方がよいでしょう。

 

面接終了

「最後に確認することはないですか?」と尋ねられて、面接終了となります。ここで、不要な質問や、一度話が終わった待遇面に関する話は行わないようにしましょう。

 

意欲を伝えるより「面接を受けて、より入社への気持ちが強まった」という思いを伝えると良いでしょう。

 

質問の狙いを知る

質疑応答の一番のポイントは「質問の意図」を読み取ることです。特に転職における面接は、知識や技術があれば合格する口頭試問とは異なります。ただ質問に答えているだけでは、面接試験を通過することはできません。

 

社会人経験者には、質問してきた相手の意図を読み取ることが求められます。新卒者であれば、質問の内容と応答が噛み合っていなくても、大目に見られることがほとんどです。

 

しかし、社会人経験者は違います。社会人を経験し、さまざまな人との関わりをしてきた人がほとんどです。人と接するということは、コミュニケーションが必要になります。その際に、まず大切なことは、相手のことを考えることです。

 

社会人経験者には、そのようなコミュニケーション能力が求められています。そのため、もし質問の意図が全く分かっておらず、見当違いな応対をしていると今までの経験を疑われることになります。

 

応募者と同様に、面接担当者も面接のための準備をしています。面接で確認したい事項があり、それが質問に反映されています。

 

そのことを理解した上で、質問に対して答えることが大切です。そのためには、面接担当者の質問の狙いを読み取る必要があります。まずは、面接担当者が行う質問の意図について考えるようにしましょう。

 

このことは、普段から人と話している時にも、「今の質問の意図は何だろうか」と考える癖をつけていると、面接でも自然に行えるようになります。

 

3つの視点から評価される

転職面接の評価は、大きく3つの視点から行われます。それは「人物イメージ・社会人スキル」「実務関連スキル・意欲レベル」「就業適応能力」の3つです。これらを総合して、採用基準にしている場合が多いようです。

 

面接担当者の視点を知ることで、質問の意図を読み取りやすくなります。

 

人物イメージ、社会人スキル

実務能力面は、履歴書による書類審査で大体の目安がつけられています。そのため面接では、その人という人物が重視されます。

 

具体的には、「身だしなみは不快ではないか」や「態度や言葉使いは適切か」といった基本的な内容です。あるいは、外見や接遇能力から、「社風に合うか」「新しい職場には馴染めるか」といったようなことが判定されます。

 

業務関連スキル、意欲レベル

「どれくらいの時間やコストをかければ戦力になるか」「戦力になった後は、どのような会社貢献ができるか」といったことが判定されます。

 

具体的には、転職先の仕事に関係する職歴や知識に対すること、その業界や業務に対する理解度や考え方などが評価されます。また、そのような技術面だけではなく、仕事に対する達成意欲や熱意を持っているかなどもチェックされます。

 

就業適応力

「実際に勤務が可能であるか」「条件は合うか」といった、会社で働くことができるかどうかを判定されます。

 

具体的には、転勤に対する考え方や、必要な残業への対応などが確認されます。もしこのような、会社の規定と折り合いがつかない場合は、雇っても長く続かない場合が多いため、必ず評価される項目です。

 

面接で好印象を与える5つのポイント

ここで、面接において好印象を与えるための、5つのポイントについて述べていきます。この5つを意識するだけでも、面接担当者に与える印象は大きく変わります。

 

相手の話を耳と目で聞く

普段の生活でも、話を最後まで聞かず、途中で遮って言葉を挟んだり、聞き洩らして「もう一度言ってください」と言ったりする人は、よく見かけます。このような人は、面接でも同じようなことをします。

 

しかし、このような行動は面接担当者に嫌われます。せっかく話をしているのに、途中で遮られたり、真剣に聞かない態度を示したりすると、面接者の気分を悪くしてしまいます。

 

そのため、特に面接時は、耳だけではなく目でも聞くつもりで真剣に話を聞くようにしましょう。もし、話すことが苦手でも、聞き上手であれば、面接担当者には「コミュニケーション力がある」と評価されます。

 

誠実に答える

面接担当者は、あなたの本音や素顔を知りたいと考えています。そのため、さまざまな質問をしてくることでしょう。その中には、難問や珍問もあることは少なくありません。

 

そのような質問でも、目的は採用選考のためです。そのため、質問の意図を考えて、冷静に誠実に答えていくことが大切です。間違っても「その質問は採用に関係することですか?」などは聞かないようにしましょう。

 

自分の言葉で答える

面接は、どうしても苦手意識を持つ人が多いです。そのため、中には、事前に本などから模範解答のようなものを見つけ出し、丸暗記してくるような人もいるようです。

 

しかし、そのような本に書かれたことなどは、面接担当者にとっても見慣れたものです。そのため、そのまま話したら、あなたの素顔や特徴が伝わらない可能性があります。

 

さらに、そのような聞きなれた言葉は、他の応募者も用意している可能性があります。そのため、他の人と全く同じ答えであったり、ほとんど同じような内容であったりすることもあります。

 

もし、本に書かれたことを面接で使う場合は、十分に噛み砕いて利用することが大切です。

 

例えば、あなた自身の体験談を付けくわえて説明するなど、オリジナルの内容にする必要があります。そして、面接担当者にとって、「自然」に聞こえることも大切です。

 

簡潔に答える

「話をし出すと止まらない」という人はたくさんいます。しかし、面接時に長く話すことは極力避けるようにしてください。

 

面接担当者からの質問には、まずは、結論から答えると良いでしょう。例えば、「趣味はありますか?」と聞かれた場合、「はい、野球です」「中学から始めて、現在も行っています」というように、結論+αを加えるのがコツです。

 

「兄弟はいますか?」という質問に対して「はい、います」のような一問一答では、無愛想な印象を与えます。

 

質問には、簡潔な答え+αを加えて回答するようにしましょう。

 

相手に感謝や好感を持つ

面接に限らず、人と話をするときは、相手をあなたのことを映す鏡だと思うことが大切です。

 

人は、心で思っていることがそのまま表情や雰囲気にでます。また、それは簡単に相手に読み取られます。そうなると、相手も同じような感情を抱き、良い印象を持たれません。

 

そのため、面接担当者に対しては、感謝や好感を持って接するようにした方が良いです。少なくとも、時間がないなかで、多忙な時間を割いて面接をしてくれている人です。「ありがたい」という感謝の気持ちを持って面接に臨むようにしましょう。

 

質疑応答で避けるべき表現

面接中の質疑応答を上手く対応するためには、まずは面接担当者に嫌われる表現の特徴を知っておく必要があります。

 

そして、面接でよく使われるNG応答は、応募者の年代ごとに特徴があります。そのことを事前に知っておくことで、面接時に失敗することが少なくなります。

 

そこで以下に、面接において避けるべき応答表現について述べます。

 

20代の応募者

20代の応募者は、若く未経験でも将来を見越して採用されやすい年代といえます。特に20代前半であると、今までの社会経験がないため、志望動機などの、仕事に対する意欲を評価される傾向にあります。

 

20代後半は、キャリアアップをしやすい年代だといえます。そのため、仕事の実力を評価されるため、「前職場における業務」に関して詳しく聞かれます。

 

また、管理職などのポストを見据えての採用になることが多いため、仕事に対する姿勢を確認するために「退職理由」についても詳細を聞かれることがあります。

 

以下に20代の応募者が避けるべき応答について記載します。

 

 ・体育会系のアピール
特に社会人経験のない人が注意すべきことですが、大声でのあいさつなど、体育会系をアピールするのは問題です。このようなアピールは、「まだ学生気分が抜けていないのか?」という印象を与えることになります。

 

 ・非積極的な態度
新卒者など面接に慣れていない人に多いのが、担当者からの質問を待ち、聞かれたことだけに淡々と答えていくことです。

 

このような態度は、社会人に必須の「コミュニケーション能力」が低いと捉えられる可能性が高いので、避けるようにしましょう。

 

 ・前職場の批判
20代後半になり、社会人を経験した人が注意すべきことは、面接で前職場の批判を行わないようにすることです。

 

面接では、給与などの条件面の話になるため、どうしても前職場との比較が行いやすくなります。その際に、面接担当者に対して、前職場の不満を言うのは避けるべきです。なぜなら、そのような人は、結局、同じような不満を次の職場でも持つようになることが分かっているからです。

 

そのため、どれだけ前職場に不満があっても、面接の時に批判しないようにしましょう。

 

30代の応募者

30代では、20代のように将来を見据えた採用ではなく、即戦力として求めている企業へ、アピールが行いやすい年代です。

 

ただ、評価されるのは、「転職先に対してのどのように貢献できるか」ということです。そのことを理解しておかないと、前職場での経験を問われた際に、的外れな回答を行ってしまう可能性があります。

 

また、30代では、管理職としての経験を活かした転職と、やむを得ない事情による転職の2つに大きく分かれます。

 

どちらにしても、今までの経験がある分、30代の応募者には、新しいことに対する適応や柔軟性が求められます。そのことを理解した上で、面接に臨むようにしましょう。

 

以下に30代の応募者が避けるべき応答について記載します。

 

 ・キャリアの自慢
30代となると、ある程度の経験があるため、そのことをアピールポイントとする人が多くいます。ただ、あまりに自信満々で、キャリアを自慢するような表現は避けるべきです。

 

 ・高額な給与を要求
ある程度経験があると、高い給料を要求できると思い、前職場以上の給与を要求する人もいます。

 

しかし、実績のない転職先にとっては、あなたの実力は未知数です。そのような場合に、前職場以上の給料を要求すると、折り合いがつかない場合が多いです。そのため、希望の給与を提示する際は、最低希望額を示すようにしましょう。

 

 ・過去に対するこだわり
今までのキャリアや、退職経験など、過去の話を出し過ぎるのは避けるようにしましょう。

 

そのような態度は、面接担当者に対して、職場環境の変化や新しい事業の取り組みなどに対する適応性や柔軟性が低い人物だという印象を与えます。

 

過去の話より、今後の目標などの話に重点を置いた方が良いでしょう。

 

志望動機として避けるべき表現

必ずされる質問であり、多くの人が答えに悩むのが志望動機です。今まで面接を経験したことがある人達に話を聞くと、ほとんどの人が、「志望動機について事前に考えて準備していた」と答えていました。

 

確かに志望動機は、面接担当者でも評価のポイントにする人は多いと聞きます。ただ、あまりにヒドイ内容でない限りは、面接選考で落ちるきっかけにはならないようです。

 

しかし、その中でも、マニュアル本に書いてあるような「定番の回答」は避けた方がよいでしょう。面接担当者は面接のプロです。面接のマニュアル本に書いてあるような答えは、知っていますし、聞き飽きています。そのため、そのような定番回答は外すようにしてください。

 

また、そのような定番回答でなくても、面接担当者に良くない印象を与えるフレーズがいくつかあります。このようなフレーズもできるだけ避けるようにしましょう。

 

以下に定番回答や避けるべき表現の例を挙げます。

 

御社の事業内容に興味があった

このような回答は、定番のマニュアル回答です。他にも、「御社の商品に注目したため」なども同じです。

 

応募しているのだから、興味があるのは前提だと考えられています。もしこのように答えるのであれば、「具体的にどのような事業に、どういう風に興味があるのか」、さらに「それに対してあなたがどのように関わっていきたいのか」まで述べるようにしましょう。

 

人と接する仕事がしたかった

これも良く使われる定番回答です。他にも「人の役に立つ仕事」なども同様です。

 

このような回答を行うのであれば、「あなたのどのような特性を活かし」「具体的にどのように接していきたいのか」ということまで答えるようにしましょう。

 

御社でいろいろ学びたい

この回答も良くあるものです。意欲をアピールするのは良いことですが、職場は学校ではありません。そのため、学ばせてもらうという姿勢より、どう貢献できるかということが重視されます。

 

給料を頂くので、会社に貢献しなければいけないことは当然です。そのため、学ばせてもらいたい姿勢は、逆効果になります。例え、経験がない仕事でも、あなたがどのようなことで会社に貢献できるかをアピールしましょう。

 

社風が合う

このような回答は、「そもそも職場の雰囲気は働いてみないとわからない」と考えられ、思い込みが強い応募者と思われる可能性が高いです。

 

実際に、見学に行き、社員の人と話をしたのであれば、そのことを伝えれば問題ないでしょう。ただ、何も確認作業を行っていないのに、ホームページやパンフレットなどの情報から、このような回答を作るのは避けるようにしてください。

 

志望動機は、面接で必ず聞かれるといっていいほどの質問です。そのため、事前に準備する際には、今回述べたような表現だけは避けるようにしましょう。

 

志望動機を聞かれた際のポイントは、他社との違い」を明確にして、「他社でもよかったのではないか?」と思われないような回答をすることです。そのため、「なぜこの会社を選んだのか?」ということを説明するような答えを準備するようにしましょう。

 

できるだけ事前に転職先の情報を手に入れて、分析した上で、志望動機に対する答えを考えましょう。そうすることで、他の応募者との差別化を図れるはずです。

 

今回述べたように、PT・OT・STが面接中の質疑応答に上手く対応するためには、押さえておくべきポイントや避けるべき表現があります。これらのポイントを理解して実践することで、面接において高い評価を受けることができるようになります。


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