作業療法士(OT)の給料・年収について徹底解説:リハビリ求人

 

作業療法士(OT)には、転職を行う際は誰でも収入面を考慮すると思います。お金は、生活を送る際に必要不可欠であり、転職先の給料を確認することは必須のことです。

 

そのような場合、まずはその職種における平均的な給料を把握しておくことが大切です。あなたの職種における平均年収を知っておくことで、転職先の給料が平均と比べて高いのか低いのか判断できます。

 

そこで今回は、「作業療法士の給料・年収」について徹底的に解説します。

 

ここでは、作業療法士の平均給料や手取り額、他職種との比較、年代別・職場別の比較、作業療法士として狙える年収額について述べていきます。

 

作業療法士の平均給料・相場

作業療法士の年収は、求人情報を確認しても「理学療法士・作業療法士」とまとめてあるように、理学療法士とほとんど変わりません。

 

また、平成26年に行われた厚生労働省の調査でも、理学療法士と作業療法士の平均年収は、共に390万であることが示されています。

 

年齢や年収の内訳も、平均年齢が30歳であり、月収27万円、年間ボーナス60万円と、理学療法士とほぼ同じであることが分かります。収入の動向も同様で、平成16年頃から減少傾向になり、平成20年辺りから横ばいとなっています。

 

しかし、以前と比較し給料は下がっているといっても、平均年齢31歳で年収390万円というのは、他の職種と比較しても高い方です

 

また作業療法士は、残業が少なく日曜日や祝日が休みであることが多いため、仕事と家庭の両立が実現しやすい職種です。さらに年収に関しても、男性と女性で大きな差がないため、特に女性にとっては働きやすい職業であるといえます。

 

作業療法士の手取り

既に述べたように、作業療法士の月収は約27万円です。実際にもらえる手取り額は、ここから社会保険料と年金、所得税、住民税等を引いた額になります。そのため、具体的な手取り額は20〜22万円程度です。

 

そして、1年間におけるの手取り額を計算すると「20万円 × 12ヶ月 + 50万円(ボーナス60万円 − 各種税金等) = 290万円」となり、300万円前後になります。

 

このように、作業療法士の手取り額は、月で20万円前後、年単位では300万円程度であるのが現状です。

 

作業療法士の現状

作業療法士も、理学療法士と同じように、国家試験の受験者数は年々増えています。しかし、増加しているとはいっても、平成26年における理学療法士の受験者数が約1万人であるのに対して、作業療法士は5500人と半分程の数しかいません。

 

また国家試験の合格率は、理学療法士が80〜90%であるのに対して、作業療法士は70〜80%とやや低い傾向にあります。

 

資格所有者数も、平成25年の時点で理学療法士が10万人を超えているのに対し、作業療法士は7万人にも達していません。

 

このように、作業療法士の数が少ないこともあってか、作業療法士には若くして管理職になる人が多いように感じます。そのため、理学療法士と比べキャリアアップしやすい職種と考えることもできます。実際に知人から話を聞いてみても、作業療法士の管理職を求めている職場はたくさんあるようです。

 

また以前は、リハビリに対して筋力や関節可動域などの身体機能を改善することが求められていました。しかし時代が進むにつれ、生活と直結したリハビリが強く求められるようになっています。

 

身体機能面に関しては、理学療法士が詳しく勉強する分野であります。その一方で日常生活面につながるようなリハビリは、作業療法士が得意とするものです。

 

つまり、リハビリテーションの中でも、作業療法士の必要性は高まってくることが予測されます

 

このように、作業療法士は資格所有者の数が少ない中で、作業療法士の専門である「生活面に対するアプローチ」の必要性が求められるようになっています。そのため、理学療法士と比べると、まだまだ供給より需要の方が上回っている職種だといえます。

 

作業療法士の給料に男女差はあるのか?

作業療法士は、男性と比較すると女性が多い職種です。一般的に、男女の給料を比較すると男性の方が高い傾向にあります。

 

例えば、厚労省によって行われた「平成 27 年賃金構造基本統計調査」における一般労働者の平均賃金は、男性が335,100円であるのに対して、女性は242,000と報告されています。つまり、性別によって月額だけで約100,000円の差があるのです。

 

ただ「作業療法士における給料の男女差はほとんどない」と考えてよいでしょう。

 

もちろん、女性は結婚や出産というイベントがあるため、勤続年数や管理職という視点から考えても男性の方が給料は上がりやすいです。しかし、そうしたことを抜いて考えると、作業療法士で男女に給料の差はありません。

 

そのため、作業療法士の学校を卒業して同じ職場に入職すれば、男性であっても女性であっても同額の給料が支給されることになります。

 

このように、作業療法士において性差による給料差は存在しません。

 

作業療法士の年代別における年収の違い

当然ながら、作業療法士の平均年収は歳によって異なります。ただ、作業療法士の年代別における年収の違いを調査したデータはありません。そのため、年代別におけるおおよその年収目安を以下に記します。

 

20代 250〜300万円
30代 350〜400万円
40代 450〜500万円
50代 500〜550万円

 

以上の数値は目安でしかありません。既に述べたように、当然ながら住む地域や役職の有無などによって大きく変わることは理解しておいてください。

 

作業療法士と多職種における給料の比較

作業療法士と比較されやすい職種として、理学療法士や看護師、介護支援専門員(ケアマネージャー:ケアマネ)、介護福祉士が挙げられます。

 

これらの職種に関しては、厚生労働省が行った「平成27年度介護従事者処遇状況等調査結果」によって、介護・福祉施設で働くそれぞれの職種における給料が記されています。以下に、この調査結果から作業療法士との給料を比較します。

 

理学療法士

「平成27年度介護従事者処遇状況等調査結果」においては、作業療法士と理学療法士は「リハビリ職者」としてまとめて報告されています。また既に述べたように、その他の調査においても、ほとんど同額とされているのが現状です。

 

中には、理学療法士の方が若干高いという報告もあります。ただ、経験年数や勤続年数が同じであれば、理学療法士と作業療法士に給料の差はほとんどないといえます。どちらも、平均年収は390万円前後と考えて問題ないでしょう。

 

看護師

看護師は、作業療法士よりも高収入であるのが現状です。資格手当は作業療法士の方が高額である職場が多いものの、看護師には夜勤手当などが支給されます。そのため、その分だけ給料が高い傾向にあります。

 

また、以下の表に記すように、平均年齢の違いも給料に影響している要因の一つだと考えられます。

 

  平均年齢(歳) 平均勤続年数(年) 平均月収(円/月)
作業療法士(リハビリ職者) 37.7 6.2 340,780
看護師 49.0 8.8 365,220

*ここで示されているのは、介護職員処遇改善加算(1)〜(4)の届出をしている事業所を対象に調べられた値です。

 

介護支援専門員(ケアマネージャー:ケアマネ)

ケアマネは、作業療法士よりも給料が低い傾向にあります。これは、ケアマネと比較すると作業療法士の方が資格手当が高いことが関係しています。

 

ただ以下に記すように、介護福祉施設に限っていえば、作業療法士とケアマネの給料に大きな差はないのが現状です。

 

  平均年齢(歳) 平均勤続年数(年) 平均月収(円/月)
作業療法士(リハビリ職者) 37.7 6.2 340,780
ケアマネ 46.1 10.9 334,410

 

介護福祉士

介護福祉士の給料は、作業療法士よりも明らかに低いのが現状です。作業療法士と介護福祉士では、資格手当に数万円の違いがある職場がほとんどであるため、平均月収にも大きな違いが出ています。

 

  平均年齢(歳) 平均勤続年数(年) 平均月収(円/月)
作業療法士(リハビリ職者) 37.7 6.2 340,780
介護福祉士 41.9 8.0 297,320

 

作業療法士の仕事内容・立場による給料の違い

同じ作業療法士であっても、仕事内容によっても給料は異なります。以下に、作業療法士における職場や立場による給料の違いを記します。

 

介護保険施設

訪問看護や介護老人保健施設(老健)、デイケアといった介護保険施設における作業療法士の給料は、病院などと比較すると若干安い傾向にあります。これは、介護保険施設の収益源となっている介護報酬が低いことや、病院などと比較して母体となっている会社が小さいことが関係しています。

 

ただ、介護保険施設の中でも給料が高い職場は存在します。

 

例えば、高齢者が多い田舎で、作業療法士の需要が高いような職場は比較的給料が高いです。また訪問看護を行っている事業所の中には、好条件を提示しているところもあります。

 

ただ、全体的に介護保険施設は、総合病院などと比較すると給料は低い傾向にあります。

 

総合病院

総合病院に勤める作業療法士は、介護保険施設やクリニックなどに比べると、全体的に給料が高いです。総合病院の場合、基本給などは他の職場とあまり変わりませんが、福利厚生が充実している傾向にあります

 

例えば、総合病院には住宅手当や扶養手当が支給されている職場が多いです。また、賞与額が高い傾向にあるのも、総合病院の特徴だといえます。

 

このように総合病院は、作業療法士が勤める職場の中では給料が高い方だといえます。

 

クリニック

クリニックで勤める作業療法士の給料には、地域によって大きな差があるのが現状です。

 

例えば、熊本などの地方におけるクリニックでは、比較的給料は安い傾向にあります。その一方で、東京や神奈川では、クリニックにおける作業療法士の給料は高いです。

 

ただどちらにしても、クリニックで勤める場合には、総合病院などと比較すると福利厚生は少ない傾向にあります。そのため、クリニックにおける作業療法士の待遇が良い東京や神奈川でも、月収は高いものの年収にすると他の職場と変わらない、もしくは若干低くなってしまうのが実際です。

 

そうはいっても「クリニックの求人は全て給料が安い」ということはありません。

 

このように、作業療法士のクリニックにおける給料には「地域によって差が大きい」「福利厚生が少ない」という特徴があります。

 

精神科

精神科の作業療法士における給料は、総合病院やクリニックなどと比較すると若干高いことが多いです。しかし実際には、職場によって差があるため、総合病院やクリニックとそこまで変わらないと考えてよいでしょう。

 

国立病院、公立病院(公務員)

国立病院や公立病院に勤める作業療法士は、公務員扱いとなるため公務員に準ずる待遇を受けることができます。

 

公務員であれば、定期昇給額や賞与額が大きいだけでなく、福利厚生も充実しています。そのため、一般的な総合病院やクリニックなどに勤める作業療法士と比較すると、基本的に収入は高いです。

 

ただ、作業療法士が公務員として働くことができる職場は非常に限られているのが現状です。

 

養成校教員・教師

作業療法士養成校教員の給料は、総合病院やクリニックなどと比較すると高い傾向にあります。もちろん職場によって差はありますが、養成校の教員として勤めている作業療法士には、臨床で働くよりも高い収入を得ている人がほとんどです

 

ただ、養成校教員の給料は、残業や休日出勤なども含めた年俸制であることがほとんどであり、労働時間は病院などで働く作業療法士よりも多い傾向にあります。

 

そうはいっても、作業療法士養成校の教員として働くことができれば、高い給料が得られる可能性は高いです。

 

大学教授

作業療法士の中には、大学教授として働いている人もいます。作業療法士に限ったことではありませんが、大学教授の年収は高いです。おそらく、雇用されている作業療法士の中では、大学教授が最も給料は高いでしょう。

 

具体的には、大学教授の平均年収は1,000万円を超えています。作業療法士として、雇用される立場にあって給料が1,000万円を超えるような職場はありません。

 

もちろん、作業療法士の中でも大学教授になれるのは本当に一握りであるのが現状です。

 

作業療法士の都道府県における給料の違い

作業療法士の給料は、働く地域によって大きく異なっているのが実際です。

 

例えば、「エス エム エス キャリア」調べ(2013年)による作業療法士の平均月収は、東京が248,952円であるのに対して、沖縄は219,668円と報告されています。その他にも、大阪では236,920円、福岡は213,358円と、同じ作業療法士であっても、給料は都道府県によってバラバラです。

 

このように、作業療法士の給料は都道府県によって大きく異なっています。それぞれの県における平均月収に関しては、こちらのページに記しています。

 

作業療法士で狙える年収

ここまで述べたように、作業療法士といっても仕事内容や立場、地域によって給料は異なります。そして、作業療法士の中でも、500万円と600万円、1,000万円という年収は、多くの人が気になっている額です。

 

そこで以下に、それぞれの年収額を狙うポイントについて記します。

 

500万円

作業療法士の給料で年収500万円は、一つの職場で長く勤めて順調に管理職に就くことができれば達成できる可能性がある額です。また職場によっては、浅い経験年数でも年収が500万円を超えている職場は存在します。

 

つまり、年収500万円は転職やキャリアアップによって十分狙える年収額だといえます。

 

600万円

年収が600万円を超えるとなると、一般的な病院やクリニックでは難しいです。もちろん、経験年数が20年を超えるようなベテランで、部長や技師長の立場にある人には年収が600万円を超えている人もいます。

 

ただ、こうした立場にある人は、作業療法士の中でも非常に限られているのが現状です。

 

そして、作業療法士として年収600万円を超えたいのであれば、養成校もしくは国立・公立病院で働くことを検討するのがお勧めです。もちろん、一言で養成校教員といっても、給料はピンきりであるため、職場によっては年収600万円を超えるのが難しい職場も少なくありません。

 

しかし、病院やクリニックなどと比較すると、養成校教員の方が年収600万円を超える可能性は高いです。また、国立や公立の病院で公務員として順調に勤めていれば、年収は600万円を超えるでしょう。

 

このように、作業療法士として年収600万円超えを狙うのであれば、養成校教員か国立・公立の病院で働くことがお勧めです。

 

1,000万円

作業療法士として年収1,000万円を超えることは、はっきりいって非常に難しいです。もちろん、訪問看護ステーションなどを立ち上げて独立すれば、あなたの頑張り次第では年収が1,000万円を超えることも可能でしょう。

 

ただ、雇用されている立場で年収が1,000円を超えるのは、大学教授くらいであるのが現状です

 

そのため、もし作業療法士として年収1,000万円超えを狙うのであれば、大学教授を目指すしか方法はないでしょう。そうはいっても、既に述べたように大学教授の職に就ける人は、作業療法士の中でほんの一握りもいないのが実際です。

 

今回述べたように、作業療法士の年収は、他の職種と比べると高く、将来的にも需要が高まる職種だと考えます。しかし、作業療法士における給料の元となっている診療報酬は今後も下がっていくことが予測されます。

 

こうした現状に加えて、あなたが理想とする年収を考慮した上で働く職場を選ぶことが大切です。そうすることで、満足した給料をもらいながら作業療法士として働くことができるようになります。



リハビリ関係者が転職を考えるとき、転職サイトを活用するとより自分の希望に沿う求人を見つけることができるようになります。自分一人では頑張っても1〜2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉まで行うのは現実的ではありません。

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