転職回数がPT・OT・STに与える影響:転職活動、生涯年収

理学療法士(PT)や作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)などのリハビリ職者に限らず、転職する際は、過去の転職回数が多ければ多いほど不利になると言われています。これは、病院や施設、企業といった雇用側のことを考えると当然のことです。

 

そして、転職回数が増えることは、転職活動で不利になるという理由以外にも、さまざまなデメリットにつながります。そのため、転職を行う際には、転職回数が増えることで生じる影響について考えた上で、行動することが大切だといえます。

 

そこで今回は、「転職回数がPT・OT・STに与える影響」について解説します。

 

転職回数が多いと転職の際、不利になる

理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ職者に限らず、転職回数が多い人は、企業の面接担当者にあまり良い印象を持たれません。それは、人材を雇って育てるためには、時間と労力、お金が必要だからです。

 

雇用する側にとって、採用活動を行うことは、広告媒体費や、面接などの採用選考に必要な人件費など、多額のお金がかかります。

 

また採用後も、入社する人の制服などの必要品を購入したり研修プログラムを作成したりと、新入社員を迎え入れるためには多大なコストが必要になります。そして、当然、最初は指導しなければいけないことが多いため、既存の社員の負担も大きくなります。

 

このように、病院や施設などの雇用側にとって、人を採用するということは、さまざまなコストに必要になります。そのため、せっかく採用して教育まで行ったような社員が、1年程度で辞めてしまうと、その分マイナスになってしまいます。

 

つまり、雇用側は、採用する人には「できるだけ長く働いて欲しい」と考えています

 

こうしたことから、履歴書による書類選考の時点で転職回数が多いことがわかると、「当社でも、すぐに辞めてしまうのではないか」と、担当者にマイナスな印象を与えてしまいます。

 

大事なことは「転職した理由」

では、何回の転職までは大丈夫なのでしょうか。もちろん、年齢や受ける病院側の考えによっても異なりますが、一般的には、過去の転職回数が、20代で1回、30代であれば2回までであれば、そこまで転職活動にマイナスとして働くことはないでしょう

 

そして、もっと大切なことは、過去の転職理由です。その内容によっては、転職回数が多くても問題にならない場合もあります。

 

例えば、会社の業績不振による倒産など、あなた自身がどうすることもできないような理由で行った転職であれば、ネガティブに捉えられることは少ないでしょう。このようなケースであれば、転職回数が多くてもマイナスには働きにくいといえます。

 

一方で、自己都合で転職を繰り返しているような人は、転職回数が採用選考に影響する可能性があります。

 

こうしたことから、転職回数が多い応募者に対しては「なぜ転職回数が多いのか?」という質問を行われる場合が少なくありません。そのため、過去に転職を繰り返している人は、そのことに対する明確な答えを用意しておくことが大切だといえます。

 

転職までの期間も大切

そして、もう一つ大切なことは、「1つの職場に在籍した期間」になります。

 

一般的に、企業が社員を雇う場合、入職して1、2年目は会社もたらす利益より人件費の方が高い「マイナス社員」、3年目で「トントン社員」、4年目以降でやっと、給料以上の働きをするような「プラス社員」となると考えます。

 

そして、どんなに厳しい職場であっても、1年以内に転職するような人は、忍耐力が低い人物だと捉えられます

 

そのため、転職を行う際は、最低でも1年以上、できれば3年は働いた後、転職することをお勧めします。このように、過去の転職において、1つの企業に勤める期間が短い場合は、採用担当者に対して、マイナスの印象を与える可能性が高いといえます。

 

転職回数と生涯年収

一般的には「転職回数が多ければ多いほど、生涯年収は低くなる」と言われています。つまり、転職をするだけ、生涯に得ることができる収入が少なくなる可能性が高いです。

 

これには、いくつか理由があります。以下にその例を挙げます。

 

転職後は、常に新人である

転職回数が多くなるほど生涯年収が下がる理由の中でも「常に新人である」ということは、最も影響している要因です。

 

これは、どのようなポジションでの入職でも関係ありません。課長や係長、主任などのポストで入社しても、その職場にとっては、新人と同じです。

 

確かに、そのような役職のポストで入職する場合は、実力を買われて転職した人がほとんどでしょう。そのため、企業側も大きな期待を持って採用したことは間違いないと思います。ただ、そうは言っても、社内での人間関係や、その職場独特の業務内容などに関しては、新人と同じです。

 

特に、人間関係は大きなポイントになります。数十年勤めている人と、入職して1年目の人とでは、社内における信頼感が大きく異なります。

 

経営者も、長年勤めている人に対しては、「今後も長く働いてくれるだろう」と考え、信頼していることが多いと思います。一方、どれだけ実力を買われて入職した人でも、入社1年目であれば、その人がどのような人物であるかわからないため、経営者からの信頼度も低くなります。

 

このように、実力や入職時のポストに関係なく、転職をするということは、また新人から始まるということです。新人である以上、評価されにくく、昇進しにくいのは当然だといえます。

 

1つの専門スキルが身に付きにくい

また、転職を繰り返すことで「専門的なスキルが身に付きにくい」ということも起こります。

 

特に、PT・OT・STなどのリハビリ関連職は、専門的なスキルが重要になります。確かに、あまり専門的な技術と年収は相関しているとは言えませんが、スキルが高いと、自分の「売り」としてアピールは行いやすくなります。

 

例えば、整形外科のクリニックへ転職する場合であれば、今まで整形外科に関する病院で働いていた人の方が、内科や脳卒中専門の病院に勤めていた人よりも評価は高くなります。

 

それは、整形外科での経験がある人は、整形外科に関するスキルが高いと考えられているからです。

 

また働き始めた後も、整形外科での勤務経験がない人は、どうしても整形外科で働いていた同期より仕事が劣ってしまうことになります。その結果、上司などから評価されづらく、昇進しにくくなり、生涯年収が低くなります。

 

希望の転職先が少なくなり、年収面で妥協する必要が出てくる

そして、意外と多いのが、転職を繰り返すことで選択肢がなくなり、最終的に収入面を妥協せざるを得なくなる人です。

 

転職を繰り返すということは、それに伴って年齢も重ねていきます。当然、年を取ると、転職先の選択肢は狭くなります。もちろん、20代よりも40代の求職者を求めているという企業もあります。特に、管理職者を入れたいと思っているところでは、ある程度の経験を積んだ人の方が歓迎されます。

 

ただ、そのような求人は少数派であり、大半は若くて将来性がある人を求めています。

 

そのため、希望の転職先が見つからず、結果的に年収面で妥協し、転職するというケースも少なくありません

 

特に30代後半からの「初めての転職」は注意が必要です。10年以上同じ職場で働き、その会社の習慣や社風が身に付いてしまっています。そうなると、転職先での考え方や働き方などに対して、柔軟性に対応することができなくなっている人がほとんどです。

 

その結果、長く勤めることができずに、すぐに辞めてしまうというケースが多くあります。

 

以上の3つは、転職回数と生涯年収の関係を説明する理由の中でも、特によく聞くものです。このようなことから、転職回数が多くなると、生涯年収は下がる傾向にあると考えられます。

 

今回述べたように、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ関連職に限ったことではありませんが、転職回数が多いことは、今からの転職に不利になるだけでなく、生涯年収を下げることにもつながります。

 

転職を考えた際は、以上のことを考慮した上で行動するようにしましょう。


リハビリ関係者が転職を考えるとき、転職サイトを活用するとより自分の希望に沿う求人を見つけることができるようになります。自分一人では頑張っても1〜2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉まで行うのは現実的ではありません。

一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できるだけでなく、病院や施設を含め、その他企業との交渉まですべて行ってくれます。

ただ、転職サイトによって特徴が大きく異なります。例えば、電話だけの対応で素早さを重視する会社があれば、面接まで同行することで難しい案件への対応を得意としている会社もあります。他には、大手企業に強みを発揮する会社があれば、地方求人を多く保有している会社もあります。

これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページで転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。


注目の人気記事


 ・管理人による転職体験記

理学療法士として、私が実際に転職サイトを利用して転職した経験を述べています。見学の際に感じたことや、失敗した経験から、転職の際に必要だと感じたことなどを詳細に記しています。
管理人による転職体験記

 ・転職サイト利用の流れ

転職サイトを活用するとはいっても、初めて利用する人がほとんどなので「どのような流れで進んでいくのか分からない」という不安が残ります。実際には難しいことは何一つないのですが、どのような手順で進んでいくのかを解説しています。
転職サイト利用の流れ

 ・転職サイトを有効活用する方法

良い求人を見つけ、転職を成功させるときは転職サイトの利用が一番の近道です。しかし、リハビリ関連職者の中でも、転職サイトを利用したことがないという人は多いです。そこで、転職サイトの有効な活用方法について記しています。
転職サイトを有効活用する方法

サイトマップ
HOME 転職体験記 転職サイトとは 転職サイトの流れ 転職サイト活用法 おススメ転職サイト