PT・OT・STが非常勤・パートで働くメリット・デメリット

理学療法士(PT)や作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)などのリハビリ職者に限らず、働く際の主な雇用形態としては、「正社員(常勤)」と「パートタイム(非常勤)」があります。他にも、派遣社員や契約社員などもありますが、大半は正社員かパートになります。

 

新卒で入職する人や未婚の人、家庭を持つ男性のPT・OT・STには、正社員として勤めている人が多いです。

 

その一方で、結婚したり出産して子どもを育てたりしている女性には、パートタイムで働いている人が多くいます。正社員ではなくパートとして勤めることで、勤務時間が短くなるため、子育てなどに時間を充てることができるようになります。

 

ただ、パートで働いている場合には、どうしても正社員より得られる収入は少なくなります。

 

このように、PT・OT・STがパートとして働く場合には、メリットとデメリットの両方があります。正社員からパートに移るときには、こうしたプラスとマイナスの両面を理解しておくことが大切です。

 

そこで今回は、「PT・OT・STが非常勤・・パートタイムで働くメリット・デメリット」について述べます。

 

PT・OT・STがパートで働くメリット

PT・OT・STがパートとして働くことには、さまざまなメリットがあります。特に、自由に使える時間が増えることや、複数の職場の掛け持ちができることは、パートだからこそ得られるメリットです。

 

そこで以下に、PT・OT・STがパートとして働くメリットについて記します。

 

時間を管理しやすい

PT・OT・STなどのリハビリ職者に限った事ではありませんが、パートタイムで働く一番のメリットは時間に余裕ができることです。

 

正社員で働いている場合、8時間の業務に昼休みの約1時間、就業前後の片付けにかかる1時間が加わり、1日10時間近く拘束されます。それに対して、パートであれば、あなたの都合に合わせた時間で働くことができます。

 

特に、午前中や午後のみであれば、昼休み時間を拘束されることがないため、正社員として働いている時と比べると、拘束時間は短くなります。

 

また、PT・OT・STなどのリハビリ職者のパートは、他職種と比較しても勤務時間に融通が利きやすいことが多いです。例えば、週に1日でも雇ってくれるところや、訪問リハビリのパートでは「1日1時間でも大丈夫」という職場もあります。

 

また、訪問リハビリ事業所でパートとして働いている場合、訪問リハビリを一軒行って、次の訪問先までに時間的余裕があることが多くあります。

 

そのような場合、ほとんどの事業所では「空き時間を自由に使って良い」とされています。そのため、そうした時間を使って買い物を済ませておいたり、家が近くの人は家に帰って家事を行なったりすることもできます。

 

このように、PT・OT・STが活躍するパートの現場は、時間の融通が利くところが多いです。こうしたことから、特に出産後の女性にとっては、リハビリ関連職のパートは働きやすいものだといえます。

 

さらに、自営業で何か事業を行いたい人は、自営業の時間を外してパートを入れることで、自営業とパートを掛け持ちすることができます。

 

自営業でコンディショニングなどを行う場合、初めから十分なお客さんが入ることは、そうそうありません。そのため、お客さんが定着するまでの間、パートと掛け持ちすることで、その期間の生活費を確保することができます。

 

このように、パートになると、あなたの生活に合わせて仕事を行うことができます。

 

いろいろな経験ができる

また、パートとして働くPT・OT・STの中には、1つのパートでは収入が不十分であるため、いくつかのパートを掛け持ちしている人もいます。

 

コンビニなどの一般的なパートの時給が800円前後であるのに対して、リハビリ関連職では1500円前後です。訪問リハビリなどでは、時給が3000円超えるところもあります。PT・OT・STの中には、こうした特徴を生かして、パートを掛け持ちすることで正社員以上に給料をもらっている人もいます。

 

そして、そのようにいくつかのパートを掛け持ちすることで得られるメリットは、収入が高くなることだけではありません。さまざまな事業所で働くことで、いろいろな仕事を経験できることも、パートを掛け持ちして働く利点だといえます。

 

例えば、整形外科の病院で正社員として働いている場合、担当する患者さんは整形外科疾患を患った人がほとんどです。その一方で、整形外科病院と訪問リハビリ、総合病院でのパート勤務を掛け持ちした場合、さまざまな病気の患者さんに対してリハビリを行うことができます。

 

これは、PT・OT・STなどのリハビリ職者にとっては大きなメリットになります。

 

基本的に、リハビリの対象となる人には、1つの疾患だけを患っている人は少ないです。例えば、変形性膝関節症などの整形外科疾患でリハビリを行っている患者さんであっても、糖尿病や高血圧、心臓病などの内科的疾患を患っている人は多いです。

 

そのような場合、患者さんに対して効果的なリハビリを提供するためには、当然ながら内科的な知識も必要になります。

 

このとき、整形外科病院と内科の病院での勤務を掛け持ちして仕事をしていると、整形外科疾患でも内科疾患に対してでも、ある程度の知識を持っています。そうなると、総合的に患者さんの状態を把握することができます。

 

このように、パートになることで、セラピストとしての視点が広まるような働き方ができるようになります。

 

PT・OT・STがパートで働くデメリット

時間に余裕が持てるようになることや、複数職場を経験できることは、PT・OT・STがパートとして働くことで得られるメリットです。

 

ただ、パートとして勤務することで起こりえるデメリットもあります。そこで以下に、PT・OT・STがパートとして働くデメリットについて記します。

 

収入が安定しない

PT・OT・STがパートタイムで働くことの一番のデメリットは、収入が安定しないことです。パートの収入には、いくつかの要因が関係しています。

 

例えば、パートとして勤めると、どうしても正社員より賃金が安くなります。

 

ほとんどの場合は、正社員の時間単位で計算した金額より、パートタイムの時給の方が安くなります。つまり、いくら長く働いても正社員より給料が少なくなります。

 

また、正社員の場合は賞与や昇給があり、働く期間が長くなるほど収入は上がっていくことがほとんどです。一方でパートの場合、原則的に賞与はありませんし、昇給もほとんどありません。

 

そのため、長年働いても、入職当初と同じ時給で働かなければならないということは多くあります。また、退職金も基本的にはありません。

 

その他にも、パートであれば、勤務することができる時間にも制限があります。

 

基本的には、パートタイムの場合、「1週間で35時間以内の労働時間」という数字が決められています。また、パートで35時間みっちり働く人はほとんどいません。

 

正社員の場合は、週40時間が通常ですので、どうしても働く時間は短くなります。

 

また、病院側の都合によって勤務日数や勤務時間が変わります。人員が足りている場合に、まず減らされるのはパートの勤務時間です。

 

そのため、病院の状況によって収入が変化するため、安定しません。

 

さらに、正社員と比較して、パートタイムとして勤めている人は、社会的な信用が低くなります。具体的には、住宅ローンや自動車ローン、クレジットカードの申請などの時に、金融機関からの信用を受けにくくなります。

 

こうしたことは、「主に夫が正社員で働いていて、妻がパート」という場合には、あまり問題になりません。

 

しかし、家計を主に担っている人がパートであると、このようにローンが組めなかったり、クレジットカードを作れなかったりする可能性があります。そのため、今後、車や家を買うことを考えている人は、注意が必要です。

 

ちなみに、個人事業主の場合は、金融機関によって異なりますが、約2年以上に渡って事業を継続していると、ローンの申請は通りやすくなるところが多いです。

 

年金や保険の問題

パートタイムとして勤務するときに大きな問題となるのが、年金や保険の問題です。

 

正社員で働いている場合、会社は厚生年金に介入しなければなりません。厚生年金は、国民年金に加えられる追加年金と考えることができます。そして、厚生年金を払っている場合、国民年金の保険料は、厚生年金保険にまとめられているため、個別に徴収されることはありません。

 

また、正社員で働いており厚生年金を支払っている場合は、保険料の半分は会社が払ってくれます

 

その一方でパートの場合、ある一定条件を満たさない限り、厚生年金に加入することはできません。そのため、国民年金だけになり、なおかつ、厚生年金のように会社が支払ってくれる分はなく、全額をあなたが支払わなければなりません。

 

健康保険に関しても同様です。会社が「協会けんぽ」もしくは「組合健康保険」に入っている場合、正社員であれば、それらに加入します。そして、年金と同様に、保険料は会社が半分払ってくれます。

 

しかしパート勤務であると、厚生年金と同様で、ある一定条件を満たしていないと、国民年金を全額自分で支払うことになります。

 

パートの人が厚生年金や協会けんぽに加入するための条件は、以下の通りです。

 

・1日、または1週間の勤務時間が、正社員の概ね4分の3以上である
・1ヵ月の勤務日数が、正社員の概ね4分の3以上である

 

以上の条件を満たしていれば、厚生年金や協会けんぽ、組合健康保険に加入することができます。しかし、パートタイムで働く人のほとんどは、この条件を満たすことはないため、国民健康保険や国民年金に加入するか、夫の扶養に入ることになります。

 

旦那さんの扶養に入ることで、毎月の保険料の支払いは免除されます。ただ、定年後に受けることができる年金額は大きく下がるため、そのことも踏まえた上で扶養を検討することが大切です。

 

パートの人が疑問に感じることの1つとして「パートとアルバイトの違い」が挙げられます。

 

実際には、パートとアルバイトに明確な定義はなく、同じような意味で使われていることがほとんどです。また、基本的に受けられる待遇などもほとんど変わりません。

 

そこで以下に、「PT・OT・STにおけるパートとアルバイトの違い」について述べます。

 

パートタイマーとは

パートタイムは、英語の「Pari time job」を元に作られた言葉です。

 

法律上でパートタイムは「1週間の所定労働時間が正社員の1週間に置ける所定労働時間に比べて短い労働者」とされています。

 

例えば、ある会社で正社員の1週間における労働時間が40時間であれば、1週間の労働時間が40時間未満の人は、パートタイマーとして扱われます。そして、こうした条件に当てはまる場合には、「パート」や「アルバイト」などと呼び方の違いは問われません。

 

ただ一般的にパートは、主婦などで他に本業がない人が短時間で仕事をする場合に使用されることがほとんどです。また、企業側がパートとして募集している場合は、長く勤務し、仕事内容も正社員と同じようなことをしてくれる人を求めていることが多いです。

 

アルバイトとの違い

基本的に、1週間の労働時間が正社員と比べて短い場合には、パートでもアルバイトでも、呼び方はどちらでも間違いではありません。

 

アルバイトとは、ドイツ語で仕事や勤労を意味する「Arbeit」を元に作られた言葉です。

 

一般的には、学生などのように学業という「本業」がある中で、空き時間を使って働く場合は、アルバイトという言葉が使われています。また、企業側がアルバイトとして求人を募集している場合には、忙しい期間などの短期間限定で、仕事内容は正社員と違うことを依頼されることが多いです。

 

つまり、パートは「正社員より労働時間が短いけれども、労働期間は長期的で仕事内容は正社員とほとんど同じ人」であり、アルバイトは「繁忙期などに臨時で短期間仕事を手伝ってくれる人で、仕事内容も正社員とは異なる」という違いで認識されているのが一般的です。

 

ただ、基本的には言葉に明確な定義はなく、正しい使い方というものはありません。

 

そのため、正社員より1週間の働く時間が短ければ、パートであってもアルバイトであっても条件に違いはないということを知っておいてください。

 

今回述べたように、パートタイムで働くと、さまざまなメリットがあります。パートのメリットを生かして、あなたに合った働き方をすることで、仕事だけではなく、普段の生活も充実させることができるはずです。

 

その一方で、パート勤務をすることで起こりえるデメリットもあります。

 

こうしたことから、PT・OT・STがパートとして働きたいと考えた場合には、メリットとデメリットの両方を知った上で、パート勤務を選択することが大切です。


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