PT・OT・STが公務員へ転職するメリットデメリットと注意点

 

理学療法士(PT)や作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)などのリハビリ職者の中には、国立や公立の病院に就職することで「公務員」として働く人もいます。

 

公務員であれば、個人経営の病院と比較して、休日や福利厚生は充実していますし将来性も心配いりません。そのため、PT・OT・STにおける就職先の中でも、公務員として働くことができる職場は、とても人気が高いものです。

 

ただ公務員として働く場合にも、いくつか注意しなければいけないことがあります。特に、応募期間が限られていることや年齢制限があることは、一般的な病院や施設にはない特徴です。そのことを理解した上で転職活動を行わないと、転職で失敗することになりかねません。

 

そこで今回は、「PT・OT・STが公務員へ転職するメリットデメリットと注意点」について述べます。

 

PT・OT・STが公務員へ転職するメリット

公務員として働きたいと考えているPT・OT・STは多くいます。それは、公務員として勤めることで、さまざまなメリットを得ることができるためです。

 

理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ職者に限ったことではありませんが、公務員として働く一番の魅力は「安定性」にあるといえます。

 

基本的に公務員として勤めるような職場は、母体が国や県、市といったように非常に安定したものです。そのため、個人が経営しているような一般の病院と比較すると「潰れて無くなってしまう」といった事態になる可能性がかなり低いです。

 

また休日と収入の2つに関しては、公務員として働くことで得られる安定性の中でも、多くの人が感じる魅力として挙げられやすいものです。

 

休日

PT・OT・STなどのリハビリ職者が公務員として働く場合、多くの職場では、土日祝日や盆、年末年始などは休みになります。

 

一般的な病院の場合、そのような休日の条件であるところは少ないです。特に「365日」リハビリを行っているような病院では、GWや盆などはもちろんのこと、年末年始も仕事に出なければいけないこともあります。

 

例えば、結婚しておらず家族がいない人には、盆や年末年始といったような祝日の出勤を気にしない人も多いかもしれません。その一方で、結婚して家庭を持っていると、こうした国民の休日は「家族と過ごしたい」と思う人が大半だと思います。

 

特に子供がいる場合には、土曜日や日曜日などの休日に運動会や発表会などがあります。そのため、土日や祝日にも出勤しなければいけない職場であれば、子供のイベントに参加することができなくなる可能性があります。それに対して、あなたが公務員として勤めていれば、そのような心配がほとんどいらなくなります。

 

このように公務員へ転職することで、「休みが安定している」というメリットを得ることができます。

 

収入

さらに、公務員であれば収入面でも安定しているといえます。

 

確かに公務員として就職したての頃は、他の一般的な病院などと比較すると給料が安い場合がほとんどです。しかし、長く勤めると結果的には公務員の方が収入は高くなります。

 

その理由の一つとして、「公務員は定期昇給がしっかりしている」ということが挙げられます。

 

理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などが働くような一般的な病院でも、定期的に給料が上がる職場もあります。ただ定期昇給がある職場は多くありませんし、昇給する額も公務員と比較して少ないことがほとんどです。

 

例えば公務員であれば、地域や職種によって幅はありますが年間で3000〜10000円は昇給があります。これは定期昇給なので、病院の経営状態や役職の有無といったようなことは関係ありません。

 

一方で一般的な病院では、公務員ほどの定期昇給がある職場はそう多くはありません。例えば私が以前勤めていた職場では、定期昇給はあったものの、年間1000円でした。

 

他にも公務員であれば、以下のような点で収入が安定しているといえます。

 

・福利厚生が充実している
・ボーナスが安定している
・退職金が安定している
・共済年金(*H27年10月以降、厚生年金に一元化)に加入できる

 

このように公務員であれば、よほどのことがない限り長期的に安定した収入を得ることができます。

 

PT・OT・STが公務員へ転職するデメリット

PT・OT・STが公務員へ転職すると、休日や収入が安定しているというメリットがあります。ただ、公務員として働くことは、良いことばかりではありません。逆に公務員であるがゆえに、制限されることがたくさんあります。

 

そこで以下に、公務員へ転職することで起こるデメリットについて記します。

 

副業ができない

理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ職者の中には、本職とは別に副業をすることで高い収入を得ている人もいます。

 

具体的に正社員として勤めながら副業を行う場合には、以下のような働き方があります。

 

・週5日は病院で正社員として勤務し、残りの2日をパートタイムとして働く
・平日の業務が終了した後の時間をパートタイムとして働く
・仕事が休みの日に講師活動を行う
・業務以外の時間を使ってネットビジネスを行う

 

リハビリ職者はパートタイムの時給が高いため、週1日のパートであっても月に10万円近い収入になる場合もあります。また講師活動に関しても、1日で数十万円の収入になることがあります。

 

このように、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ職者には、副業を行うことで多くの収入を得ている人がいます。

 

一方で、公務員の場合は、基本的に副業が禁止されています。これは、公務員法と地方公務員法に明記されています。

 

確かに、公務員であっても以下のような副業は認められています。

 

・農林水産業 
・一定規模以下の不動産賃貸
・宗教活動による寄付やお布施
・農業協同組合、消費生活協同組合などの非営利組織における、無報酬の役員
・資産運用
・教育関係の執筆
・任命権者の許可を得た仕事

 

しかし、基本的には公務員である限り副業は行えないと考えた方が良いでしょう。そのため、公務員として働く場合には、良い意味では収入が安定していますが、あなたの頑張りに応じた額がもらえるかというと、そうではありません。

 

このように、公務員は副業もできず給料の限界も決まっているため、「できるだけ働いてお金を稼ぎたい」という人にとっては、高い収入を得やすい環境とはいえません

 

現場の意見が通りにくい

また公務員の場合、何か新しいことをしようとした時に職員からの意見が通りにくいという現状があります。

 

例えば、「入院患者数や通院患者数が増えたため、現状のリハビリスタッフ数では全ての患者さんに対応できない」といったような状況にあったとします。このような場合、一般の病院であれば、すぐに求人を出してリハビリスタッフを増員することができます。

 

それに対して、母体が国や県、市である場合には、基本的に配置できる人員が決まっています。そのため、そのような柔軟な対応を行うことができません

 

あるところでは、増員が必要になり現場からの意見を出した後、実際に職員が入ってくるまで最低2年はかかると聞きます。また、人事のような大きな事ではなく、ちょっとした物品購入なども手続きが大変だといいます。

 

このように、公務員として働く場合、あなたが何か新しいことをしたいと思っても、簡単にはできないことが多いと考えておく必要があります

 

PT・OT・STが公務員へ転職する際の注意点

理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が公務員へ転職すると、さまざまなメリット・デメリットがあります。そして、公務員へ転職したいと考えているPT・OT・STは多いです。

 

ただ、公務員へ転職する際には、一般の病院やクリニック、施設へ転職するときとは違ったことに注意しなければいけません。特に、公務員の「応募期間」と「年齢制限」については、理解しておく必要があります。

 

応募期間

理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ職者が転職する際は、一般的には就職の1〜2ヶ月前に転職先が決まります。

 

新卒者の場合は、最終学年における実習が終了する10月以降に就職先が決まる人が多いです。また、中には8月などの実習中に内定をもらっている人もいますし、国家試験後の3月に決定する人もいます。

 

その一方で、公務員の場合は募集や応募の期間がかなり早いことがほとんどです。

 

例えば、「就職する年の前年4月に出願が始まり、5〜6月に一次試験、6〜8月に二次試験を受講し、10月には内定している」という具合です。つまり、就職したいと考えている約1年前から転職活動を行わなければいけません。

 

また、同じ公務員といっても地域や職業によって出願や試験の日程は異なります。そして基本的には、前年度の実績を元にホームページに情報が記載されます。そのため、そうした求人情報を見逃さないためにも、随時インターネットで募集開始期間をチェックしておくこと必要があります。

 

理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ職者が、一般的な病院に転職、就職する場合は、応募者と病院側が日程調整することで、面接や試験の日程が決まることがほとんどです。

 

それに対して公務員の場合は、このように応募や試験の日程が決まっており、なおかつ応募開始が早い時期にあるため、注意しなければいけません。さらに、地域や職種によってある程度の日程は決まっているため事前に確認しておくことが大切になります。

 

こうしたことから、もし公務員として働きたいと考えている場合は、1年前から転職活動を行うような気持ちでいるようにしましょう。

 

年齢制限

理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ職者が公務員として働く場合には、もう一つ注意すべきことがあります。それは応募者に対する「年齢制限」です。

 

一般的な病院に転職、就職する際は、基本的に年齢制限がありません。一方で公務員の場合は、どのような職種であっても入職できる年齢が決まっています。

 

そのため、あなたが公務員として働きたいと考えていても、年齢という条件を満たしていないと、その時点で応募すらできません。このような公務員就職における年齢制限について知らない人は、意外にも多いです。

 

そして、公務員における年齢制限は地域や職種によって異なります。ただ、公務員へ転職できる年齢は、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ職者に限らず、「28歳」が上限である場合が多いです。

 

つまり、公務員として働きたいと考えている場合は、若いうちでないと応募すらできません

 

また既に述べたように、他と比較して公務員の募集は早い時期にあります。そのため、「公務員として働きたい」と思ったのが1ヵ月遅くなっただけで、年齢制限に引っ掛かり、応募できなくなるということもあり得ます。

 

このように、公務員として働きたい場合は、年齢制限にも注意する必要があります。

 

今回述べたように、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ職者が公務員として働くと、休日や収入が安定しているというメリットがあります。こうしたメリットが、多くのリハビリ職者が公務員として働きたいと思う理由だといえます。

 

その一方で、副業ができなかったり、あなたの意見が通りにくかったりといったデメリットがあることも知っておいてください。

 

また、公務員への転職を考えた場合には、応募期間と年齢制限の2つに注意しなければいけません。そして、公務員への転職を成功するためには、「早めの行動」がポイントになります。

 

さらに、公務員のPT・OT・ST求人は数があまり多くないため、簡単には見つかりません。そこで、このような公務員の求人情報が欲しい場合には、リハビリ職者専門の転職サイトを活用することをお勧めします。

 

転職サイトでは、一般的に公開されていないような「非公開求人」を多く抱えており、公務員といったような好条件の求人もたくさんあります。そのため、あなた自身がハローワークやインターネットなどで探すより、効率的に公務員の求人情報が見つかる可能性が高くなります。

 

こうした転職サイトの特徴を上手く活用することで、ぜひ公務員への転職を成功させてください。



リハビリ関係者が転職を考えるとき、転職サイトを活用するとより自分の希望に沿う求人を見つけることができるようになります。自分一人では頑張っても1〜2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉まで行うのは現実的ではありません。

一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できるだけでなく、病院や施設を含め、その他企業との交渉まですべて行ってくれます。

ただ、転職サイトによって特徴が大きく異なります。例えば、電話だけの対応で素早さを重視する会社があれば、面接まで同行することで難しい案件への対応を得意としている会社もあります。他には、大手企業に強みを発揮する会社があれば、地方求人を多く保有している会社もあります。

これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページで転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。


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